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不定期で更新中♪

直木賞作品を読んで。

2006-04-18 | 

今日は温かく過ごしやすい1日なりそうです。

こんなケーキを食べながら読書する1日って憧れちゃうなぁ…。



最近こんな本を読みました。

「容疑者Xの献身」  東野 圭吾(著)

ちなみに第134回直木賞受賞作品です。

直木賞は直木三十五の業績を記念し、
昭和10年菊池寛の提唱により創設された文学賞。
毎年二回、大衆文学の新進・中堅作家に贈られます。


東野さんといえば、最近TVでも放送されていた「白夜行」や映画化された「秘密」、処女作で江戸川乱歩賞作品の「放課後」などが有名ですが、久しぶりに作品を読むことができました。


タイトルがまず気になりますよねぇ。
「容疑者X」っていうのも思わせぶりですが、「献身」という言葉にこの作品は集約されているのではないかと思います。

登場人物は私の身近にはとても居そうにない「天才」と呼ばれる人々が出てきます。
この2人のやりとりに「ドキドキ」してしまいました。
思いもつかないような思考・考察・推理の数々、それとは正反対の日常で見せる平凡な生活。
「天才」と呼ばれる生きることの難しさなどが描かれています。


ここまで真剣に何かに熱中したことが……無いなぁ。

生涯こんな思いをすることがあるだろうか?
……選ばれた人だけに許される、極限の愛なのだろうか?


読み始めたら一気に読んでしまいます。


最後の数ページは読みながら登場人物と一緒に涙を流してしまいました。
本で泣いたのは久しぶり!


たまにあるんですよねぇ、感情移入しちゃう作品って……。



この作品を読んで、映画「ビューティフル・マインド」を思い出しました。
天才数学者とは…人間とは…いろいろ考えさせられました。
生きるって大変だなぁ~って思いますね。

私の脳細胞はどんどん消滅しているのでしょう!
最近、ニンテンドーDSが欲しくなってきました。
これで脳も活性化される?
商品戦略に乗っちゃってる?


賑わうファミレス♪

2006-03-13 | 

今日はちょっと寒かったですね。
桜祭りの余韻がまだ少し残っています。
川沿いの屋台は撤去作業に入り、寂しい感じがします。


仕事が終わり、久々に友人宅へ。
その後待ち合わせて友人とお茶しにすかいらーくへ。

結構混んでいるのです。
そして意外と夜も人がいるんですよねぇ。
今日は高校生やおば様たちの団体が……。

すっかりファミレスに遠ざかった日々。
とりあえずドリンクバーと「見つけちゃった!桜のケーキ」
これは食べてみなければ…。
薄いスポンジの上にムースがたっぷり乗ってました。
美味しいか?桜なのか?
・・・

まぁとりあえず珈琲とカモミールティーを飲んでみました。
これでゆっくりと眠れるはずです。




幼馴染の友人が参加している本が出ました。
いつも彼女の美味しい天然酵母のパンやお菓子をいただいているので、
どんな内容なのか楽しみです!
ネット注文を地元の本屋さんでしてみました。
小さい本屋さんにはとても助かる仕組みだそうで、
できれば地元の本屋さんを利用するようにしている私です……。



酵母ごはん -暮らしにしみ入るおいしさ-

出版社 発行所=学陽書房
著 者 ウエダ家 北原まどか
税込価格 1,680円(本体1,600円+税)
発行年月 2006年3月
判型 A5
ISBN 4313871101


友人たちが活躍しているのを、とても頼もしく嬉しく思っています。
凄いですよねぇ、本がでちゃうんですから!
本当に彼女の努力というのは頭が下がります。
これからも頑張ってね!


愛すべき島田荘司さん

2006-01-17 | 
最近、私がいつも楽しみにしているブログに
嫌がらせなどをする人がいるみたいで、
管理されている方は大変な思いをされているそうです。
なぜ?そんなことをするのでしょうか?
私には理解できません。

ちょっと悲しいですよね。

もし同じ悩みを経験された方で、
良い対処方法をご存知でしたら教えてください!


さて、今日は大大大好きな島田荘司さんの話題を!

