トップの力量

　先日、情報システムや機器を中心とした会社の責任者に取材をすべくお訪ねしました。 あらかじめ提示した質問の項目に答える準備をしておられたようでした。ノートには何ページにもわたり書き込まれていました。取材というのは例えあらかじめお伝えしてあっても話の進み具合で、質問を変える事もまま出てきます。それでも一呼吸置くまもなく持論を展開されるのは、さすがにこの業界をリードするお一人だ、と感心し多いに学ぶことが出来ました。

　トップの力量とは何か。いわゆる生産業に籍を置いたことのないぼくは、一方ではビジネスとして成り立たせることを至上の命としながらも、そのために社会の変化に敏感に感受するアンテナと研鑽が必然的に求められていくのでしょう。その差が倒産と安定のどちらかに振られていくのでしょうか。

　トップの力というのは何も会社だけではなく、どんな組織でもトップの力量次第で成長と沈滞の差が出てくるものです。トップが非力だと周りの中にトップを越えて勝手に自分の思いを指示し、いかにも自分が責任を取るかのような人をよく見ます。こうした人が一人いるだけで集団はどこか重苦しい雰囲気をもつものです。

　今回の取材を通して専門領域をもったトップの方の視点は、今を見つめながら、遠い先を予見し、そのために自社をどのように誘導するか、実に高いと思いました。主張が明確であることは伺っていても心地よいリズムを感じるほどでした。楽しい取材をさせていただきました。いずれ放送の予定です。

やさしいタイガー

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