明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



伊勢の友人から『磯着』が入手できそうだと連絡があったのは先日である。『潮騒』の初江も着たであろう海女が着る白い衣装である。サメよけという説もあるが定かではない。今はウエットスーツが主流であろうから着る人は減っただろうが、わずかに祭り、観光などに利用されているようなので入手は簡単だろうと検索してみたが、どうにも判らない。自分で縫うものだという話もある。そこで伊勢在住の友人に探してもらった。どこかのお婆さんが現役時代に使っていた物らしい。そして本日、もう一着入手できるかも、と連絡があった。サイズのこともあるので有り難い。三島をテーマにして、一作品ぐらい健康な女性に登場してもらいたいものである。 海女の使う水中眼鏡を『磯メガネ』というようだが、昔のガス管のような色の、戦前のデッドストック品は入手済みである。よく見ると小さなイカリのマークが付いており、『イカリ印の水中眼鏡』とでもいうのかと思ったら、帝國海軍であった。
カッターを使っていて指先を切る。タラーっと来た時、この機会に血の資料を作っておこうと思いつく。指から垂れる様子、紙に滴り落ちた様子、滴った血が擦れた様子など、とっさに思いついた、なるだけを撮影し、乾かないうちにモニター見ながら色調整をする。久しぶりに見る血の色は若干イメージと違っていたので良かった。撮影用に手を挙げたままでいると血がポタポタ垂れてきて思わず舐め取る。このまま舌なめずりすると怪奇映画でお馴染みの感じなのかと、ついでに撮ってみる。何をやっているんだ私。 おかげで本日のブログのタイトルはかつての新東宝調に。

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