彼の作品に出会ったのはもう18年ほど前のことになります。
小学生の時から、本格推理小説が大好きで
横溝正史や江戸川乱歩、コナンドイル、アガサクリスティなど
色々な作品を読んできました。
そして出会ったのが「占星術殺人事件」。
「●●●殺人事件」というタイトルも良くあるパターンで、
つい手に取ってしまうのですが、最初の感想は「こりゃ凄いぞ!」って
思いました。
ネタばれしちゃうと、未読の人に申し訳ないので内容は書きませんが…
日本人の発想ではあまりないようなトリックだったのです。

ここから怒涛のごとく作品を読みあさり、
新刊がでるのを待ちわびて、書店に足しげく通ったものです。

「もったいなくて、先が読めない!」
こんな感想を持つ作品ってあまりないんですけどねぇ。


中でも御手洗潔という探偵が出てくるシリーズは、クリスティのポアロのように
個性的な人物が活躍するので、とても楽しいです。
いまだに映画やドラマにもなっていないので、かなり貴重なのではないでしょうか?
もう1つのシリーズ、吉敷竹史という刑事が活躍するものはドラマ化され、
つい昨夜も放送されていました。
まだ2話だけですけどね。
主役は鹿賀丈史さん、なかなかいい味でてます。


もしも御手洗潔が映像化されるとなると、こんなにイメージが強いキャラクターを
いったい誰が演じることになるのだろうか?



もしお時間のある方で、推理小説好きの方はぜひ1度読んでみてください!
御手洗潔を好きになりますよ!



島田荘司
季刊 島田荘司
原書房




白石さんって知ってますか?

2006-01-16 | 
暖かいのも今日までだそうで…、
周りも風邪っぴきが増えてきました。
皆様、お気をつけくださいね。

写真は浅草寺でお線香をあげるところです。
私も1本分、煙を全身にかけてきましたよ。
これで1年風邪知らずでしょう!

朝夕と毎日散歩しているのですが、今日は特に
水仙の甘い香りがよく匂いました。
いいですねぇ。
くちなしはちょっとキツイけど、水仙はいいですよぉ~。
でも匂うのと匂わないのとあるようです。
なぜ?
私はつい「くんくん」と鼻を近づけて嗅いでしまいます。


さて本日はお客様からご紹介いただき、本まで寄贈していただいて
感謝しております。

「生協の白石さん」

この本のタイトルを見たとき、「何の本なんだろう?」って
正直思いました。
なんでも農工大の生協職員の白石さんの話だっていうじゃないですか?
普通の人の話?

侮れないですよぉ、この本は。

生協に置いてある、「ひとことカード」というものがあります。
ここに一言「●●置いて!」「●●はどうしてなの?」という
質問や意見などを書き込んで投稿するという仕組みがあり、
それにお答えしているのが「白石さん」という方なのです。

あっという間に読み終わってしまいますが、
永遠と見続けたいなぁって思うほど、和みます。
思わず「ぷっ」と笑ってしまうようなものから、
意外と考えさせられるようなコメントまで色々です。


この質問している生徒さんたちも、かなり凝っているようで
面白いものが多いです。
ブログもありますよ。


ちょっと疲れたときや時間の空いたときにお読みください。
カード1枚分で、タバコ1本と同じストレス解消になります!
1冊読めばこれであなたも禁煙さ!


*Tさん!
 このたびはありがとうございました!
 当店のお客様も手にとっては癒されてご帰宅するでしょう。
 白石さんに会ってみたいものですね。






「満願」 -太宰治-

2005-12-23 | 
こんな寒い日はついつい読書がしたくなります。

太宰治の作品は伊豆に関係しているものも多く、
少しずつ紹介したいと思います。


「満願」とは
1 仏語。願望が満たされること。
2 期限を定めた神仏への祈願の日数が満ちること。結願(けちがん)。

作品を読むと、このタイトルの意味がよく分かります。


昭和十三年に発表されたこの短編は出だしが、

「これは、いまから、四年まえの話である。私が伊豆の三島の知合いのうちの二階で一夏を暮らし、ロマネスクという小説を書いていたことの話である。」

まさに昭和九年に三島にある坂部酒店というところに、一夏居候していたときの
事が元になっているようです。
そしてロマネスクという作品も発表されています。
そちらは坂部さんをモデルにしている作品なのですが、これは次回に…。

酒によって転んで怪我をしたので、医者に行くとその医者も酔っ払っていた…とある。
酒屋に滞在していたのだから自然にでてくる設定なのか?

