脱ケミカルデイズ

身の周りの化学物質を減らそうというブログです。 

禁煙して太るのより、吸い続ける方がリスク大きい

2013年04月30日 | タバコ

朝日新聞2013年4月30日 
「禁煙太り」はただの言い訳? 吸い続ける方がリスク大

「禁煙しても太るから、逆に病気のリスクが大きくなる」。そんな喫煙者の苦しい言い訳が通じない研究論文が出た。禁煙で体重が増えても、心筋梗塞や脳卒中などの発症リスクは喫煙し続けるより約半分も減るという。米マサチューセッツ総合病院などの研究チームが米医師会雑誌(JAMA)に発表した。

1984~2011年に米マサチューセッツ州フラミンガムの3251人を対象に、喫煙者▽禁煙して4年以内の人▽禁煙して4年超の人▽非喫煙者、のいずれかを4年ごとに自已申告してもらい平均で25年を追跡。その緒果、631人が心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患を発症していた。

糖尿病患者を除くと、禁煙して4年以内の人は、4年平均で3キロ増え、喫煙者より1・8キロ多かった。一方、心血管疾患の発症リスクは喫煙者の0・47倍だった。同様に、禁煙して4年超の人は喫煙者のO・46倍、非喫煙者は喫煙者の0・30倍だった。研究チームは「禁煙で体重が増えても、心血管への健康上の影響は全体としては利益が大きい」としている。(桜井林太郎)


中国の湖水、河川に化学肥料による「水の華」

2013年04月29日 | 化学物質

Record ChinatwitterBtnLink2  2013年4月29日(月)1時39分配信 
中国の湖水、河川を毒々しい色に染め上げる“水の華”、化学肥料の弊害―米メディア
http://news.nifty.com/cs/world/chinadetail/rcdc-20130429000/1.htm

2013年4月23日、米ナショナル・ジオグラフィック電子版は「世界に広がった、激しい水の華」を掲載した。26日、科技世界が伝えた。

世界人口はすでに70億人を突破。なおも増加を続けている。食料の必要量も増え続けているが、それを支えているのが化学肥料と収穫量の多い農作物だ。しかし弊害もある。リンと窒素によって水が富栄養化し、藻類が爆発的に増える“水の華”と呼ばれる現象が起きている。中国の青島市、米国のメキシコ湾、米国の西海岸、さらには一部の淡水地域など世界各地で“水の華”は出現している。

富栄養化によって藻類が爆発的に増殖した結果、水面はまるで絵の具を流したかのような鮮やかな色に染まる。政府は膨大な資金を費やして対策を続けているが、中国の湖水、河川ではこうした“水の華”がたびたび報告されている。

“水の華”の問題はたんにそのグロテスクな外見だけにあるのではない。枯れた藻類を細菌が分解しようとして水中の酸素を使い果たしてしまい、その水域の生物が壊滅してしまう現象や、あるいは毒素を排出するタイプの藻類が激増することで水が汚染されるなど、さまざまな問題を引き起こす。(翻訳・編集/KT)

リンク: 中国の湖水、河川を毒々しい色に染め上げる“水の華”、化学肥料の弊害―米メディア - 速報:@niftyニュース.


高砂香料工業の平塚工場から出火、住民一時避難

2013年04月28日 | 化学物質

読売新聞2013年4月10日
工場火災、160人が避難…平塚
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20130410-OYT8T01651.htm

10日午前11時10分頃、平塚市の香料製造会社「高砂香料工業」平塚工場から出火、香料を作るフレーバー棟(鉄筋コンクリート造3階建て)約6300m2をほぼ全焼し、約6時間後に鎮火した。
けが人はなかったが、現場周辺は一時、異臭が立ち込め、工場から半径400m以内の住民約960人のうち、約160人が近くの中学校2校に避難した。
警察によると、同棟2階のフレーバー製造室では、歯磨き粉用のペパーミントの香料を作るため、化学薬品を調合中だった。何らかの原因で発火し、付近の薬品に燃え移ったという。

警察は、火が有害物質を含む薬品に延焼する可能性があるとして、工場の半径約400mを通行止めにし、この範囲内に住む約400世帯約960人に防災行政無線などで避難するよう呼びかけた。市は急きょ、市立中2校の体育館に避難所を開設した。

同棟では、歯磨き粉や食料品に添加する香料を作っている。工場では従業員約200人が働いているが、避難して無事だった。

現場はJR平塚駅から北に約1.5kmの工場地帯。工場からは黒煙が立ち上り続け、異臭も立ち込めた。

 

平塚の高砂香料の火事に関して学校から連絡網きた。 「高砂香料の火災により、酢酸エチルと言う薬品が燃えています。直ちに健康に影響が出る状況ではありませんが吸い込むとめまい、呼吸器系に影響が出る恐れがあります」とのこと。
http://matome.naver.jp/odai/2136556590275348901

◆酢酸エチル

高砂香料株式会社2013年4月11日
平塚工場における火災事故について お詫び(第4報)
http://www.takasago.com/ja/news/2013/0411_1741.html

4月10日(水)午前11時10分頃、当社の平塚工場で発生した火災事故につきまして、近隣住民の皆様、関係ご当局の皆様、お客様をはじめとする多くの方々に多大なご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます。

4月11日(木)午後3時現在で判明しております状況を下記のとおり、お知らせ致します。 

1) 発生場所

神奈川県平塚市西八幡1-5-1
高砂香料工業株式会社 平塚工場 フレーバー製造棟 

2) 発生日時

4月10日(水)午前11時10分頃 出火
4月10日(水)午後5時30分頃 鎮圧確認
4月11日(木)午前 4時11分 鎮火確認

3) 発生経緯

フレーバー製造棟2階で食品香料の調合作業中、アースの接続が不完全であったため、静電気が原因で引火。付近の製品・原料に燃え広がった。

 4) 被害状況(現段階)

