電車に腰をかけ、何かの本を読みふけっていた女性が、ふと顔を上げ僕を見つけて「アラッ!」と声をかけてきました。ぼくは声をかけられるまで忘れかけている人でした。「おやっ」というわけであいた隣の席に腰かけ、互いに近況を交換しました。つい8年ほど前に南の端からふるさとに戻ってきた人です。「やっぱりふるさとはいいわ」と札幌の心地よさを話されます。
ポケットから小さなチケットを出して、「よかったらきてください」と渡されたのは「女の9条の会」という講演会で立ち上げ記念とありました。そういえば市民や国民の中に風化しつつある憲法9条を含めた憲法改定論が動き始め、何やら今日の空模様のように、どんよりしつつある日本です。行くか行かないかを別にして、真剣に考える女性の輪が広がることは望ましいことです。イザとなった時一番の被害を受けるのは女性と子どもですから。
すっかり倦怠化した日本に活力を入れてくれるのは女性なのでしょうね。その方70歳代半ばです。元気そのものでした。一仕事終えて帰りのバスの中、疲れきって意味もなく雨の降る窓の外を眺めていたら、ある会の仲間の女性が自転車に乗って雨に濡れながら信号の変わるのを待っていました。互いに見つけあい、手を振って挨拶。不思議な出会いの日でした。
やさしいタイガー
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