古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十九章 漂流外国物語 其の三百八

2017年03月26日 09時18分32秒 | 古文書の初歩

 


 

「漂流外国物語」第八十八ページ、上の五~六行目

解読 ニ組候毛のを平常ハ重置、雨天之節ハ引出し

    船中惣屋根ニ相成申候、是茂男女共船住居之由、陸

読み に組み候ものを平常は重ね置き、雨天の節は引き出し

    船中惣屋根に相成り申し候、是も男女共船住まいの由、陸

説明 「ニ組」・・・あじろに組み。 「候ものを」・・・薄くて読みにくい。

網代に組んだものを。 「平常ハ重置」・・・普段は重ねて置いて。

「置」という字も難しい。 「雨天之節ハ」・・・「雨天」簡単な文字ですが、

難解です。 「惣屋根」・・・薄くて欠けていて読めませんが、或る程度

推定で読みます。 「相成申候」・・・解りにくい。 「是茂男女共」・・・是も

男女とも。難解です。下部の文字が小さくなっています。 


第五十九章 漂流外国物語 其の三百七

2017年03月25日 09時03分10秒 | 古文書の初歩

 


 

「漂流外国物語」第八十八頁、上の三~四行目

解読 祝ひ事之酒盛等ニハ、笛太鼓ニ而囃子立申候由、

    一、チャブと申小船四五石積位家形之屋根ハ竹躰ニ而阿ぢろ

読み 祝いごとの酒盛り等には、笛太鼓にて囃し立て申し候由、

    一つ、チャブと申す小船四五石積み位、家形の屋根は竹躰にてあじろ

説明 「祝ひ事」・・・悦びごと。慶事。 「等」・・・はっきりと読めません。 

「囃子立」・・・『はやしたて』、「立」が「在」にも見えます。 「小船」・・・

四・五石積み位の小船。 「竹躰」・・・「躰」がはっきりしません。

 「阿ぢろ」・・・竹や芦などを薄く削って縦横に組んだもの。天井や

屋根として使う。


第五十九章 漂流外国物語 其の三百六

2017年03月24日 08時25分12秒 | 古文書の初歩

 


 


 

「漂流外国物語」第八十八ページ、上の一~二行目

解読 男女共陸ニ而ハ一夜茂臥候儀不相成由、風俗ハ頭共

    大躰唐人之下品成と同様、嫁取等致ニ茂舟ニ而致ス也、

読み 男女とも陸にては一夜も臥せ候儀相成らざる由、風俗は頭とも 

    大体唐人の下品成ると同様、嫁取り等致すにも、舟にて致す也、

説明 「一夜」・・・「夜」の字は大きくて難しい。 「臥候儀」・・・読むのは困難です。

 「不相成由」・・・相成らざる由。小さくて読みにくい。 「頭共」・・・ここの

意味がよく解りません。「頭も含めて」と言う意味でしょう。 「大躰」・・・

「大体」と同じ。 「下品成と同様」・・・「下層階級と同様」。ここも字が薄く小さく読みにくい。

 「嫁取等」・・・結婚式の事。「嫁」も「取」も難解です。「取」が解れば、

「嫁」は推定します。 「致ニ茂」・・・「ニ茂」が小さくて難しい。最後は「致ス也」

・・・「也」は最下部の「之」の様な字です。


第五十九章 漂流外国物語 其の三百五

2017年03月23日 08時39分32秒 | 古文書の初歩

 


 

「漂流外国物語」第八十七ページ、上の七行目

解読 之節ハ壱巾之風呂敷躰之物越頭尓かむり申候

読み の節は一巾『いっぷく』の風呂敷躰の物を頭にかむり申し候。

説明 「壱巾之」・・・一幅の。一枚の。 「風呂敷躰之物越」・・・風呂敷の様な物を。 「頭尓」・・・頭に。「頭」のくずし字も難解です。 「かむり申候」・・・下部に小さく「申候」が有ります。

 


第五十九章 漂流外国物語 其の三百四

2017年03月22日 08時23分41秒 | 古文書の初歩

 


 

「漂流外国物語」第八十七ページ、上の五~六行目

解読 日目ニ又舟江参り候由、買物等ニ上陸之節ハはだし

    ニ而、沓・草履・草鞋等ハ不相成趣、女上陸

読み (七)日目に又舟へ参り候由、買い物等に上陸の節は

はだしにて、沓・草履・草鞋等は相成らざる趣、女上陸

説明 「舟江参り」・・・「参り」が難しい。 「買物等」・・・「等」が読みにくい。 「上陸之節ハ」・・・「節ハ」も難解です。 「はだし」・・・素足。「は」は変体仮名の「者」、「し」は縦に長く書いています。 「沓・草履・草鞋等」・・・この辺は、推定で読みます。 「不相成趣」・・・「趣」も難しい。