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鳩山首相に求められる捨身の覚悟

2009年12月05日 17時41分07秒 | Weblog
鳩山首相に求められる捨身の覚悟 (永田町異聞)より

そろそろ、鳩山首相も、捨て身の心境になる必要がありそうだ。宰相の座の孤独に耐えているだけが能じゃない。

国のために大切だと思うことをやる。それだけを考えて頭をすっきりさせることだ。

あちらにもこちらにも、気を遣って何もできないというのでは、それこそ国民に愛想をつかされる。

10兆円の二次補正予算を主張していた亀井静香に気圧されたのか、渋る財務省を説得して7.1兆円規模にこぎつけたと思ったら、まだ足りない、「8兆円だ」と亀井は言って譲らない。

7.1兆円と8兆円でどう効果が違うのか知らないが、亀井静香があたかも総理大臣のように威張っている姿を、喜んでみている人は少数だろう。国民は国民新党政権を選んだのではない。

来年の参院選まで国民新党、社民党との連立政権をもたせるなんて、まことに小さな考えである。

連立が崩れると、参院で過半数を確保できなくなり、法案が立ち往生して、政権運営は、ままならないではないかという。それはそうだが、国民新、社民に連立離脱する根性があるなら、やってみるがいい。

かりに連立が壊れ、参院で民主党が過半数を確保できず、国民に必要な法案が通らないことがあれば、反対する政党が参院選で国民から制裁を受けるだけのことだ。

まずは、国民に必要不可欠な政策を信念をもって進めることだ。

亀井がなんと言おうと、来週早々には7.1兆円の二次補正を閣議決定することが肝要だろう。首相のひと言で決まりである。あくまで拒否するなら大臣を罷免すればいい。

今日の朝日新聞に、亀井のふるまいに対する民主党内の怒りが噴出しているとある。

小泉郵政改革への亀井の私怨につきあって、日本郵政社長を西川善文からかつてのミスター大蔵省、斎藤次郎に交替させ、郵政株式凍結法案を会期延長までして通したというのに、まだ飽き足らずに、亀井は二次補正増額を要求している。

そういう思いなのだろう。菅直人は「さじを投げた」と言ったらしい。

一筋縄ではいかぬ手練手管の男に、菅直人の直球勝負では分が悪い。平野官房長官も期待したほど腹芸に長けた狸ではない。

ならば、参院の5議席を武器に政権内で暴れまくる亀井を抑えられるのは小沢一郎しかいないが、いまのところ静観の構えを崩していない。ただ、それは小沢が冷酷だからというわけではあるまい。

鳩山に向ける小沢のどことなく冷たい視線に、ポスト鳩山を模索し始めたのではと、取りざたするメディアも多いが、小沢は外見のイメージより義理堅く、礼節を重んじる男である。

西松献金事件で小沢をかばった鳩山が、自らの偽装献金疑惑で苦しみ、米軍基地問題や補正予算をめぐって、連立を組む他党閣僚との意見の違いに悩んでいる。

そういうとき、小沢が下手に内閣のすることに首を突っ込めば、闇将軍のレッテルを貼りたがるメディアの餌食となるのは必定だ。

つまり、鳩山は小沢を頼りにしたり、小沢の意向を忖度する局面ではないということだ。

総理たるもの、国のために身を捨てる覚悟が必要だ。結果を恐れず、自ら信じるところに従うべきである。



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