脱ケミカルデイズ

身の周りの化学物質を減らそうというブログです。 

チェーン部分からニッケルが溶出したネックレス

2015年09月17日 | 化学物質

国民生活センター2015年9月17日
ネックレスのチェーン部分からニッケル溶出http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20150917_2.html

 

[2015年9月17日:公表]

チェーン部分からニッケルが溶出したネックレス(相談解決のためのテストから No.91

消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。

 「ネックレスを着用したら、首がかぶれた。チェーンからニッケルの溶出がないか調べてほしい。」という依頼を受けました。

 当該品は、カタログギフトで入手した、チェーン部分にシルバー925(注)が使われているという真珠のペンダントネックレスでした。相談者はニッケル、ステンレス等にアレルギーを持っており、初回の着用で首筋がかぶれたとのことでした。その後、相談者が販売事業者に問い合わせたところ、チェーン部分のシルバー925には、下処理にニッケルめっき、その上からロジウムめっきを施しているとのことでした。

 ニッケルは耐食性に優れているなどの特性や、その色合いから、めっき加工などに広く用いられている金属ですが、皮膚などへの長期接触により、アレルギー性皮膚炎等を引き起こす場合があることが知られています。

 そこで、当該品のチェーン部分からのニッケルの溶出量を調べるため、欧州規格に準拠した試験を行ったところ、67.1μg/cm2/週と、欧州での基準値(0.5μg/cm2/週)を超えていました。

 一方、当該品の丸カン部分に「STERING」(注)の刻印がみられました。また、同梱(どうこん)されていたカードには、取扱い上の注意として「体質によって、かゆみ・かぶれが生じる場合がありますので、皮膚に異常を感じたときは、ご使用をお止めいただき、専門医にご相談ください。」と記載されていましたが、金属アレルギーの原因となることがあるニッケル等の金属が使われている旨の記載はみられませんでした。

 依頼センターから販売事業者にテスト結果を伝えたところ、販売事業者から、8月以降のカタログには「ロジウムメッキ(下地にニッケルを使用もしくは含む)」と明記するとの回答がありました。

(注)「シルバー925」、「STERING」はともに純度925‰(パーミル)(=92.5%)の銀を指す用語です。純銀は柔らかく傷つきやすいため、純度の高い銀をアクセサリーや硬貨等で用いる場合は微量の銅等を加えた合金とすることが一般的とされています。

 


本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

[報告書本文] チェーン部分からニッケルが溶出したネックレス(相談解決のためのテストから No.91)[PDF形式](353KB)


大同特殊鋼捜索 「環境への影響監視」 鉄鋼スラグを廃棄物認定 群馬

2015年09月12日 | 化学物質

産経ニュース2015.9.12 07:07
大同特殊鋼捜索 「環境への影響監視」 鉄鋼スラグを廃棄物認定 群馬http://www.sankei.com/region/news/150912/rgn1509120077-n1.html


<script type="text/javascript"></script> <script type="text/javascript" src="http://sankei2ad.durasite.net/A-affiliate2/mobile?site=128&keyword=sn.all.premium.text&isJS=true&encoding=UTF-8&ord=6927993106.973141"></script>  鉄鋼メーカー大同特殊鋼の本社(名古屋市)や渋川工場(渋川市)などに11日、県警の強制捜査が入り、同工場から出た有害物質を含む鉄鋼スラグ問題は事件へと進展した。県は昨年1月に渋川工場などに立ち入り検査を実施し、約1年半に及ぶ調査の結果、同工場から出たスラグを廃棄物と認めた。県環境森林部の青木勝部長は「(同工場の)スラグ使用箇所は全てリスト化し、環境への影響を監視していく」と話した。

 県がこれまでに実施した調査によると、同社と子会社の大同エコメット、渋川市の廃棄物処理業、佐藤建設工業の3社は鉄鋼スラグをめぐり「逆有償取引」と呼ばれる製造・販売契約を結んでいた。

