まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

大根への憧れ

2017-05-21 18:28:39 | 日記

はるか昔インドネシアに立ち寄った時
現地法人に勤める日本人男性(独身)から
ため息まじりにこんなことを言われた。

なんだって若い日本人の女の子は
インドネシア人の男の子に
あんなに熱中するんでしょうね。
恋愛がうまくいって結婚したとしても
魚が獲れたら魚を食べ、
獲れなかったらマンゴーを食べる生活ですよ。

インドネシア人のみんながみんな
そんな勤労意欲の乏しい人ばかりとは
思えないけれど
なんとなく当時の私には
魚が獲れたら魚、獲れなかったらマンゴー
っていうのも悪く無いんじゃないかと思えた。
少なくとも飢えることはなさそうだし
マンゴー好きだし。

もちろん今になればそのチョイスをしなかったことを
幸運だったと思うし
もしムスメが魚もしくはマンゴー生活を選ぶと言い出したら
全力で止める。いやあのムスメはそんなこたぁ言わないか。

ただ、大根を作れる人になりたいと
切実に思う。
大根が作れたら、どこでどんな暮らしをしてたって
生きていけるような気がする。
フレッシュでもいけるし、煮ても良いし、
主食級にもなれるし、名バイプレイヤーにもなれる、
大根ってスーパー食材だ。
なんで大根役者だなんて失礼な例えをするんだろうか。

そんなことを会社で言ったら後輩に
何言ってるんですか、大根って大変ですよ、
土を深く掘り下げて、まっすぐ伸びるようにふわふわにしなきゃいけないし
と真顔で説教された。
でもネットなんかには「お米の袋で作るお手軽大根」なんていうのも
あるじゃないか。そんなんじゃダメかな。

というわけでそんな憧れへの一歩として
ラディッシュの種を買ってきた。
プランターに土を入れて水かけて、種を浅めに蒔く。
すっかり忘れていた土の感触や匂いが心地よい。
芽が出たら間引いて、本葉が4枚になったらまた間引いて、肥料あげて
1ヶ月経たないうちに収穫、の予定。

ラディッシュがうまく作れたら
次はミニ大根とやらに挑戦する。
それがうまく作れたらいよいよ
青首様に挑戦させていただく。
近くの畑を貸してくれそうなところに頼んでみようかな。

野菜や果物を作れる人に、今更ながら深く敬意を払う。
こないだお世話になったいちご農家さんが
赤ちゃんを前に括り付けてハウスから出てきた時の
驚愕と感動。イクメンだなんて呼称の薄っぺらいこと。
でも当の本人はごく自然に当たり前に
我が子を育てながらいちごも育ててる。
みなぎるパワーが美味しさにそのまま反映されている。

手をかけた分だけの成果物。
でもその手のかけ方が間違ってたら壊滅的。
いちごと違って育て方が超簡単というラディッシュ、
これがもしうまくいかなかったら激しく落ち込みそうで恐ろしい。
そしたら貝割れ大根から再スタートだな。

マイ大根でふろふき、なんていう日が来るだろうか。

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