人的被害 なし
物的被害 3階建ての建物・延べ6300平方メートルのうち2階と3階の部分が全焼。その他は調査中。

 5) 対策

現在、事故対策本部を設置し、近隣住民の皆様へ誠意をもって対応するとともに、関係ご当局のご指導を仰ぎつつ、再発防止対策の徹底を全力で進めてまいります。

 問い合わせ先

危機管理対策本部 広報室 
TEL. 03-5744-0514 FAX. 03-5744-0512


プラスチックから溶けだす二つの有害物質

2013年04月27日 | 化学物質

ウォールストリートジャーナル2013年4月26日日(金)10:00
プラスチック容器で食べ物を温めるのは危険か(より抜粋)
http://news.goo.ne.jp/article/wsj/life/wsj-20130425-04.html

プラスチックや新しい危険物質について10年以上研究を続けているアリゾナ州立大学のバイオデザイン研究所環境安全センターのディレクター、ロルフ・ハルデン博士に聞いた。

博士は、公衆衛生の観点からは、プラスチック容器を熱すると、溶けだした健康に害のある物質を体内に取り込んでしまいかねないため避けた方がいいと警告する。

プラスチックはあらゆるところで使われているが、体内に取り込むと危ない2つの化学物質が含まれている。

 まずはフタル酸類。この化合物はPVC(ポリ塩化ビニル)容器の柔軟性を高めている。熱すると溶け出してくる可能性がある。ハルデン博士は食べ物とともに体内に摂取されるとホルモンバランスを崩したり、障害児が生まれる可能性があると指摘する。ただどの程度の量で問題が起こるのかは分かっていない。先進国では血液にこれが混じっていない人はほとんどいないという。

 次はビスフェノールA(BPA)だ。これはフタル酸よりも悪影響を起こす可能性がある。かつてエストロゲン(女性ホルモンの一種)の代わりになるのではないかとして研究されたこともある。透明で丈夫なポリカーボネートの大量生産に役立つと言われている。金属のカンの内側の被膜やレシートの紙にも使われている。米食品医薬品局は2012年7月に哺乳瓶にBPAを使用することを禁止した。発育を遅らせる懸念が消費者の間で高まったためだ。


農薬選び 赤トンボ救え 福井で始動「共生」プロジェクト

2013年04月26日 | 農薬

朝日新聞2013年4月24日 
農薬選び 赤トンポ救え 福井で始動「共生」プロジェクト

(前略)

田園地帯が広がる福井県北東部の勝山市。赤トンボが舞う空を「日本の原風景」と位置づけ、保全活動を進めている。同市環境保全推進コーディネーターの前園泰徳さんらが調査をしたところ、一シーズンに水田1ヘクタールあたり平均2万4千匹、市内全体では3千万~6千万匹の赤トンボが羽化するとの推計結果が出た。

同市は2011年、「赤とんぼと共に生きるプロジェクト」を始めた。市民ボランティアによる生態調査のほか、赤トンボの幼虫(ヤゴ)が生育しやすいよう、水田に水を張る期間を増やすよう農家に働きかけている。

赤トンボの生態を調べている石川県立大の上田哲行教授(動物生態学)は「赤トンボは近年全国的に減少傾向がみられるが、勝山市では他地域に比べ、滅り方が少ない」と指摘する。なぜか。上田教授は、原因のひとつが、同市の農家が「フィプロニル」や「イミダクロプリド」という成分を合む農薬を使っていなかったことにあるとみている。

同市は11年7月、上田教授と一緒に、勝山市などを管轄するJAテラル越前に対し、今後も赤トンボに影響の少ない農薬を使用するよう協力を要請、理解を求めた。

福井県内では、赤トンボを守る勝山市に同調する動きも出始めた。越前市などを管轄するJA越前たけふも4月以降、これまで使用していた農薬を切り替える方針だ。

(略)

こうした生息環境の悪化に加え、一部の農薬が追い打ちをかけていることが分かってきた。

国立環境研究所の五箇公一・主席研究員らが注目するのは、稲作に使われる「箱処理剤」だ。箱処理とは、稲の苗に薬を浸透させてから田植えをする手法をいう。これにより、田植え後に農薬を散布しなくても、ウンカなどの害虫の発生を抑えられる。

1996年に農薬登録されたフェニルピラゾール系の「フィプロニル」や、92年に農薬登録されたネオニコチノイド系の「イミダクロプリド」は、いずれも水稲の箱処理剤として西日本を中心に広く普及している。

(略)

国環研のチームは、研究所内にある水田でフィプロニルやイミダクロプリドを使う実験を10年から12年にかけて行った。その結果、どちらの農薬も、農薬使用の年を重ねるにつれて、水田の土壌内に薬剤の蓄積が進む傾向がみられた。

特にフィプロニルについては、田植え前の代かき作業によって、土壌中に残留した農薬がかき混ぜられ、土壌の表面を歩き回るヤゴ類が暴露しやすいと考えられるという。

国環研のチームは、代表的な赤トンボ類の一種「アキアカネ」のヤゴを使った室内での飼育実験で、フィプロニルの毒性を調べた。その結果、2齢幼虫のヤゴに比べて、3~4齢幼虫への影響が特に大きく、0・001ppmの濃度で48時間後の死亡率が8~9割にのぼることを突き止めた。また、フィプロニルを使った苗を水田に植えると、水中の濃度は最高で0・003ppmと、この実験条件の3倍に達することも分かった。

(後略)

(小堀龍之、山本智之)