 3社が平成21年7月から行っていた取引では、大同特殊鋼がスラグをエコメットに販売する一方、スラグを安定化させるための処理費として、販売額を上回る金をエコメットに支払い、エコメットは処理したスラグを佐藤建設工業に販売。さらに大同特殊鋼は佐藤建設工業にも販売管理料名目で、販売額を上回る金を支払っていた。

 県廃棄物・リサイクル課の担当者は「相場からみれば、正規の方法でスラグを廃棄物処理するより、安くすんでいる」と話す。

 佐藤建設工業にわたった鉄鋼スラグはアスファルトの下に敷く「路盤材」に加工され、一般の建設業者に販売されていたが、県は「建設業者はスラグが環境基準を超える有害物質を含んでいたことなどは知らされておらず、責任は問えない」と判断した。

 記録が確認できた平成14年11月から出荷を停止した26年1月までの間に同工場から出荷されたスラグは計約29万トンとみられ、今後新たに使用箇所が判明する可能性はある。

 県によると、大同特殊鋼など3社は取引の事実は認めているものの、スラグを廃棄物ではなく、製品として認識し、取引していたという。

 大同特殊鋼は「(スラグが)使用された場所の特定や対応工事への協力を通じて会社としての責任を果たす所存です。皆さまにあらためて深くおわびします」とのコメントをホームページ上で発表した。


日本でも巨大爆発事故は起きている。中国・天津の事故は他人事ではない

2015年09月09日 | 化学物質

SPA!2015年9月8日
日本でも巨大爆発事故は起きている。中国・天津の事故は他人事ではないhttp://news.nifty.com/cs/magazine/detail/spa-20150908-932163/1.htm

  携帯電話やスイカ、マンホール……思いがけないものが爆発することでしばしば話題に上る中国。その中国天津市の危険物倉庫で、今年8月、記録的な巨大爆発事故が発生した。倉庫の中にはシアン化ナトリウムや硝酸アンモニウムといった複数の危険物が大量に保管されていたが、爆発の原因は発火したコンテナ内にあった金属ナトリウムに、消防隊員が放水したことだとも一部で報じられている。だが、その放水説に疑問の声を上げる専門家の一人が、東京理科大国際火災科学研究科の松原美之教授である。

「確かにナトリウムに水をかけると水素ガスが発生して激しい爆発が起きますが、あの爆発にはガスの炎の広がりがなく、瞬間的に爆発している。それが、2013年に起きた『テキサス州肥料工場の爆発事故』の映像とすごくよく似ているんです」

 事故は、ダラス南方約130kmに位置する化学肥料会社ウエスト・ファーティライザーの工場で発生し、多数の死傷者が出、近くの集合住宅・学校・高齢者施設などが炎上、損壊した。爆発の瞬間と被害の映像がYouTubeでも公開されている。

 いずれにしても、存在している物質に対し、適切な対処が為されなかったことが問題となったわけだが、こうした事故は日本でも起きている。

 1964年、東京都品川区勝島の倉庫で、敷地内に野積みされていたドラム缶入りニトロセルロースが発火、爆発。無許可で保管されていたプラスチック硬化剤の爆発によって消防隊員19人が殉職。100人以上が重軽傷を負った。

「現在では水が禁忌の物質に放水することなどがないよう、消防庁が厳しく規制し、どこにどんな物質が保管されているか把握しています。そうした安全策の欠如が今回の天津の悲劇につながったわけです。とはいえ、事前に全く予期できなかった爆発事故もあります。その代表例が1921年ドイツ南西部の町オッパウで発生した化学薬品プラントの爆発事故です」

 工場の倉庫内に山積みした4500tの肥料の塊(硝安と硫安の化合物)を粉砕するため、ダイナマイトで爆破した際に事故は起きた。その作業は、それまでにも約3万回、同じ手順で無事故で遂行されていたが、この一回の事故で従業員など669人が死亡、1952人が負傷した。