とにかくなんともゆったりとした時間が流れ、とても短い短編にもかかわらず、
「ああ、いいねぇ~」ってついつい思ってしまう作品。

小説ではなくエッセイなのか?

出てくる人物がみんな優しく、上品で気持ちのよい人々だ。

======================
八月のおわり、私は美しいものを見た。
・・・
「ああ、うれしそうね。」と小声でそっと囁いた。
・・・
白いパラソルをくるくるっとまわした。
「けさ、おゆるしが出たのよ。」奥さんは、また、囁く。

---胸が一ぱいになった。
======================


最後はすがすがしい気分になれます。
いい話を聞かせてもらった!と思えますよ。




*写真の置物はなぜか雪だるまが楽器を持ち、羽が生えて、
 天使になっております。
 そして七色に変化するのです。



「獣の戯れ」 三島由紀夫

2005-12-20 | 
伊豆が舞台になっている本を紹介したいと思っていたのですが……、
困りました、これは難しかったです。

もともと三島作品にはどうも馴染めなかった私なので、
たぶん読んだあとも理解できていなかったように思います。

最後まですっきりした気分にはなれませんでした。


この「獣の戯れ」という作品は週刊新潮にもともと連載という形で
依頼されていたようですが、掲載されるときにはすでに完成された作品と
なっていて、連載特有の切り方や繋ぎ方ができなかったと三島は後に書いています。
昭和36年6月12日~同年9月4日号までの掲載作品。
なんと挿絵は東山魁夷という大物です。
当時の週刊誌を見てみたかったですね。

タイトルからも分かるように、人間の愛・哀・欲などが複雑に絡み合った内容で
冒頭からなんともいえない不思議な感じがしました。
読むには相当の時間がかかり、長編というわけでもないのになぜか進まない。
人間というのは複雑な生き物だっていうのが感想かなぁ。

不倫相手の旦那を、ある時拾ってポケットに入れておいたスパナで頭を殴る。
それによって失語症となり不自由な生活をする旦那。
自分は服役するが、出所後、西伊豆の田舎に越して生活する夫婦の元へと身を寄せる。
最後には悲しすぎる結末になるけれど、これはこうなるしかなかったのだ!と
なんとなく納得してしまったのがさらに不思議だ。
到底私には理解できない世界だった。

西伊豆の町がとても美しく書かれている。
田舎の良いところや閉鎖的で生き難いところも巧く表現されていた。
出てくる風景を想像し、実際に行ってみるとさらに感動できるであろう場所の数々。
特に夕日が美しい黄金崎や主人公の3人が散策に出かける神洞滝などは一見の価値あり。

混沌としているが精神的には研ぎ澄まされ美しい人間たちの姿。
三島文学の凄さってところだろうか?




*映画
 大映映画・1964年作品・若尾文子主演



雨ニモマケズ-にほんごであそぼ

2005-12-19 | 
寒いですね~。
暖房を入れているにもかかわらず、太陽が隠れるとあっという間に
気温がさがり、足元から冷えてゆきます。

太陽の力は偉大だ!


さて本日はお勧めしたい本をご紹介します。

実はこの本との素敵な出会いから…。
 もうすでに何度となく足を運んでくださるお客様との会話から、
 お仕事の話になり、色々なお話をしていく中で、
 ある日突然、本をプレゼントしていただきました。
「これ良かったらお店に置いてください!」
「そして気に入ったら買ってね!」という気持ちの良いプレゼント。
実はそのお客様が編集された、とても心のこもった本だったのです。

私はすっかりデザインに魅了され、そして中を見ていくうちに
自分の読書量の少なさを痛感させられました。

数日後に届いた封書にはY氏が作られたこの本についての小冊子が入っていました。
これを読んでみてさらに納得!というくらい内容の詰まったものでした。


「にほんごであそぼ 雨ニモマケズ」というタイトルの本は、
NHK教育テレビにて放送されている番組を本にまとめたもので、
国内外の文学作品をとても分かりやすく読ませてくれるものです。

