第60回(2012年)曽野綾子とともに菊池寛賞を受賞しているつながり。
健さんが亡くなるまで、実は高倉健という俳優に興味がなかった。
亡くなって追悼番組などを見るうちに、あれ?と思った。
今回この本を読んだら、わわわ!と思った。
何気なく一緒に借りてきた「南極のペンギン」も一気に読んでしまった。
このタイトルを見た時から「誰に褒められたかったんかなぁ?」という疑問と
同時に、男が褒められたいのは母親か、と妙な確信があった。
当たり!
最終章「あなたに褒められたくて」はお母さんの話。
誰も気づかなかった健さんのかかとのアカギレに気付いたお母さん。
こういうの息子はドキッとするんだろうな。
健さんは「THE 男」なのだと思う。
しかもスタイルだけじゃない、骨の髄まで「THE 男」!
そこが魅力的なんだろうけど、それゆえの生きにくさもあっただろう。
そういう健さんが詰まった章が「お姫様の膝かけ」。
妄想の仕方の細かさがおかしくて笑ってしまった。
健さんは愛したものに対してまっしぐらだ。
その対象は女性であったり、男性であったり、物であったり、精神であったり・・・
おそらく撮った映画の一つ一つに対してもそうだったのだろう。
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