「その後の検証でもこの爆発を再現することはできず、原因は不明のまま。判明したのは安定した物質でもそれが大量に集まったときや思いがけない物質と反応した際、爆発する可能性があるということです」

 9/8発売の週刊SPA!特集記事「日常に潜む[混ぜたらキケン]図鑑」では、化学薬品やダイナマイトとまではいかないまでも、身の周りに溢れている「混ぜる」ことで起こり得る大小の事故の可能性を探っている。思いもよらぬものから起こり得る爆発・毒ガス・発火などには十分に注意されたし! <取材・文/週刊SPA!編集部>


ハブから高濃度PCBとDDT 沖縄・浦添市の米軍基地周辺

2015年09月04日 | 化学物質

ハブから高濃度PCBDDT 沖縄・浦添市の米軍基地周辺
沖縄タイムス201594 12:08
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=131417

 沖縄県浦添市北西部で採集されたハブの体内に、有害物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)や、毒性が高く使用が禁止されている農薬のDDTが高濃度で蓄積されていることを名桜大学と愛媛大学の研究グループが3日までに突き止めた。採集地は、米海兵隊の牧港補給地区(キャンプ・キンザー)に隣接する約1平方キロの範囲に集中している。グループの田代豊名桜大教授(環境科学)は「基地が汚染物質の発生源となっている可能性がある」と話している。

 マングースからも検出 米軍2施設周辺(20138月)

 ハブは行動範囲が比較的狭く、食物連鎖の上位に位置するため、生息地の汚染実態が反映されやすい。グループは2013年10月から14年12月の間に浦添市内で採集された雄のハブ12匹について、有害物質の濃度を分析した。

 全ての個体からPCBやDDTが検出されたが、脂肪組織中のPCB濃度が1グラム当たり2マイクログラム(1マイクロは100万分の1)超、DDTとその関連物質の濃度が同0・5マイクログラム超という高い数値を示した5匹は、全てキンザーのある市港川周辺で採集されていた。

 米軍基地では、PCBを含む変圧器などの機器が多く存在するとされ、これまでも基地内のPCB漏れや返還跡地のPCB汚染が相次いでいる。

 ただ、高濃度地点には民間の事業所も多く、汚染がこれらに起因する可能性もあるという。

 研究グループは13年に、キャンプ・キンザーや宜野湾市の普天間飛行場の周辺で採集されたマングースの体内にPCBなどが高濃度で蓄積していることを報告している。今回はより行動範囲の狭いハブで調査した。

 


中国また工場で爆発、2か所で12人死傷

2015年09月03日 | 化学物質

yomiuri online2015年09月02日 10時56分
中国また工場で爆発、2か所で12人死傷
http://www.yomiuri.co.jp/world/20150902-OYT1T50039.html

 【北京=竹内誠一郎】中国国営新華社通信などによると、甘粛省隴南(ろうなん)市の工場で1日午後、爆発が2回起き、1人が死亡、6人が負傷した。

 31日深夜には山東省東営市の化学工場で爆発が起き、少なくとも5人が死亡した。いずれの工場も安全管理が不十分として当局から操業停止を命じられていた。

 隴南市の工場は式典などに使う礼砲の製造所。今年5月に操業停止処分を下されており、地元当局が爆発の原因を調べている。中国夕刊紙・法制晩報によると、東営市の化学工場は操業停止の指示に従わなかったといい、警察当局が工場の責任者ら6人を拘束した。

 中国政府は、天津市の化学物質倉庫で8月12日に起きた巨大爆発事故(死者159人)を受け、安全管理の徹底を全国各地に指示した。だが中国メディアによると、同22日に山東省●博(しはく)の化学工場で爆発や火災が起き、1人が死亡し、9人が負傷。同23日、24日には江蘇省蘇州と河南省鄭州の化学工場でも爆発や火災が起きた。(●はさんずいに輜のツクリ)