脱ケミカルデイズ

身の周りの化学物質を減らそうというブログです。 

学会が吸入ステロイドの使用を慎重にするよう勧告

2014年02月28日 | 

日本小児アレルギー学会は25日に、子どもの気管支ぜんそくの治療薬である吸入ステロイド薬の使用を慎重にするよう注意喚起した。子どもの身長の伸びを抑えるという海外での研究結果を配慮したもの。

影響の多い乳幼児では、軽傷なら最初はステロイド以外の薬を使い、中等症以上は、年齢に関係なく吸入ステロイドを最初に使う。使用量基準がないため、少量から始めて効果を見ながら、使うのも必要最少量にするよう勧告している。

 

2014年2月25日
日本小児アレルギー学会喘息治療・管理ガイドライン委員会
吸入ステロイド薬 (inhaled corticosteroid; ICS)による小児喘息の長期管理について
http://www.jspaci.jp/modules/important/index.php?page=article&storyid=33

 近年、吸入ステロイド薬(ICS)による成長抑制を来す可能性について、問題提起がなされております。吸入ステロイド薬(ICS)による小児喘息の長期管理について、当学会ガイドライン委員会の基本的見解をまとめましたので、ここにご報告申し上げます。
ご参考いただければ幸いでございます。

吸入ステロイド薬 (inhaled corticosteroid; ICS)による小児喘息の長期管理について


PM2.5:注意喚起の自治体過去最多 10府県に

2014年02月27日 | 化学物質

毎日新聞2014年2月26日(水)21:08
PM2.5:注意喚起の自治体過去最多 10府県に
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/20140227k0000m040087000c.html

 中国からの飛来などが懸念される大気汚染源の微小粒子状物質「PM2.5」の濃度が26日、東北から北陸、関西にかけて上昇した。環境省のまとめによると、同日、注意喚起をした自治体は少なくとも10府県に上り、昨年3月に同省が暫定指針の運用を始めて以来最多となった。

 暫定指針では、自治体が住民に注意喚起すべき条件は「1日の平均濃度が1立方メートル当たり70マイクログラム超」と予想される場合などと定めている。26日午後6時までに同省に報告があったのは、福島県、新潟県、富山県、石川県、福井県、三重県、大阪府、兵庫県、香川県、山口県。

 このうち、福島県では、会津若松市で午前5~7時の平均値が85マイクログラムとなり、初めて注意喚起を出した。同県内では、福島市で同69マイクログラム(午前5~7時)、郡山市で73マイクログラム(同)など、他地域でも比較的高い値が観測された。新潟県では、新潟市江南区で101.7マイクログラム(同)となった。三重県でも、鈴鹿市、四日市市で、午前5時~正午の平均値がそれぞれ81.9マイクログラム、80.4マイクログラムとなった。

 PM2.5は工場のばい煙やディーゼル車の排ガスなどに含まれ、都市部を中心に国内にも発生源がある。だが、中国での大気汚染悪化の影響などから、これまでは大陸に近い九州など西日本の自治体で注意喚起が出されることが多かった。

 26日に東北、北陸を含む広い範囲で濃度が上昇したことについて、国立環境研究所地域環境研究センターの菅田誠治主任研究員は「4~5日前から日本付近を高気圧が覆い、大気中に汚染物質が滞留しやすい状態だった。また24、25日には大陸から日本に向かう大気の流れもあり、高濃度の大気が日本に流入し、とどまりやすい条件があった」と指摘。「都市部では、国内の発生源が濃度を高めていることも考えられるが、全国的な上昇傾向は、越境汚染の影響が大きかったのではないか」とみる。

(略)


子宮頸がんワクチンで「強い痛み」事前説明することに

2014年02月23日 | 

毎日新聞2014年2月26日(水)20:32
子宮頸がんワクチン:「強い痛み」事前に説明へ
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/20140227k0000m040074000c.html

 子宮頸(けい)がんワクチンの接種推奨が一時中止されている問題で、安全性を評価する厚生労働省の専門家検討会は26日、接種部位に強い痛みが生じやすいことを、医師が接種希望者に事前に説明すべきだとの意見をまとめた。接種後に強い痛みが出た場合、2回目以降の接種の中止や延期を検討することも勧める。3月以降にまとめる報告書に盛り込む方針。

 子宮頸がんワクチンは筋肉内に注射することなどから、他のワクチンより痛みが強いとされている。検討会は問題になった接種後の体の広範囲の痛みの予防策として、過去の接種で強い痛みや苦痛があったか予診票に記載してもらうことなどを推奨する。

 厚労省は同日、海外の研究者らの意見を聞く意見交換会を開催。仏や米国の研究者が「ワクチンの成分で筋膜炎が発生し全身の痛みになった」「成分に含まれるウイルスのDNAの断片が原因で脳に炎症を引き起こした」との意見を述べた。専門家検討会ではこれらの意見に対し「世界保健機関など海外の機関は否定的な見解を示している」との見方を示した。【桐野耕一】

 


ノロウイルスの感染防御は免疫力を高めるしかない

2014年02月20日 | その他

エコノミスト2014年2月25日号
ノロウイルスの感染防御は免疫力を高めるしかない 藤田紘一郎

全国で猛威をふるっているノロウイルスは、ごく最近に登場したように思われるが、実は昔から存在していたウイルスである。病原性が極めて弱かったために、名前さえついていなかった無名のウイルスだった。しかし、人の免疫力低下に伴って、今ではノロウイルスに感染して急性胃腸炎の症状を呈するようになっている。

