脱ケミカルデイズ

身の周りの化学物質を減らそうというブログです。 

「どぶ油」製造、最高で死刑 中国、厳罰化で信頼回復狙う

2012年02月25日 | 中国

朝日2012年2月25日
「どぶ油」製造、最高で死刑 中国、厳罰化で信頼回復狙う

 中国の最高人民法院(最高裁)、公安省などは24日、ゴミや廃油を原料とする「地溝油(どぶ油)」を製造、販売する犯罪に対し、最高で死刑を適用するとの通知を発表した。市民の間で深まる食への不信に、政府が威信をかけて取り組む姿勢を示すものだ。
 通知は地溝油の生産・販売だけでなく、疑いのある油を販売した犯罪にも、厳しい刑を科すよう定めた。悪質性や生産販売の規模などから「国家と人民の利益に重大な損失を与えた」と判断した場合は、死刑を適用する。「地溝油」は、ラードなどの油分を含む生ゴミや廃油を集め、雑多な成分を取り除いた上で「食用油」として流通する有害な油を指す。各地で被害が絶えず、「政府への信頼にも影響する」(国務院食品安全委員会)として昨年、全国的に摘発を強化。8月以降、135件、800人を検挙した。(北京=林望)


食品表示一元化

2012年02月22日 | 食品

朝日新聞2012年2月22日 食品表示わかりやすく 消費者庁三つの法律一元化へ

食品の品質や安全に関わる表示ルールについて、消費者庁は制度の抜本的な見直しに乗り出す。現行制度は、三つの法律に基づく表示が混在し、わかりにくさが指摘されている。そのため、3法を一元化して新たに食品表示新法をつくり、表示内容や形式も見直す。来年の国会への法案提出を目指している。

現行の表示制度は、「JAS法」「食品衛生法」「健康増進法」の3法が根拠になっている。見直すのは、菓子類やインスタント食品、冷凍食品、調昧料、総菜、飲料など容器包装された加工食品だ。JAS法は、原材料名や遺伝子組み換え、消費期限、販売者など品質に関する表示を定める。食品衛生法は、アレルギー物質食品、添加物、消費期限など、安全性に関する表示。健康増進法では、エネルギーやたんぱく質・炭水化物などの栄養成分などを表示している。

ただし項目の重複や用語の不一致もある。例えば、A社が製造した製品をB社が仕入れて小分け包装した場合の「製造者」は、JAS法ではA社だ。しかし食品衛生法ではB社になる。中国から輸入したウナギのかば焼きを小分け包装した会社は、JAS法は「輸入者」だが、食品衛生法では「製造者」になる。消費者庁は、消費者団体や有識者、食品業界関係者からなる検討会を昨年秋に設置。21日には「中間の論点整理」を議論した。「(現在は任意の)栄養成分の表示を義務化すべきか」「(外食や量り売りなど)表示義務がない販売形態の食品表示をどうするか」など、五つの論点がある。業界関係者や消費者団体など180人程度が毎回検討会を傍聴するなど、関心は高い。消費者序は検討会の中間論点整理を近く公表し、一般から意見を募集する。検討会は6月をめどに報告書をまとめる予定。(神田明美)

 

消費者庁食品表示一元化検討会

http://www.caa.go.jp/foods/index12.html


妊婦の食生活 子のアトピーと関連性

2012年02月18日 | 食品

朝日2012年2月18日

妊婦の食生活 子のアトピーと関連性

 妊娠中の食生活が、生まれてくる子どものアトピー性皮膚炎の発症に影響する可能性が、千葉大の研究でわかった。納豆を毎日食べた女性の子どもは発症率が低く、バターを毎日食べた女性の子どもは高いという傾向が出た。18日に東京都内で開かれる食物アレルギー研究会で発表する。
 2007~08年に千葉大付属病院などで出産した女性と、生後6ヵ月の子ども650組を分析した。2ヵ月以上かゆみを伴う湿疹を繰り返した114人(18%)が、アトピー性皮膚炎と診断された。子どもがアトピーと診断された女性とそうでない女性の間で、アトピーの有無や母乳育児の割合などに差はなかった。
 納豆を毎日食べた女性から生まれた子どもは7%しかアトピーを発症しなかったのに対し、そうでない場合は19%だった。バターを毎日食べた女性の子どもは35%がアトピーを発症、そうでない子は17%だった。
 魚、マーガリン、ヨーグルトでは差が出なかった。納豆の成分のレバン、バターに含まれるパルミチン酸が、発症に関達している可能性があるという。
 下条直樹准教授は「妊娠中の食生活とアトピー発症の関連はよくわかっていない。納豆をよく食べる人は和食の献立が多いなど、様々な要因が関遵している可能性がある。バランスよい食事を取ることが大切だ」と話す。(岡崎明子)


