明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



4時に帝国劇場前で母と待ち合わせる。出かける時にすんなり出発できないのは私の母に限ったことではないようだが15分遅れて到着。それでも午前中に美容院には行ってきている。 『レ・ミゼラブル』といえば小学校の低学年の時、図書室で『ああ無情』を読んで以来である。ミュージカルにしても小学校で観にいって以来かもしれない。席は前から5列目のほぼ真ん中。 別所哲也がジャン・バルジャンだが、ミュージカルに出ているのも知らなければ、歌が上手いのも知らなかった。それにしてもジャベールの今 拓哉さんである。なにしろ私はT屋でホッピー飲んでる今さんしか知らない。徹子の部屋に奥さんの岩崎宏美さんと出ているのを観て、理科大を中退して、歌など歌ったことないのに劇団四季に入った話を聞き大胆な人だと知ったが、始めてみる舞台の説得力に感激した。エポニーヌの笹本玲奈も良かったし、テナルディア夫婦の駒田一、阿知波悟美がまた上手い。おそらく子役は加藤清志郎クンだと思うが装置の間を走り回り飛び降りハラハラした。この装置と照明がまた良く出来ている。母も感動のフィナーレを迎え、最後出演者が花を投げるのだが、今さんがこちらを見て投げてくれ、母が見事にキャッチ。 エレベーターで楽屋に向かうとすでに人だらけ。しかしやはりT屋でお馴染みのIさんの手引きで、連中をかきわけ、直後の舞台を見せてもらった。“レミゼの舞台に立つ”母。材木をうずたかくしたような砦も近くで見るとしっかりと作られていた。そして今さんの楽屋におじゃまし、母とのツーショットを撮らせてもらった。 タモリではないが、歌が不自然な翻訳物ミュージカルというけれども、たとえば久保田万太郎原作の舞台で、卓袱台の前で地味に庶民の日常が描かれたとしても、滑舌よく腹から声が出ている時点ですでに不自然である。

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