脱ケミカルデイズ

身の周りの化学物質を減らそうというブログです。 

高額抗がん剤「オプジーボ」半額に値下げへ

2016年11月16日 | 

日テレnews242016年11月16日 12:30
高額抗がん剤「オプジーボ」半額に値下げへ 
http://www.news24.jp/articles/2016/11/16/07346611.html

 

薬の価格を審議する厚労省の協議会は16日、高価なため医療費を圧迫するとされる新しい仕組みの抗がん剤「オプジーボ」を、来年2月から半額にすることを了承。肺がん患者1人が1年間使う場合、約3500万円必要で、医療費を押し上げると指摘されていた。

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 高価なため医療費を圧迫するとされる日本発の全く新しい抗がん剤「オプジーボ」が半額に引き下げられることになった。

 薬の価格を審議している厚生労働省の協議会は、16日、抗がん剤「オプジーボ」を来年2月から半額にすることを了承した。「オプジーボ」は、がん細胞に作用するのではなく、患者自身の免疫を高める、全く新しい仕組みの抗がん剤。

 当初は、皮膚がんの一種の患者の年間約470人分で開発費などを回収できるよう、非常に高い価格が設定されたが、現在は患者が1万人以上いる肺がんをはじめ、保険でこの薬が使えるがんの種類が増えている。

 肺がん患者1人が1年間使う場合、約3500万円必要で、医療費を押し上げると指摘されてきたが、海外では日本の半額以下なことなどから、2年後の薬価改定を待たず、例外的に引き下げが決まった。


抗生物質 厚労省も削減方針 安易に飲んではいけない 

2016年05月03日 | 

日刊ゲンダイ2016年5月17日                                    

抗生物質 厚労省も削減方針 安易に飲んではいけない 必要な常在菌も殺してしまう

 風邪をひいたら、とりあえず医者に抗生物質を処方してもらって飲む――。こんなパターンをずっと続けている人は多いのではないか。しかし、これは大きな勘違い。ヘタすると逆効果にもなりかねない。

先月、政府は2020年までに抗生物質の使用量を33%減らす目標を掲げた対策を決定。厚労省は「医師は安易に抗生物質を処方しないこと」を呼びかけ、患者にも適正な使用を促す方針だ。

抗生物質=抗菌薬は、細菌を殺したり弱らせたりする薬で、不適切に使い過ぎると、抗生物質が効かない「耐性菌」が発生したり増加する恐れがある。世界では、耐性菌が原因となった死者が70万人いると推計されていて、WHO(世界保健機関)も各国に対策を求めている。仮に対策を講じなければ、2050年には耐性菌による病気の死者が1000万人になると想定されている。

抗生物質は、”とりあえず”安易に飲んでもいい薬ではないのだ。「いま飲んでいる薬が危ない!」などの著者で、薬剤師の深井良祐氏(ファレッジ代表)は言う。

「抗生物質は細菌に対して効果を発揮する薬で、ウイルスには効きません。そして、一般的な風邪のほとんどはウイルスによって発症します。つまり、多くの風邪には抗生物質は必要ないのです。もちろん、肺炎や中耳炎などの細菌感染症には効果的なので、2次感染を予防するために処方されているケースもあります。その一方で、細菌性なのかウイルス性なのかよく分からないから、念のため抗生物質を出しておこうという医師がいるのも事実です」

日本は、世界的にみると抗生物質の販売量は多くはないが、経口のセファロスポリン系薬、フルオロキノロン系薬、マクロライド系薬の使用割合が極めて高い。いずれも幅広い細菌に有効な抗生物質だから、やはり、特定の細菌感染症に対してピンポイントで処方しているケースは多くなさそうだ。

「この3系統の抗生物質はさまざまな細菌に対して満遍なく効くため、細菌を根こそぎ殺してしまいます。人間の体には、腸内細菌などの常在菌がたくさん存在していて、病原菌の侵入を防いだり、免疫バランスを保つ働きをしています。抗生物質はそうした必要な細菌まで一網打尽にしてしまうため、下痢などの副作用を引き起こす危険性があります。また、吐き気、発疹などが表れるケースもあります」

日本では、軽い風邪でもクリニックで抗生物質を処方してもらいたがる患者が少なくない。抗生物質を処方しないと、不満を漏らす患者もいるという。ウイルス性の風邪には効果がないことを知らない人が多く、耐性菌や副作用の問題も広く知られていないのが現状なのだ。

「風邪を治すには自身の冤免疫力に任せるのが基本で、安易に抗生物質を処方してもらったり、中途半端に服用するのはやめたほうがいい。とはいえ、肺炎などの細菌感染症の治療には抗生物質が有効です。いつもの風邪の症状とは違って高熱が出たり、長引いている場合は医者にかかり、抗生物質が必要な病気なのかどうかを診断してもらう。軽い風邪で抗生物質を処方されそうになったときは、<なぜ、抗生物質を飲まなければならないのか>をきちんと確認して、医師に説明してもらいましよう」

抗生物質を飲めば早く風邪が治るという間違った思い込みは改め、軽い風邪でもとりあえず飲むなんて行為はやめるべし。


抗生物質 厚労省も削減方針 安易に飲んではいけない 

2016年05月03日 | 

日刊ゲンダイ2016年5月17日                                    

抗生物質 厚労省も削減方針 安易に飲んではいけない 必要な常在菌も殺してしまう

 風邪をひいたら、とりあえず医者に抗生物質を処方してもらって飲む――。こんなパターンをずっと続けている人は多いのではないか。しかし、これは大きな勘違い。ヘタすると逆効果にもなりかねない。

