ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

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五感の癒し

2012-09-04 10:50:21 | 好き・応援
ririに誘われて、大阪エリザの初日を蹴って行ってきました。(嘘、別に蹴ったわけではありません。偶然重なっちゃっただけです)
京都は泉涌寺、雲龍院で行われた五感の癒し
アロマをベースに、五感を刺激し癒すというコンセプトのもの。
18:30から約2時間強の催しです。

雲龍院は西国薬師霊場でもありますので、以前お伺いしたことがございます。(2009年5月7日参照
庫裡にいらっしゃる強面の走り大黒様や悟りの窓など、落ち着いて拝観できる素敵な塔頭でございました。
そこでの癒し・・・よかろうもん♪

簡単な説明の後、まずはお食事。
五感の内の味覚を癒します。
雲龍院の精進料理を元に作られた特別性の精進料理です。



こんなお膳です。


では一つ一つ観てみましょう。

霰のついたのがお肉を連想させる揚げ物。たぶんお高野を揚げていると思われます。
紅葉の下から少しのぞいているのが、ごぼうを薄く切って揚げたもの。香りが良くてとても美味しいです。
良い塩加減のぷっくりした枝豆。
お菓子のように甘くてふわふわの黒豆。
白みそを付けた生麩田楽。
笹の香りが清々しい生麩饅頭。



椀ものの中は炊き合わせ。
サトイモ、かぼちゃ、絹さや、冬瓜、生麩、無花果。
サトイモのねっとりした食感。鹿ケ谷かな?と思わせるかぼちゃのお味。(実際は鹿ケ谷かどうかは解りません^^;)絹さやのパリパリ。冬瓜はほろりと蕩けます。生麩のモチモチに無花果のプチプチ。
総ての食感がそろってたんですね。ブログを書いて初めて気づきました。



さつま芋の飴煮の上はカラーピーマン(かな?)。ミョウガの握り。生麩の蒲焼き。キュウリの和え物。胡麻豆腐。
キュウリの和え物がものっそ美味しかったです。胡麻味噌とお豆腐とキュウリを卯の花のように和えているんじゃないかなぁと思ったのですが。
生麩の蒲焼も激ウマです。



真薯のお吸い物。
真薯に見立てた二つの丸は、なんと、白玉でございました!
白玉のお吸い物、ありです!!

結局のトコロ、目で楽しみ、味わって楽しみ、食感(触感)を楽しみ、香って楽しんでいたので、このお食事は、五感のうちの4つを癒していたことになりますね。


お腹を満たすと、次は嗅覚。
龍華殿にて瑠璃紫というアロマの説明です。
柑橘系の香りが清々しく、鎮静効果のある香りだそうです。
全部で6種類の精油を合わせてるんだったかな。(←この辺り、いい加減^^;)
瑠璃紫の瑠璃は、雲龍院の山号「瑠璃山」から頂いたそうで、紫は雲龍院のメインカラーだそうです。(皇室ゆかりのお寺なので、紫がメインカラーなんですって)
瑠璃山の瑠璃は瑠璃光のこと。お薬師様の放つ、水晶のように清らかな清浄な光のことです。
お薬師様の守ってくださる健康とは健体康心。(体も心も健やかで康らかな状態)
手術や薬だけは癒せない、心の起伏を穏やかにする効果のある香りなんだそうで、きっとこのお薬師様の瑠璃光をイメージして作られているのではないかと推察しております。
香水などの一過性の消えゆく香りではなく、薬のような持続性のある香りを目指していて、体温などによって香りの強弱が変わるフィルムを使用した入れ物に入った精油でございました。肌守りのように身に着けても良し、衣装ケースや文箱や名刺入れなどに入れて移り香を楽しむもよし。
約1週間香りが持つんだって。


嗅覚を癒したならば、次はその香りを纏って聴覚へ。
霊明殿にてお寺の成り立ちや経緯を聴きます。
皇室だけでなく徳川家とも縁が深く、過去帳には将軍の名前もいくつも載っているそうです。幕末の動乱で、薩長に徳川家の位牌のことごとくを排除されたらしいですが、お江様のお位牌だけは難を逃れお寺に残っているそうですよ。


