明治から昭和初期にかけて、国策推奨された養蚕業は、
日本中至る所で、盛んなに行われる時期がありました。
しかし手の掛かる絹生産は、ナイロン出現で次第に廃れ、
やがて日本の農家は養蚕業から手を引いてしまいました。
その葉を蚕の餌とするため、桑は至る所に植えられました。
しかし養蚕業の衰退と共に、その存在も忘れられました。
そんな桑ですが、桑には優れた成分と効能のあることが
近年の研究で判ってきました。
桑の葉を陰干ししたものを「神仙茶」といい、咳や高血圧、
糖尿病、滋養強壮などに効果があるとされてきましたが、
その栄養価には良質のタンパク質やミネラル類が比較的
豊富であり、ビタミンB1、鉄やカルシウム、亜鉛などが
多く含まれています。
干した果実は冷え性や不眠症に効くとされ、根茎皮は消炎、
去痰、利尿作用に優れているようです。
また桑の木は酸素の放出量が多く、1haに植えられた
桑の木からは、年間15tもの酸素を放出するそうです。
The number of yesterday is 65.