日本人はアメリカスカップに行き着けるか

2010年10月08日 | 風の旅人日乗
10月3日は、今年のTeamNishimuraProjectのセーリング体験の最終回だった。



親子でセーリングの楽しさを体験してもらう。



それをきっかけにセーリングというスポーツ文化が、日本人である自分の身近にあることに気が付いてもらう。
ここでセーリングを経験した親たちに、子どもに将来スポーツをやらせるときの選択肢のひとつとして、セーリングというものがある、ということを記憶にとどめてもらう。
ここでセーリングを経験した子どもたちが、自発的に地元のセーリングクラブでセーリングを始めたり、ヨット部のある学校を選んでヨット部に入る。

そんな願いを込めてやっている。






しかし、実際にそんなことが起きる可能性は、きわめて小さいことも知っている。
ふと無力感に襲われることがあることも事実だ。
手伝いに来てくれる人たちにお礼を支払うことさえできていない。これは本当に申し訳ない。



しかし、やらなければ可能性はゼロのままだ。
とはいえ、もう少し頭を絞って、戦略を立てて取組まなければならん、ことも自覚している。
助成金申請もことごとく蹴られるが、それはこちらの戦略の立て方が緩く、アピールができていないからだと考えるべきなんだろう。

でもね、仕事の時間に振り回されていると、そういう時間もなかなか取れないんだよ、と誰にともなくつぶやいてみたくなる。



10月7日(木)のつぶやき

2010年10月08日 | 風の旅人日乗
02:20 from web
さてさて本日の活動開始。朝食までに来週のミーティング用資料作ってから、横浜ベイサイドマリーナ沖でセーリング。今日はどんな風でのセーリングになるのかな。
03:37 from web (Re: @POBOX1200
@POBOX1200 アツシさんでしたか。また早くカウアイに行きたい。みんなによろしく。日本は深夜。
04:34 from goo
第34回アメリカズカップ議定書を解読する.連載・第2回) #goo_compass-nishimura http://bit.ly/9gwhNL
by KazuNishimura on Twitter

2013年開催 第34回アメリカズカップ議定書を解読する (連載・第2回)

2010年10月07日 | 風の旅人日乗
第34回アメリカズカップ議定書の基本理念(その2)

発表された第34回アメリカズカップの議定書の中で、アメリカスカップ関係者やファンの間で恐らく最も注目を集めたことは、次回のアメリカズカップに採用されることになった艇種が、全長72フィートのウイングセール付きのカタマランだということだろう。


[The 34th America's Cup]

特に、次回カップに挑戦を目論んでいるチームにとっては、次回のマッチで採用される艇がモノハルかマルチハルかによって、艇の研究・開発やセーリング・トレーニングのプログラムの最初のアプローチがまったく異なってくるからだ。もちろん、チームに雇い入れるデザイナーやビルダー、セーラーの選択にも、大きく影響する。


第34回アメリカズカップで採用されることになった、AC72(2011年のシーズンは、ふた回り小さいAC45でレースを行なう)というクラスの詳細については、項を改めて詳しく説明することにする。


[the 34th America's Cup]

第34回アメリカズカップで採用される艇が明らかにされたことのほかに、今回の議定書で注目されるのは、レースを運営するのが、挑戦者サイドからはもちろん、防衛者サイドからも完全に独立した組織であるアメリカズカップ・レース・マネージメント(ACRM)になるということ。
そして、2011年から本戦までのあいだ毎年開催されるアメリカズカップワールドシリーズという、これまでのアメリカズカップでは見られなかったまったく新しいレースフォーマットの、2点だろう。
(最終的な挑戦者決定戦と防衛者決定戦のレースフォーマットについては、後日発表されるという。)

これまでのアメリカズカップの歴史の中で「必須条件」だとも考えられてきたモノハル艇に惜別してマルチハルを採用するという思い切った決定に加えて、上記2つが、第34回アメリカズカップ議定書の、これまでの、160年近い歴史を持つアメリカズカップで防衛者たちが作ってきた議定書と一線を画し、未来のアメリカズカップの方向性を模索した結果の、「理念」のようなものを表わしていると思う。

第33回アメリカズカップで、防衛者だったスイスのアリンギが、レースのジュリーを自分たちで任命しただけでなく、レース運営自体をも自チームに有利なようにコントロールしようとしたことは、よく知られた事実だ。
2010年2月14日のバレンシアでの第33回アメリカズカップ第2レースでのこと。

長い風待ちの後にやっと安定してきた弱い風の中、レースディレクターのハロルド・ベネットがスタートの準備を始めるべくレース運営チームに指示を与え始めたところ、その運営チームに配されていたアリンギのメンバーが、自チーム艇不利のコンディションを嫌って巧妙なサボタージュをし、レース実施の阻止を図った。
その、防衛者サイドの卑怯な振る舞いを何とかいなし、辛くも制限時間内にレースを始めることができたベネットだったが、その事実を国際セーリング連盟に報告した。

そのアリンギの振る舞いは、スポーツマンシップにもとる行為として疑わしい案件として、今も国際セーリング連盟預かりになったままでいる。
1983年にアメリカズカップがオーストラリアに奪われるまでのニューポートでも、防衛者側の特権を振りかざしたレース運営やルール解釈がなされたこともあったらしい。



