紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

「墓石巡り」 (5) 安田姓、服部姓

2009年06月21日 17時29分55秒 | 墓石を訪ねて
同じ姓・家紋でも地域によって形が違う事が、今頃現場を回る事によって裏付ける事が出来ました(汗)

例 1 安田姓の「水流」
 
左が先日紹介した紋で、長良川の右岸にその墓地がありました。右はその対岸の少しずれた場所にある墓地の安田姓の「水流」紋(水流はもっと輪にくっついていますが、この紋だけ離れていた)。この墓地にある安田姓はすべてこの形の「水流」紋です。

同じ安田家でも集落が違えば、違う形の紋を作って差別化していたようです。それとも分派して紋を変えたのか。

  水流紋はこちら まだ他の形があります 

この「水流」紋が長良川の他の場所でもないかと、少し上流の鏡島地区の墓地を訪れましたが、半分しか調べられなく、「水流」紋は無かった。これからも長良川河畔を調べていきます。
しかし、「服部」姓の「見本・立ち鶴」紋がありました。
 
左が先日の服部姓の「見本・立ち鶴」。左が鏡島地区の「見本・立ち鶴」紋で、地域によって同じ紋でも紋の形が全然違います。

因みに右の紋に似た紋入れをした事があるように思えて、下に掲載しましたが、どうでしょうか?
        
今初めて見比べましたが、違いました(汗)


又同じ「服部」姓でも、この墓地の少し下流の墓地では、「切竹クルス」紋でした。
江崎地区ですが、10数基あった服部姓の墓石には、すべてこの「切竹クルス」紋でした。
   



調べていくと面白い事実に出会い、やりがいが更に出て来ました。 




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2 コメント

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Unknown (きせき)
2009-06-22 22:29:01
鶴の紋は面白いですね。
果たしてどれが原形なのでしょう。
個人的には左の物が原形であるような気もするんですが。
服部姓は全国的に「矢」「矢筈」が用いられていますから、この切り竹紋も本来は矢筈なのでしょうね。

現在「矢筈」と言っているものはその形から本来は「矢羽根」の一種

現在「切り竹」と言っているものはその形からも本来の「矢筈」なのだと思います。

矢筈は矢の弦を番える場所ですから、本来、羽根の形はしていないはずです。
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今晩は (たーぼー)
2009-06-23 22:42:32
こちらの「服部」姓で多いのは、「鶴の丸」を含めた鶴紋、次いで「切竹クルス」紋で、この紋も縦に切れたり、横に切れたり、切れなかったり、形を変えた紋があります。

矢筈については勉強になりました。ありがとうございます。
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