三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

正確な時計

2019-01-26 05:57:12 | 日記
まず,前回の記事に対する補足です。
サルナシはマタタビと同じ仲間です。あの「猫にマタタビ」で有名なマタタビ
です。また,通常の木ではなく,蔓性の植物です。
余談ですが,マタタビは山でかなり容易に見つけることができます。水(気)
のある場所に生えます。(サルナシは水とは関係ないようです。)

さて,きょうは時計の話です。
「無線局には,正確な時計,無線業務日誌,無線検査簿,電波法令集を備え付
けなければならない。見やすい場所に無線局免許状を掲げなければならない。」
わたしが中学1~2年生のとき一生懸命覚えた電波法の一部です。この規定は
今でも生きています。ただし,近年は簡略化が行われ一部省略可能な無線局が
増えてきました。

わが無線局(アマチュア局)にも正確な時計を,ということで10年ほど前に中
古で手に入れた時計が掲げられています。

わたしと同年代かそれより古い人は船用時計とかバス用時計とかをご存知でし
ょう。その時計です。しかし,止まったままです。
手に入れたときは動いていたのですが,間もなく進むようになり,調整しても
調整しても進み方が止まらず,ついに調整不能の域に達しました。
いろいろ試みたのですが,回復しませんでした。――しばらく放置。

以後1~2年ごとに思い出したように修理に挑戦してきたのですが,どうしても
修復できませんでした。さらに進むどころか,動きが止まってしまうようにな
ってしまったのです。

昨夜久しぶりに下して内部を取り出して見ました。内部はこんなものです。

歯車などは綺麗です。テンプの部分も透明プラスティックで囲まれており,ほ
こりから守られています。歯車に力を加えると動きだし,1~2分すると止ま
ってしまいました。何度か繰り返しましたが,いずれも同じ結果でした。

しばらく眺めていると,構造的に妙なことに気づきました。それは下の写真の
黒の楕円で囲んだ部分です。

中心の軸を支える長方形の板状金具が本体とは別になっていて,それが2本の
ねじで固定されています。なぜ一体構造になっていないのか?どうもこの固定
状態に歪が生じて回転軸に変な力がかかっているのではないかと想像しました。
中心軸を支える部分に割りが入っているのも気になります。
両側のねじ(赤の矢印の先)と軸直近のねじ(緑の矢印の先)を緩めてみまし
た。そして,金具を少し動かすとテンプが勝手に動き出しました。(やった!)
動きが止まらない状態を維持しながらねじを固定。このとき,最終段階で右側
のねじが半分破断して飛んで行ってしまいました。マイナスねじの溝幅より厚
いドライバを使ったためでしょう。ドライバの先端が楔(くさび)の働きをし
たようになってしまったのです。
まあ,このまま放っておきましょう。

組み戻して再び無線設備の上部に掲げました。

コチコチと小気味良い音を奏でながら動いています。
一晩経っても正確に動いていることを確認しました。ついに修復できたという
感動です。

なお,正確な時計とは誤差が1秒以下のものを言うそうです。電波法では無線
局の時計は毎日1回以上日本標準時(JST)または協定世界時(UTC)に照合
しなければならないことになっています。(協定世界時は昔「グリニッジ標準
時(GMT)と呼ばれていました。)
以上

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