なるほど、ふふ~んなお話を聞いた後には、触覚を癒します。
煩悩石と呼ばれる石に足を乗せ、回りにある万物を感じながら煩悩を足から石に注ぎ込みます。
いわゆる瞑想にちょっと近い気もしますね。
般若心経を一巻上げ、光明真言を唱えながら香水を頂きました。


次はもう一度龍華殿に戻り視覚を癒す一文字写経でございます。
般若心経の中から一文字を選びお写経するのが一文字写経。今回は自分で選ぶのではなく「眼」の文字をお写経します。
下敷きの文字をなぞるもよし、自分の文字で書くもよし。好きな書き方で一文字を写し取ります。
一文字が書けたなら、最後に願い事と名前を書いてお薬師様の前に持っていきます。
視覚の癒しは瞑想かと思ってましたが、見ることによる癒しであったわけですね。


次にお茶を振舞っていただきます。
表もしくは裏千家のお茶ではなく、一度途絶えてしまった古田織部(織部の一族は全員処刑されているので、流れが途絶えてしまっているんだそうです。)の流れを復興させた作法のお茶でした。武家茶道・・・だったかな^^;
とはいえ、織部は利休七哲のひとりなのである意味千家と近しいのかもしれませんね。お茶の世界は全く分からないんですけれど^^;
面白いお作法でしたよ。

まず、お抹茶の入った茶器とお菓子が折りに乗せられて運ばれます。
お客は直接手渡しでその折をいただき、自分の前に置くんです。

蝋燭の灯りだけなので、オイラの携帯では真っ暗に写りました^^;なので、PCにて補正したんですが、これが限界。
お菓子は笹にくるまれた葛餅でした。
お茶の世界では、甘いものが苦手でも出されたものはすべて頂くのがしきたりだそうです。

次にお茶を立てに来てくれます。一人一人の前に来て立ててくれるんですが、これがまたすごいんです。

お客は自分の前の台に載った茶器を持ち上げます。
すると瓶からお湯を注ぎ、立ったままお茶を立てるのです!
暗くて解り難いかもしれませんが、写真のような感じで一人一人立ててくださいます。
茶器の置かれている台が高坏の場合は一服目は下に置かずにそのまま飲むんだそうです。これは宮中のしきたりなんですって。今回の場合、高坏ではなく単なる台なのでおいてから改めて飲んでもOKなんだそう。
茶器の上に載っている御扇子は、お茶用の扇子よりは幅広らしいので茶道には使えませんが、お土産に持って帰ってくださいとのこと。菊の御紋と葵の紋が入った雲龍院ならではの御扇子でございます。嬉しいね♪


最後に悟りの間へ。
悟りの窓は2007年のものを見てもらうとして、ここでは華道家の先生のお話を聞きます。一期一会を、その一瞬を生けるお花。
単に花を生けるだけでなく、空間をも演出するのが生け花であると仰ってました。
今では床の間のある家が少なくなり、生活環境の変化に伴って、お花の生け方も変化する。でも、一期一会を生けるのは変わらないんですね。

写真は見難いかもしれませんが、床の間のお花です。
床の間は本来明り取りの窓があるんですが、こちらでは壁を三日月に切欠き、月明かりが床の間に三日月の姿に落ちるように作られています。反対側の壁に行けたお花のシルエットが映るのもニクイ演出ですよね。
気づく人だけがあ!と思う、こーゆー遊び心が日本人らしいなぁと思うのです。


こーして五感を刺激する癒しの時間が終わりました。

最後にイベントの代表とご住職からの挨拶で〆です。
この掛け軸の文字、見えますか?
右側は昔の大工さんの落書き(携帯とかだと崩れて見えちゃうかも^^;)

 ちち    もも のたたたた
ち  のさけも  の
 ちち    もも のたたたた


左側は中国の漢詩

林下祖師現半身
水辺尊者隠頭却

意味、解りますか???
オイラは全然解りませんでした^^;
正解を知りたい方は、雲龍院へ行っていただくか・・・オイラにこっそり聞きに来てください(笑)


帰り道。
街灯のほとんどない道を下っていると、昔の人が闇を恐れて光を崇めた気持ちが良く解りました。
樹木の間とか、マジ怖かったです。







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