監修された齋藤孝さんの解説もとても面白く、
佐藤卓さんのとても考えられたデザインとレイアウトの素晴らしさ。
この本に携わった人々の日本語を愛する心がこもっています。

子供から大人まで楽しめて、これから興味を持つであろう人や、
一度読んだ人でもさらに興味を持つこと間違いないです。

日本語って凄いなぁ、こんなにも活字で表現できるのか!
まるで絵画を観ているかのような気分になります。


ここから始まる文学への興味を、Y氏はさらに期待しているのだと思います。

作家本人についても、落語や古文・漢文についても、
ひらがなやカタカナ、漢字にしても、
色々な角度から、「気になる!」→「読んでみよう」「考えてみよう」って
思うのです。


一度ぜひ手にとって見てください。
1つ1つのセンテンスは短く、これだけ充実したアンソロジーはないでしょう!


HPにて詳しく解説してありますので、こちらもご覧になってみてください。

にほんごであそぼ 雨ニモマケズ


冒頭に出てくる宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を久しぶりに読み、
心に響くものが大きすぎて、最後にはちょっぴり泣きそうになりました。
こんな作品を知らないのはもったいない!
これこそ現代に必要な心なんだと思います。
「どんな作品だったっけ?」
忘れてる人……いませんか?

ぜひこの本で読んでみてください、絶対に感動できるはずです。



*Y氏へ
 このたびは素敵なプレゼントをありがとうございました。
 後日送っていただいた小冊子もありがとうございました。
 お約束どおりすぐに購入しましたよ!
 さらに、知人の子供へのプレゼントにと考えております。
 お客様からの反響もあり、購入してくれた人もいるようです。
 また素敵なお話を聞かせてくださいね。
 そして第2弾、第3弾と楽しい面白い本を作ってください!
 
 小冊子の中にあったゴッホのエピソードから美術に興味を持った私としては
 今後のY氏のお仕事にとても期待をしております!





よしもとばななさんと伊豆

2005-12-03 | 
今日は冷たく強い風が吹いています。
これで紅葉した葉っぱも散ってしまいそうです。


よしもとばななさんの本はかなりの数、読んだことがあります。
特に初期の作品は単行本で本棚に揃っているほどです。

今日は西伊豆が舞台になっている本「海のふた」をご紹介します。


忙しくて自分を見失いそうな方に読んでいただきたいです。


よしもとさんは西伊豆の土肥に35年くらい通い続けているそうです。
そんなよしもとさんはとても伊豆のことが良く分かっているようで、
作品を呼んでいると、ついつい「そうねぇ、そうなのよねぇ~」って
うなずいてしまうくらいです。

主人公の女性は自分の生まれ育った町で「かき氷屋」を開店させる。
色々なことがありながらも、ここでやり始めたことに自信を持ち、
自分のやり通すべき事なんだと自覚する。
夢ってなんだろう?仕事ってなんだろう?生きるってなんだろう?
というのを考えさせてくれる作品です。

彼女が出会う重要な女性も、自分だったら…と考えると、それが人間であろうと
物であろうと、自然であろうとどんなきっかけで救われるか分からない。

普段身近にあることに、いることに、感謝しながら感じながら生きて生きたい。


お金って大切、だけどそれだけじゃない。
生きるって大変、だけど感動もいっぱいある。
悲しいこと悔しいこともたくさんあるけど、自分をもっていればそれも乗り越えられる。


過疎化した町をどのように盛り上げようか?
自分の力では何もできないかもしれない、
でも小さい店でも頑張ってやり続けよう!
そんな感想を持った本でした。



*新聞掲載の記事をきれいに保存していた友人Yさん!
 作品を紹介してくれてありがとう!
 単行本でも読んでみたよ。
 まるでYさんの事を書いているような内容で、ちょっぴり泣きそうになった。
 これからも頑張っていこうね!そして末永くよろしくお願いします……。



*写真のバラは河津バガテル公園のバラです。




読書の秋 vol.3

2005-10-17 | 
お祭りも無事に終わり、皆様お疲れ様でした。
本当に雨の中大変でしたね!
1年に1度なので子供たちには大盛況で、屋台も忙しかったようです。

この写真は例のカメラで撮影してみました。
とにかく遠くのものを撮影するのは、大変です。
手ブレ防止がついているとはいえ、ちょっと動かすとボケてしまいます。
これはかなり上手く撮れたほうなんですよ。
月の表面にある、凸凹したところもちゃんと写るんですねぇ。
驚きです。

