ニュージーランド日記おしまいの巻 例えばある日の太平洋上空の雲

2010年11月29日 | 風の旅人日乗
さあて、帰るか。
マリンビジネスの天国から、マリンビジネスの荒野へ。

紙の資料で一杯になった荷物の重さが心配だったので、早めにオークランド空港に行く。問題が起きたら交渉する時間を確保したかったから。
手荷物の重さリミットは見事ギリギリでクリア。ワタクシの人間重量計、ここのところ精度が一段と上がってきた。

出発階にある「うどん・すしの葉山」から流れ出るダシの匂いに心惹かれるが、あと十数時間の辛抱だと思い、我慢してイミグレに向かう。

余程のことがない限り、国際線国内線問わずいつも翼のない窓際の席にしてもらうのは、窓から外の写真を撮りたいから。
ストックフォトも、だいぶ溜まってきた。

窓際の席の問題点はトイレ問題だが、今まで一度だけひどい目にあった(隣の新婚と思しきカップルが毛布をかぶって10時間ずっともぞもぞしていて、一度もトイレに立たず)だけで、いいお隣さんに恵まれてきた。

今日のお隣さんは、韓国人の大きな若い衆。
ゲームに夢中の様子だったが、ワタクシの「スマヌ、トイレに行かせておくれ」のサインの度に、とても素早くしかも笑顔で立ち上がってくれた。儒教の国の若者なのである。




さらば、羊と牛と鹿とリンゴとキウイフルーツとポテトと、セーリングの国。


そして、映画鑑賞の合間合間に窓から外を眺めカメラに収めた、本日の南半球から北半球にまたがる太平洋上空の雲たち。
















月齢13日の月が、翼の下に上がってきた。今日の日没は、月の出から約2時間後ぐらい、ってことだな。




この写真にも月が写っている。




九十九里浜が見えてきた。

この景色を見ると、ずっと以前、アメリカの航空会社の飛行機で日本に帰ってきたとき、
犬吠埼上空でアメリカ人のスッチー改めフライトアテンダントさんが、「この近くに醤油の名産地があります」とアナウンスしたら、
周りにいたアメリカ人観光客のおばさんおじさんたちの間に「ソイソース」「ソイソース」「ソイソース」という呟きが、さざ波のように飛行機中に広がっていったことを、いつも思い出す。

あの頃、ソイソースは日本文化の代表選手だったのだろうか。


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3 コメント

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Unknown (トンプソンひとみ)
2010-11-30 10:59:27
西村様

大変ご無沙汰をしております。

翼と雲を撮られた上から五番目の写真の翼の上に写っている金色の物体は何でしょうか?

ところで、本当に唐突な質問なのですが、西村様にとってアロハという言葉はどのように響く言葉でしょうか?
先日、アロハをテーマにあるレポートを書いたのですが、ふと、西村様はどのようにお考えであろうかと思った次第です。
本当に唐突な問いかけです。
お時間がおありの時にでも、返信いただけたら嬉しく思います。
すみません。

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お久し振りです (kazu)
2010-11-30 15:32:14
トンプソンひとみさま、

頂き物をしたりしているのに、ちゃんとお礼もできていず、申し訳ありません。ダメダメ人間です。

5番目の写真の翼の上のもの。
写真が小さくなってしまって分かりにくいのですが、飛行コースを修正をしていたときで、小さなフラップが上がっていて、翼の内側構造が見えているところです。

アロハ、、、。
そうですね、ホクレアのハワイ人クルーにこの言葉で挨拶されたときは、まったく恥ずかしくないのですが、白人クルーに言われると、少ーし違和感があります。
ハワイでも日本でも、日本人から言われたら、逃げ出したくなります。

ぼく自身は、この言葉の深い意味が理解できていないと感じているので、使う資格無しだと思っていますが、ホクレアのクルーたちとメールのやり取りをするときには、素直に「Aloha 誰それ、」と一行目に書くことができます。

(そういえば最近、ホクレアのクルーたちのメールの中にハワイ語混ざり率が高くなってきて、ハワイ語辞典が手放せません。)

いつか自分にも心で理解できるときが来るのだろう、と、アロハについては放っておいた、というのも正直なところです。

ちょっと今、トンプソンひとみさんの問いかけに、ドギマギしてます。

少し時間かけて、アロハのことを追いかけてみます。
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Unknown (トンプソンひとみ)
2010-12-01 11:56:58
西村様

早速のご返信ありがとうございます。
ドギマギさせてしまい申し訳ありません。

翼の上の物体ではなく、翼の中の物体だったんですね。
私は最初、これはすごい、金色の魚が翼にくっついている!なんてオオボケな事を考えてました(笑)元航空会社勤務で、飛行機にはいやほど乗っていたのに、相変わらずの無知が服を着て歩いている自分です。

アロハですが、私にしても、どこか神聖すぎる言葉だとの思いがあるのですが、今までにたった一度だけ、恥も外聞もなく大声でアロハを叫んだことがあります。
以前のコメントでも書かせて頂いたのですが、ホクレアが大島商船の桟橋から離れた後、沖で曳航船との舫い作業をしていた時、ホクレアを追うように車を走らせて、一番近くで見送れる場所に車を止め、まいこと二人でどちらからともなく、大声で「アロハ~、アロハ~」とホクレアに向かって叫び続けました。後にも先にもあれほど素直にアロハが口に出たことはありません。

今でもホクレアやハワイアンの皆様と深く繋がりをもたれている西村様だからこそ不躾にも問いかけをさせて頂き、そして西村様以外にここ日本においてこの問いかけができる人間を知りませんので、つい、西村様をドギマギさせるコメントを入れてしまいました。それに対してあまりにも誠実に真摯にお答え頂いた事、感謝の思いでいっぱいです。

先日、マウイ島からお祖母様の魂を連れてこちら周防大島の山の中腹にあるお寺を訪ねてこられた一人の女性と出会いました。彼女との会話の中でホクレアの話題がでて、彼女は今年亡くなられたマウさんと交流があったと言われました。くわしい事は聞けませんでしたが、マウさんのお名前が出たことに少なからず驚いた自分でした。その彼女が口にしたアロハがいつまでも心の中にあり、たまたま言語学関連のレポートの期限が迫っていたこともあり、深く考えもせずテーマにしてしまった次第です。全くの主観だらけのレポートになってしまいました。

アロハという言葉は西村様がおっしゃるように心でしか理解できない言葉なのでしょうね。

長々と書いてしまいました。

いつもありがとうございます。



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