アメリカズカップが未来に向けて、広く一般のスポーツファンに受け入れられる、よりメジャーなスポーツとして発展していくために、このように不公平な、悪しき慣習のようなしきたりが存在することは望ましくない、というのが、かねてからラッセル・クーツが公けにしてきた見解だったから、独立したレース運営組織であるACRMを編成するという、今回の議定書の内容そのものは、いわば想定内のことではあった。

しかし、今回の議定書では、ACRMという、防衛者からも挑戦者からも独立した組織に与えられている権限が、レースを運営することだけにとどまらない、ということが明らかになった。(つづく)

The 34th America’s Cup 最新情報-01

2010年10月06日 | 風の旅人日乗
もう最新情報とは言えなくなってしまったけれど、先週の金曜日の10月1日、第33回America's Cup挑戦を目論んで結成されたイギリスのレーシング・チーム、Team Originが、第34回America's Cup挑戦を断念する、と発表した。


[TeamOrigin photo]

Team Originのチームオーナーであるキース・ミルズ氏は挑戦断念を発表した翌日、様々な側面から第34回アメリカズカップ議定書とAC72クラスのクラスルールを検討した結果だ、とインタビューに答えており、その中で、レースフォーマットへの懸念が主たる理由だと述べている。

数ヶ月前にアリンギから移籍したばかりのCEOのグラント・シマー氏にとってはミルズ氏の判断は突然のことで、少なからずのショックを受けているように見える。それというのも、ミルズ氏の発表の前日まで、シマー氏はパリで第34回America's Cupレースマネージメント組織のメンバーと、前向きなミーティングを持っていたという。
時間がない中で非常に大変なのは事実だとしながらも、艇の開発やクルーのトレーニングプログラムの構築をうまくやる自信を持っていたとも語っている。


[TeamOrigin Photo]

私には、ミルズ氏の今回の決断に最も大きく関わっているのは、当初2014年になると認識されていた開催年が2013年に早まったことではないかと、思われてならない。

ミルズ氏は、オリンピック招致活動の段階から、中心人物の一人としてロンドンオリンピックに深く関わっている。運営関係者として再来年2012年のオリンピック開催年は超多忙になるはずだ。

第34回America's Cupがその数ヵ月後に開催ということになれば、ミルズ氏はオリンピック運営とAmerica's Cup挑戦チーム運営の二つを同時に掛け持ちでこなさなければいけないことになる。現実的には、それは不可能だろう。

このことに加えて、チーム・オリジンにはロンドンオリンピックでメダルが期待されているイギリス人セーラーが3人も所属している。スキッパーのベン・エインズリー(アトランタで銀、シドニー、アテネ、北京で、3連続金メダル)、タクティシャンのイアン・パーシー(シドニーと北京で金メダル)、ストラテジストのアンドリュー・シンプソン(北京で金メダル)の3人だ。

もし2013年のAmerica's Cupにチーム・オリジンが挑戦するとなると、この3人は、ロンドンオリンピックを諦めざるを得なくなる。
オリンピックキャンペーンのために彼らがチームを去るという選択肢もあるが、ベン・エインズリーはイギリス人のプライドを示すチーム・オリジンの顔でもあり、少なくとも彼にはチームを去るという選択肢はない。


[TeamOrigin Photo]

一つでも多くのメダルが欲しいイギリスのオリンピック委員会からミルズ氏にプレッシャーがかかったことは想像に難くないし、ミルズ氏自身にも、念願叶ったロンドンオリンピックで彼らにメダルを狙わせたいという強い気持ちがあることだろう。

チーム・ニュージーランドのスキッパー、ディーン・バーカーも、今回発表された第34回America's Cup議定書の内容で最も驚いたことは、制式艇がカタマランになったことではなく、開催年が早まったことだ、と述べている。
防衛側はキャンペーンコストを少しでも抑えるために開催年を早めたと説明しているが、そのことによって急ピッチで艇の開発をしなければならないなど、逆にキャンペーンコストを引き上げる恐れがあるとの指摘もある。
開催地もまだ発表されていない現在、開催年が今後変更されることはまったくあり得ないことではないように思う。

10月4日(月)のつぶやき

2010年10月05日 | 風の旅人日乗
06:32 from web
昨日のチームニシムラプロジェクト、東京有明・船の科学館での体験セーリングイベント。たくさんの母子、父子に気持ちいい秋風でのセーリングを楽しんでもらった。スタッフのみんな、いつも本当にありがとう。感謝。感謝。
17:21 from web
横須賀市大滝町2丁目『立ち呑み 市場』明日オープン。横須賀中央駅から5分、西友の裏。知る人ぞ知る一心太助セーラーが経営する立ち呑み居酒屋2号店。お財布への異常な優しさと立ち呑みとは思えないマグロ&日本酒の旨さは保証付き。いがねば、の。
by KazuNishimura on Twitter

10月1日(金)のつぶやき

2010年10月02日 | 風の旅人日乗
03:26 from web
おはよう。さてさて、今日はなんだかやることがいっぱい詰まっていて、世の中的にはさておき個人的には楽しそう。雨は降っていないけど、星見えず。
03:49 from web (Re: @tw_umiusagi
@tw_umiusagi おはようございます。エンジン、際どいところでしたね。今日と明日、ホクレアで宇和島にも来ていたカウアイ島のデニス、ハワイ島のオノヒ&ポマイと鎌倉で会う予定です。
by KazuNishimura on Twitter