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70億人が幸せになる方法[その19]

2015-08-30 06:26:39 | thought
えー、お題の「70億人が幸せになる方法[その19]」です。

名古屋ではじめての社会人としての一歩を歩んだ私は、繊維問屋に就職しました。

その会社には社員寮があり、私はそこに住む事になりました。
しかし、当時、高校時代とは違って、人見知りが激しかった私は、寮生活に馴染めませんでした。
特に、本来なら同期と友達になれれば良かったのですが、自分がコネ入社である事から、
少し自分に負い目を感じており、その上、言葉も方言が出せないので、なれない標準語で話す事が、
少し苦痛で、同期も商業高校出身者がほとんどだった為、話が合わなかったのでした。

その上、寮生活は2年上までの先輩達と一緒に生活するという事もあり、体育会系のノリで、
かなり厳しい縦社会になれていなかったので、寮生活が苦痛で仕方ありませんでした。
特に、一つ上のある先輩に目をつけられた私は、その先輩からお金を貸せと言われ、
少ない給料からほぼ毎月1万円ほど取り上げられていたのでした。

相談できる相手も当時は社内にいなかった事もあり、私は叔母に相談しようと考えていました。
しかし、その叔母はとんでもない人である事が解ったのです。

私には名古屋に叔母が2人おり、父の姉である会社の部長でもある叔父の奥さんと、
父の妹であるもう一人のやさしい叔母がいて、やさしい叔母の方は私が姉のように慕っていました。

厳しい叔母の方は、私が名古屋に来てから、初日に叔母の家に泊まる事になったのですが、
その泊まった夜は、叔母の得意の手料理を頂き、その時は楽しい時間を過ごすことが出来ました。
翌朝、朝食を作ってくれて、私は名古屋の赤だしの味噌汁の味が美味しかったのを今でも覚えています。
この叔母さんの事を、私は親しみを込めて名古屋のおばさんと呼んでいました。

そして、寮に帰った私は、これから同期を手始めに友人を作り、仕事に頑張ろうと考えていました。
入社式を緊張しながら終えた私は、翌日の夜に会社主催の新人歓迎会に参加することになりました。

当時18歳だった私は、その歓迎会の乾杯でビールが配られたのですが、私一人だけ、ジュースを選んでしまい、
みんなから顰蹙を買ったのです。それから、私は会社で「変わった奴」という印象が付いてしまったのでした。
それ以来私は寮でも会社でも少し浮いた状態となり、人間関係を築くことが難しくなりました。

寮生活は体育会系だったので、社会人としての会社での立場とか、色々と覚えられたのですが、
縦社会に馴染めなかった私は、この会社に入ったことを後悔し始めていたのです。

それから一週間が経過した次の休みの日に、部長の叔父の家に泊まりに行くことになりました。
叔父は大変重要なポストに付いており、非常に忙しい人で、全国を飛び回っていました。
叔父の家では叔母と従兄弟の二人の中に私がお邪魔するという構図が出来上がっていたのです。

叔父のいない時の名古屋のおばさんは、優しかった叔母とは違って、私に非常に厳しく、
従兄弟と私の対応に、全く違った対応をしていました。
もちろん、自分の息子が可愛いということはわかりましたが、私を精神的に少しずつ追い詰めてきたのです。
私は、会社で有ったことなどを食事の時に叔母に話すと、思いっきり叔母から馬鹿にされました。
叔母の口癖は「そんなこともしらんのかね」と、何かにつけ私を馬鹿にするのです。
その上私に色々と干渉してくるのでした。

私はあの母のように慕っていた叔母がこんな人だったなんて、名古屋で住むまで知らなかったのです。
私は、それ以来もう一人の叔母の家に頻繁に遊びに行くこととなりました。
私が姉のように慕っていたもう一人の叔母は、とても優しく、その旦那さんである叔父さんも、
とてもいい人で、その家にほぼ毎週のように休みになると遊びに行っていました。
そこでは男の子と女の子の兄妹がいました。私はその子たちの格好の遊び相手となりました。

その子たちと遊んでいる時も楽しかったのですが、姉ちゃんと呼んでいたその叔母と、
叔父さんと呼んでいた、二人を名古屋の両親と思って、色んな話を聞いてもらっていました。
そこで、寮での愚痴とか、叔母から馬鹿にされたことなんか、本当に腹を割って話せる家族でした。
今でも私の理想の家族です。
叔父さんと叔母さんは本当に親身になって私の話を聞いてくれ、アドバイスをしてくれました。
この叔父さんと叔母さんがいなかったら、私は名古屋で3年間耐えられなかったと思います。

ある日、名古屋のおばさんの家に泊まりに行く事になっていた日に、ある事件が起こるのです。

[その20]へ続きます。

ではでは。