先月、政府は2020年までに抗生物質の使用量を33%減らす目標を掲げた対策を決定。厚労省は「医師は安易に抗生物質を処方しないこと」を呼びかけ、患者にも適正な使用を促す方針だ。

抗生物質=抗菌薬は、細菌を殺したり弱らせたりする薬で、不適切に使い過ぎると、抗生物質が効かない「耐性菌」が発生したり増加する恐れがある。世界では、耐性菌が原因となった死者が70万人いると推計されていて、WHO(世界保健機関)も各国に対策を求めている。仮に対策を講じなければ、2050年には耐性菌による病気の死者が1000万人になると想定されている。

抗生物質は、”とりあえず”安易に飲んでもいい薬ではないのだ。「いま飲んでいる薬が危ない!」などの著者で、薬剤師の深井良祐氏(ファレッジ代表)は言う。

「抗生物質は細菌に対して効果を発揮する薬で、ウイルスには効きません。そして、一般的な風邪のほとんどはウイルスによって発症します。つまり、多くの風邪には抗生物質は必要ないのです。もちろん、肺炎や中耳炎などの細菌感染症には効果的なので、2次感染を予防するために処方されているケースもあります。その一方で、細菌性なのかウイルス性なのかよく分からないから、念のため抗生物質を出しておこうという医師がいるのも事実です」

日本は、世界的にみると抗生物質の販売量は多くはないが、経口のセファロスポリン系薬、フルオロキノロン系薬、マクロライド系薬の使用割合が極めて高い。いずれも幅広い細菌に有効な抗生物質だから、やはり、特定の細菌感染症に対してピンポイントで処方しているケースは多くなさそうだ。

「この3系統の抗生物質はさまざまな細菌に対して満遍なく効くため、細菌を根こそぎ殺してしまいます。人間の体には、腸内細菌などの常在菌がたくさん存在していて、病原菌の侵入を防いだり、免疫バランスを保つ働きをしています。抗生物質はそうした必要な細菌まで一網打尽にしてしまうため、下痢などの副作用を引き起こす危険性があります。また、吐き気、発疹などが表れるケースもあります」

日本では、軽い風邪でもクリニックで抗生物質を処方してもらいたがる患者が少なくない。抗生物質を処方しないと、不満を漏らす患者もいるという。ウイルス性の風邪には効果がないことを知らない人が多く、耐性菌や副作用の問題も広く知られていないのが現状なのだ。

「風邪を治すには自身の冤免疫力に任せるのが基本で、安易に抗生物質を処方してもらったり、中途半端に服用するのはやめたほうがいい。とはいえ、肺炎などの細菌感染症の治療には抗生物質が有効です。いつもの風邪の症状とは違って高熱が出たり、長引いている場合は医者にかかり、抗生物質が必要な病気なのかどうかを診断してもらう。軽い風邪で抗生物質を処方されそうになったときは、<なぜ、抗生物質を飲まなければならないのか>をきちんと確認して、医師に説明してもらいましよう」

抗生物質を飲めば早く風邪が治るという間違った思い込みは改め、軽い風邪でもとりあえず飲むなんて行為はやめるべし。


農薬がトンボに悪影響 国立環境研、水田で実験

2016年03月23日 | 

日経新聞2016/3/22 11:49
農薬がトンボに悪影響 国立環境研、水田で実験http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG16H9L_S6A320C1000000/

  殺虫剤として稲の栽培に使われているフェニルピラゾール系農薬のフィプロニルを使った水田で、一部のトンボの発生や成長に悪影響が出たとの研究結果を国立環境研究所(茨城県つくば市)の五箇公一主席研究員らの研究チームが22日までに、英科学誌に発表した。

 水田はトンボや湿地にすむ生き物の代替生息地としての重要な役割を担っている。チームは「生態系に配慮した農薬の使い方を検討する必要がある」と訴えている。

 フィプロニルは、根から吸われた薬剤を害虫が植物の汁から吸うことで殺虫効果を発揮する農薬の一種。

 チームは2013年、所内の実際の水田に近い環境で田植えを実施。フィプロニルなど3種類の農薬で処理した苗を植えた場所と、農薬を使わない苗を植えた場所で生物の発生状況を比較した。

 捕獲したヤゴの総数を比較すると、フィプロニルを使った水田のみ、シオカラトンボが目立って少なかった。ショウジョウトンボも他に比べて少なかった。

 羽化した後に残った殻の総数を比べると、ショウジョウトンボは、農薬を与えた全ての水田で無農薬の水田より少なく、フィプロニルを使った水田ではシオカラトンボの殻は確認されなかった。

 ミツバチへの悪影響が懸念されるネオニコチノイド系農薬の影響も調べたが、トンボに対してフィプロニルほどの悪影響はみられなかった。〔共同〕


気になる新刊 バリウム検査は危ない 岩澤倫彦著

2015年12月22日 | 

日刊ゲンダイ2015年12月22日
気になる新刊 バリウム検査は危ない 岩澤倫彦著

健康診断で、苦手な人が多い検査といえばバリウム検査。胃がんの早期発見ができるならば多少のつらさは仕方がないが、実はバリウム検査での胃がん発見の精度は低く、見逃し率は45%ともいわれている。

がんが見つかりにくいだけではなく、バリウムによって大腸などに穴が開く消化管穿孔(せんこう)が起きたり、腸閉塞や人工肛門に至る事故も起きているという。

このような検査が、なぜ当然のように行われているのか。その背景には、巨大な利権があると本書は指摘。検査を推奨しているのが、厚労省や自治体の天下り組織であるという事実を明らかにしていく。

いまや先進国でバリウム検査を続けているのは、何と日本だけ。事実を知らないままでは、命が危ない。(小学館1200円)