 (略)

感染を防止できない理由は現在、目本人の約40%がノロウイルスに感染しても全く症状が出ないことにある。無症状のウイルス感染者が通常の生活を送ることで、ウイルスの拡散が起こり、免疫力の弱い子どもなどに感染し、流行が拡大したのだ。

したがって、どんなに厳密な手洗いや消毒をしても、症状の出ない感染者によってウイルスを拡散させてしまう。さらに手洗いや消毒を繰り返していると、手の皮膚を守っている常在薗が消滅し、余計にウイルスが付着しやすい状態になってしまうことにも留意すべきであろう。

ノロウイルス感染に限らず、ほとんどの感染症は病原体が体内に侵入しても全員発症するわけではない。たとえば、鳥インフルエンザを含むインフルエンザもO-157感染も免疫力のある人では感染しても発症しない人が多い。インフルエンザに感染して亡くなるのは、免疫力が低下している高齢者や小児に限られるのは、その理由である。

重症になるのは、感染者の約10%で、まったく症状が出ない人は約30%にも達する。発病しない感染者たちが触ったものが、すべて感染源となるのである。

ノロウイルスに感染するかどうかも個人の免疫力による。繰り返すが、免疫力の高い人は、たとえノロウイルスに感染しても症状が出ない。

(略)


グリーンピース、高級ブランドの子供服からも有害化学物質を検出

2014年02月18日 | 化学物質

グリーンピース2014年2月17日
グリーンピース、高級ブランドの子供服からも有害化学物質を検出――新報告書で、ヨーロッパとアジアで購入した27点の調査結果を発表http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/press/2014/pr20140217/

 

プレスリリース - 2014-02-17

【イタリア】 国際環境NGOグリーンピースは、ミラノファッションウィーク開催中の本日2月17日、イタリア、フランス、中国などヨーロッパとアジアの国々で購入した27点の高級ブランドの子供服を調査した結果、ヴェルサーチ、ルイ・ヴィトン、ドルチェ&ガッバーナなどファッションショーでもおなじみの高級ブランドの服から、ファストファッションの製造過程で使用されているものと同種類の有害化学物質が検出されたと発表しました。(注1)(注2)

新報告書でまとめた調査では、8つの高級ファッションブランドの27製品を検査し(注3)、その結果16製品から1種類以上の有害化学物質――ノニルフェノールエトキシレート(以下、NPE)、フタル酸類、有機フッ素化合物(以下、PFC類)、アンチモン――が検出されました。その内8製品がイタリア製でした。PFC類が最も高濃度で検出された製品はルイ・ヴィトンのバレリーナシューズで、NPEが最も高濃度で検出されたのはヴェルサーチのジャケットでした。これらの化学物質の中には、工場や衣類自体から環境中に排出され、世界中の河川や水路に蓄積され、内分泌系に影響を及ぼし、生体に有害な影響を引き起こす可能性が指摘されている物質もあります。

グリーンピース・イタリアのキアラ・キャピオーネは、「高級ブランドは、その高級感と品質が命です。この報告書は、高級ブランドが顧客の信頼を裏切っていることを明らかにしています。有害化学物質は高級ファッションだけでなく、すべての人に影響を与えます。製品から有害物質が検出されたブランドは、自社のサプライチェーンから有害化学物質を全廃すると同時に、消費者がブランドの本質を見抜く力があることを認識する必要があります」と述べました。

さらに、「高級ブランドは今、トレンドセッターとしての評判に恥じない行動をし、有害化学物質を使わない『ファッション革命』の先頭を行くときです。ヴァレンティノやバーバリーなどのブランドは、自社のサプライチェーンから有害物質を全廃し、美しいファッションは環境に負担をかけるべきでないという姿勢を明らかにしています。ヴェルサーチ、ルイ・ヴィトン、ディオールやドルチェ&ガッバーナにも、有害化学物質の全廃を宣言することが待たれます」と続けました。

 

グリーンピースの「デトックス・キャンペーン」について
有害化学物質が河川や水質を汚染していることから、衣料品ブランドにサプライチェーンでの有害化学物質使用状況の情報公開と、2020年までの有害化学物質の全廃を求めています。これまでに大手衣料品ブランドを展開する企業20社が、有害化学物質全廃を求める「デトックス宣言」に合意しています。(注4)

注1) 新報告書「ファッショナブルな嘘の物語」(英語:A Little Story About a Fashionable Lie、グリーンピース・インターナショナル、2014年2月17日)

注2) 「クローゼットのなかのモンスターの物語」(英語:A Little Story About the Monsters in Your Closet、グリーンピース・インターナショナル、2014年1月14日)では、ファストファッションを含む12ブランド82製品で同様の調査を実施しました。

注3) Dior、 Dolce & Gabbana、 Giorgio Armani、 Hermes、 Louis Vuitton、 Marc Jacobs、 Trussardi、Versaceの8ブランド。

注4) グリーンピース「デトックス・キャンペーン」合意企業: Nike、 Adidas Puma、 H&M、 M&S、 C&A、 Li-Ning、 Zara、 Mango、 Esprit、 Levi's、 Uniqlo、 Benetton、 Victoria's Secret、 G-Star Raw、 Valentino、 Coop、 Canepa、 Burberry 、Primark。

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国際環境NGOグリーンピース