明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



小津安二郎は昨日書いている時点で大分、ソフトに三つ揃いに傾いていたのだが、今回のポーズはローアングルの演出をしているという設定で、かなり前傾している。片腕こそ前に突き出しているが、丁度馬飛びの馬の姿勢である。となるとなんとも三つ揃いでは窮屈。結局トレードマークの白い帽子にセーターかカーディガンということに。
友人が近所に用事があるというので門前仲町の喫茶店で会う。彼は私が作った乱歩を何かで見たというのだが、話を聞いてみると、それは実写の乱歩本人であった。私の母も乱歩に関しては初めから私の作った物か本人の写真か区別がつかない。 考えてみると御本人の写真を見て、これは人形だ、などというのは、私のことを知っている人間に限られているわけで、他所で恥をかかなければ良いとは思うが、私としては、それほどと思ってくれている訳だから、悪い気などしない。一方その逆というのもある。 以前、幼馴染の家に遊びにいったとき、私の作った物を真似している奴がいる、と連れて行かれたのが近所のファンシーグッズの店で、そこで私の作った物とカケラも似ていない黒人のミュージシャンを見せられた。これと私の作った物の区別が付かないとは情けない話であったが、それは付き合いが古いほどそうで、考えてみればその彼など知り合ったのが幼稚園であり、ただ竹馬の友というわけで、創作を始めてから知り合った友人とはどうしても違う。と書いてもどうせ見てないから良いだろう。

過去の雑記
HOME



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )