永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

心模様。

2010-01-08 22:54:59 | 日記・エッセイ・コラム
高校時代の美術部同窓から賀状がとどいた。懐かしくなった。新年の挨拶に添えて、憲法9条第2項と25条のことを書いている。今の貧困社会のことを問いかける文面になっている。自分がそのことにどうしたらいいかみたいな答えはなく、憲法により幸せに生きる義務と権利があるとコピーフレーズみたいに書いている。その彼は高校生のころから理屈ぽいところがあって、大人びていた。当時、ぼくは美術部の部長をしていて、季節になると、学校に予算獲得のかけあいや年間活動のスケジュールを作成する事務的な仕事が多く、あまり絵が描けず、しょっちゅうフラストレーションが溜っていた。彼は美術部とフェンシング部の二つを掛け持ちでやっていて、スマートに活動していて、そんな彼を、ぼくはカッコよくうらやましい存在に思っていた。言葉は理路整然としていて、学校の先生や同窓生を口でまかすところがあった。彼もぼくも進学するかで迷いがあり、ぼくは進学をあきらめたが、彼のその後の活動の経緯はよくわからないが、東京に行き進学はしていないがいろいろ苦労して、ぼくと同じデザインの仕事をしている。はがきの文面を読むと理屈ぽく、昔と変わっていないなと、妙に安心した。