先日のことおばあちゃんが「お墓で椎を拾ってきた。写真撮らんか?」とポケッ
トから出してきました。13日は≪亥の子≫でお墓の供花を差し換えに行ったら
椎が落ちていたという。「長いの?丸いの?」椎の実には細長いのと丸っこいのが
あって、私も子供の頃は近くの山に行き、お宮さんに行き、椎の実を拾ったもんで
す。おばあちゃんが拾ってきたのは 丸い椎。黒光りと産毛のような毛に「あぁ
懐かしい!」これをですね、炒るんですよ、あれはなんでしたか、両面網になって
いる鍋じゃない物。弾けていい香りがして、私は焦げ目のついたのが好きでした
年少の時は、ドングリと椎の見分けがつかず今思えばあれは樫の実ではなかったか
それも和歌山県の県木≪ウバメガシ≫の実と間違えていました。「食べると血を吐
く」と年長者に教えられましたが・・・当時は子供仲間でも年上は 子供レベルの
物知りであり、年下はその言葉を信じてもいたんだなぁ・・・。
で、袋一杯のドングリやら椎やらを母親に炒ってもらうのですが、そこで椎だけ
選別されるわけです。山で拾うときは 帽子のような可愛いカサや小枝からそのま
ま落ちた状態の椎の実もあります。
味はどうだったか・・・子供のときはそれなりに甘味とか感じたのだろうか?
炒りたてが好きだった記憶がある。懐かしがっていたら おばあちゃんが
「新しいか古いかわからんなぁ」といきなり 1個を口に入れて「パリッ」と
二つに割った!「ギェッ!スゴイ歯!」と驚く私に「ほれっ」と差し出してきて
「食べてみ」 「こんな味やったかなぁ・・・生より炒った方がええわ」
子供の頃も山で拾いながら 同じようなことをしたような・・・。さしずめ
おばあちゃんはもっともっと時代がさかのぼるので 私より昔を思い出したことだ
ろうな。今の子は こんな事して遊ばないでしょうな。