御託専科

時評、書評、そしてちょっとだけビジネス

病院のビジネスモデル

2005-07-07 12:09:48 | 時評・論評
指先にちょっと大き目の怪我をしたのでしばらく通院した。傷口を消毒して見立てて、薬を塗って包帯巻いて終わり。そういうのを繰り返した。
そのときふと思ったが、こういう治療だとずいぶん単価が安い。窓口で300円あまり払って終り。ということは保険分を含めて千円程度にしかならない。いかに単なる消毒とは言え、一応医師という専門家の見立てを行い、それなりにガーゼを替えたり薬剤を塗ったりする。それで千円というのはいかにも安い。
と思ったら、そういえば時間は短い。一人5分とすれば一時間で12人、1日で6時間見るとして72人。千円としても7万2千円にはなる。そういうことのようだ。だから大勢人を集めて待たせておいて、ベルトコンベア式で処理することになる。千円散髪のようなもんだ。待たされる人も安いのと医者の機嫌を損ねたくないから文句は言わない。
あと、正直言って消毒と包帯替えぐらいは家でもできる。あんなに何度も行く必要もなかろう。それでも見立てがある程度必要ならデジカメで写真をとってE-mailで送ればよい。それを敢えてこさせて回数を稼ぐ。要は安い単価をたくさんこなす、と言うのが医師の仕事の本質かもしれない。
単価によってその辺は変って来るのだろう。たとえば歯医者は単価が高いから予約制で治療時間も長い。

と、つらつら考えたが、上記の収入では看護士・設備・薬剤等をカバーした上で医者に高給を出すにはちょっと足りないだろう。ほんとのところはどうなっているのだろう?大変興味深い。