「喫茶・輪」明日から営業いたします。
で、今日、準備のため店にいましたら、お客様が一人お見えになりました。「すぐ帰ります」と仰るのを引きとめて一緒にコーヒーを飲みました。
実はこの人、四国から西宮に出て来られたのです。うちにもお土産を持って来て下さったのでした。愛想なく追いかえしてはいけません。
前嶋さんと言います。以前は「輪」の常連さんでした。4年前に故郷に帰られたのです。
その前嶋さん、西宮で長く野球協会の審判さんをしておられました。それで四国に帰られてからもあちらで審判をしておられるそうです。まったくお元気そうで変わっておられません。道後温泉のお近くだそうです。「是非、来て下さい」と言って帰られました。今夜は西宮の息子さんのお家に泊まられるそうです。
昨日、宮崎修二朗翁からお借りしてきました。
近著、『兵庫近代文学事典』です。
わたしも気にはなっていたのですが、宮翁さんによると、「あなた、買わなくていいです。必要な時にはお貸しします」と。
わたし、うちでパラパラと見てました。「えっ、こんな人まで!」と思うほどの人物が載っています。たしかに便利だ。しかし、すでに宮翁さんがたくさんの書きこみをしておられて、「間違いを教えて差し上げたい」と言っておられたのが分かる気がする。ちょっと見たわたしが気づいたのでも、「松尾茂夫」さんの項がいい加減です。生年月日が、―昭和12年(月日未詳)―となっている。そんなバカな!兵庫県現代詩協会の現会長です。ちょっと調べればすぐに分かります。最近も何冊も本を出しておられますが、昔のものしか紹介されていない。他にも生年月日未詳となっている現存者が多くある。ご本人に聞けばすぐに分かることなのに。「和田英子」さんが「和田栄子」さんになってたり。そして、「金子光晴」の項では西宮時代のことには触れられていない。こんなことを言い出したら切りがないか。
しかし、宮翁さんは昨日わたしに「いやあ、正月からいい勉強をさせて頂きました。わたしの知らないことがたくさんありました」と。「太宰治夫人の母親が兵庫県出石の出身だったとはね。しかし、こんなことで兵庫県に結び付けるのだったら、いくらでも例があって、どこで切りをつけるのかなあ?」とも。