脱ケミカルデイズ

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天然着色料コチニールにアレルギーの恐れ

2012年05月22日 | 化学物質

消費者庁2012年5月11日 コチニール色素に関する注意喚起

今般、コチニール色素を含む飲料と急性アレルギー反応(アナフィラキシー)に関する国内の研究情報が消費者庁に提供されました。

これまで、独立行政法人国民生活センターや地方自治体の消費生活センター等には、コチニール色素を原因とするアレルギー症状の事例は寄せられていません。一方、コチニール色素を含む化粧品の使用や食品の摂取により、アナフィラキシーを引き起こしたと推定される事例が、1960 年代から数にして20 ほどの論文等で報告されています。

急性のアレルギーを発症した場合、呼吸困難などの重篤な症状となる可能性もあるため、消費者庁として注意喚起を行います。

万が一、コチニール色素を含む化粧品の使用や食品の摂取により、かゆみなどの体調の変化を感じた場合は、すみやかに皮膚科やアレルギー科の専門医を受診してください。

1 コチニール色素とは

エンジムシ(中南米原産の昆虫)から得られた、カルミン酸を主成分とする赤色の着色料です。食品(清涼飲料水、菓子類、ハム、かまぼこなど)や医薬品、医薬部外品、化粧品(口紅、アイシャドーなど)で使用されているものがあります。

また、医薬品などではコチニール色素のほか、カルミン(コチニール色素の化合物)などが使用されているものもあります。

2 現在までに論文などで報告されている発症事例

コチニール色素を含む化粧品の使用や食品の摂取により、かゆみ、じんましん、発疹、呼吸困難などのアレルギー症状を示した事例報告があります。

また、赤色の色素を含む化粧品の使用により、かゆみを覚えていた女性が、コチニール色素を含む食品を摂取したところ、呼吸困難を伴う重篤なアレルギー反応を示した事例報告もあります。

3 消費者への注意喚起

コチニール色素を含む化粧品の使用や食品の摂取により、かゆみなどの体調の変化を感じた場合は、すみやかに皮膚科やアレルギー科の専門医を受診してください。そして、コチニール色素が原因と疑われる場合には、以下を参考に、コチニール色素を含む製品の使用や摂取を避けるようにしてください。

 

<製品の表示におけるコチニール色素の記載箇所と表示名>

○医薬品:添付文書や外箱などの「添加物」の項目

医薬部外品、化粧品:容器や外箱などの「成分」の項目

「コチニール」、「カルミン」、「カルミン・コンジョウ被覆雲母チタン」、「カルミン被覆雲母チタン」

○食品:原材料名の欄

「コチニール色素」、「カルミン酸色素」、「着色料(コチニール)」、「着色料(カルミン酸)」