家電ごみ回収で環境汚染 リサイクル法の抜け穴規制へ

2012年02月18日 | 化学物質

朝日2012年2月18日
家電ごみ回収→輸出・放置→環境を汚染 リサイクル法の抜け穴規制へ

 リサイクルが法律で義務づけられているテレビなどの大型家電ごみを無許可で集めスクラップにして海外に売る業者が全国に広がっている。放置すれば国内で再資源化を目指す家電リサイクル法の形骸化につながる。環境省は不正回収への規制を強めるため、廃棄物処理の新たな指導基準をつくる。
 不用になったテレビやエアコン、冷蔵庫、洗濯機の4品目は、小売業者が回収し、メーカーが再資源化することが家電リサイクル法で決まっている。消費者はリサイクル費として2千~5千円程度を支払う。年間約2580万台がリサイクルされている。
一方で、環境省の推計によれぱ、4種類の不用家電のうち年間約670万台が海外に流れている。多くが無許可業者の活動によるものとみられる。無料の引き取りが多いが、逆に消費者に数十円を支払う業者もある。スクラップ業者などに売却され、主にアジア諸国に運ばれているという。
 同省によると、不適切な処理で有害物質が漏れ出したり、フロンが回収されなかったりするなど、環境汚染につながる恐れがある。また「中古品」名目で輸出されても、金や銅などの有価金属が抜き取られた後は野焼きされるだけ、という例もあるという。
廃棄物処理法は、許可を受けず廃棄物を収集・運搬することを禁じる。だが回収業者は「中古品の有価物だ」「買い取った商品でごみではない」と主張、行政の指導は難しかった。
 法の抜け穴をふさぐため、環境省は、業者が有償で引き取った揚合でも、保管状況などから「廃棄物」と認定する基準づくりに乗り出す。具体的な内容は、野ざらしで保管▽再利用できないほどの型落ち▽通電しない-などが想定されている。
「基準が明確になれば市町村の指導も容易となる」と同省の担当者は期待している。同省は消費者向けにも「無許可業者は剰用しないで」と呼びかけるポスターや專用ホームページを近く作成する予定だ。(岩井建樹)

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14992


皮脂欠乏症 洗いすぎに注意

2012年02月13日 | 合成洗剤と石鹸

朝日新聞2012年2月13日 皮脂欠乏症 潤う環境 入浴・食生活で作ろう

 寒くなると、「皮膚のカサカサが気になる」「乾燥して手足がかゆい」と訴える人は多い。これは中高年によく見られる「皮脂欠乏症(乾皮症)」で、皮膚の脂が減少し、角質がはがれ落ちたり、ひび割れたりしてかゆみを伴う。暖かくなる春先には、自然に治る場合が多いが、冬場は皮膚のカサカサが常態化しがちだ。放っておくとかゆみが強くなり、かき壊して湿疹化しかねない。皮膚に白い粉が噴いたり、魚のうろこ状に角質がはがれたりしたら、早めの対策が必要だ。皮膚は通常、角質細胞と角質細胞のすき間を埋めている「角質細胞間脂質」、水分をつかまえて離さない「天然保湿因子」、皮膚の表面を覆っている「皮脂膜」の三つの物質で、潤いが保たれている。

東京女子医科大皮膚科の川島眞教授は「加齢とともに角質細胞問脂質、天然保湿因子、皮脂ともに滅り、角質で水分が保てなくなって、角質細胞がはがれてすき間ができる。皮脂欠乏症は、そのすき間から水分が逃げてしまうために起こる症状です」と説明する。症状が出るのは50代からが多く、男性より女性のほうが早くに生じやすい。「大気が乾燥している冬揚は、発汗量が少ないお年寄りほど身体の内側から十分な水分補給がなされず、皮脂欠乏症になりやすくなります」と川島さん。加齢に加えて、暖房設備が整備されている近年の都市環境も、皮膚の乾燥やかゆみを増強させる要因になっている。皮脂欠乏症の治療には、皮膚に潤いを与え、かゆみや湿疹を抑える塗り薬や飲み薬が一般的だ。併せて日ごろの生活習慣を見直すことも、症状改善には有効だという。和(なごむ)皮ふ科クリニツク(東京都武蔵野市)の間山真美子院長は「皮膚が潤うような環境を、日ごろから整えてあげることが大切です」と話す。

 入浴は皮膚の代謝を上げる効果があるが、せっけんやナイロンタオルで身体をゴシゴシ洗ったり、熱いお湯に長時間つかったりすることは避ける▽暖房の利いた部屋では加湿器などを使って湿度を十分に保つ▽寒いからといって電気毛布で全身を覆って寝ないようにする――ことなどがポイントだ。

偏った食生活も皮膚に乾燥をもたらす。症状に合わせて漢方医療を採り入れている間山さんは「皮膚の栄養となる血が不足した状態です。カキ(貝)やゴマなどビタミン、ミネラル、たんぱく質を多く含む食材を意識的に取るようにし、無理なダイエットや朝食抜きの生活は改めましょう」とアドバイスする。同クリニツクでは、必要に応じ当帰飲子(とうきいんし)や牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)などの漢方薬を処方している。(ライター・高山敦子)

製薬会杜マルホはホームページの「患者さま」のコーナーで、皮脂欠乏症発症のメカニズムなどをわかりやすく説明(http://www.maruho.co.jp/book1et/01kanpi/#1)。田辺三菱製薬のウェブ「ヒフノコトサイト」でも「教えて薬剤師さん」のコーナーで乾燥肌の原因と対処法を閲覧できる。