どうも秋雨前線の影響で天気もいまいちな日がつづいています…。
昨日は地震もありましたね、大丈夫でしたでしょうか?
今日はあまり疲れないで読める本をご紹介しようと思います。

ここ伊豆を舞台にした本はかなりの数出版されていると思います。
そこで、伊豆が出てくる作品を今後紹介していこうかと思っています。

誰もが知っているミステリー作家、西村京太郎さんの作品から……。

「伊豆の海に消えた女」  十津川警部シリーズ

なんとも直球なタイトルです!
さてどこの海で消えたのでしょうか?
伊豆も意外と広いので東?南?西?と色々想像してしまいます。

西村さんの作品にはいつでも列車や地方、旅、というようなキーワードが入ってきます。
なので伊豆を舞台にしている作品もとても多いんですよね!
この作品はまさに伊豆の観光地が沢山でてきます。
踊り子号に始まり、伊東・下田・蓮台寺・河津・天城・石廊崎などなど盛りだくさん。
どこの海で消えたかは読んでからのお楽しみですよ!

絶妙なトリックといい、死体発見現場といい、なかなか伊豆を満喫できます。

伊豆にご旅行の際は、気軽に読めるこの1冊を片手に旅してみてはいかがでしょうか?


サスペンスが多くなるとは思いますが、伊豆が舞台になっている作品、
今後もお楽しみに!





読書の秋 vol.2

2005-10-10 | 
今日も風が冷たく肌寒く感じます。
陽が落ちるのも早くなりました。
秋の夜長ですねぇ、何をして過ごしましょうか?

みなさんもご存知の彼岸花、別名曼珠沙華(まんじゅしゃげ)。
なんとなくイメージで沸いたんですよねぇ。
お勧め読書の作家は澁澤龍彦さんです。

私はヨーロッパに旅行すると決めたとき、まずこの人の作品を読もうと
思いました。

澁澤龍彦:1928年~1987年。仏文学者、翻訳家、小説家、エッセイスト。
東大仏文科に3度目の受験で合格。マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介する傍ら
人間精神や文明の暗黒面に光をあてる多彩なエッセイを発表。

小さいときは冒険小説が大好きで、とても病弱だったそうです。
若くしてなくなったのはとても残念ですね。

とにかく発表したエッセイや小説、翻訳本は相当数あるので、まだまだ読めていない作品が多いのですが、
私が特に興味を持ったのは、彼がヨーロッパにいた時の様子が分かるエッセイ集でした。
まず手始めに「ヨーロッパの乳房」を読みました。
実際に彼も訪れたイタリアのローマにある教会、
サンタ・マリア・デラ・コンチェツィオーネ教会(別名:骸骨寺)にも
行ってみました。残念ながら内部の撮影は禁止されていたので絵葉書を購入しました。
地下室には、とても人骨とは思えない4千体分の骨で室内が装飾されています。
(教会近くで飲んだカプチーノが最高に美味しかった……)
なんだろ?気色悪いというよりは芸術っていう感じがしたな。
でも一人で行ったので、ちょっとだけ怖かった。だって他に見学者がいないんだもん。

ってな感じで澁澤龍彦さんの足取りをちょっとだけ追うことができました。
時代は違ってもヨーロッパは何百年もそのままの状態で存在してるんでるもの。

他にも数冊読みました。なかなか興味深いエッセイが多かったです。
とくに「秘密結社の手帖」は以前ブログに載せた「ダ・ヴィンチ・コード」に
興味を覚えた人は読んでみるのをお勧めします。




読書の秋 vol.1

2005-10-03 | 
昨夜、友人とお散歩をしている時に、金木犀が匂ってきました。
あぁ、またこの季節がきたなぁ~ってちょっぴり感傷的になったりします。
大好きな季節!この香りもあまり長くは続かないので、また今夜も歩いてみよう!
今日はまた爽やかで穏やかな天気です。

1日にバリ島でテロがありました。
人気のある観光地がこうも標的にされることに憤りを覚えます。
これでしばらくはバリ島に行く人も減ってしまうことでしょう。
とても残念なことです…。

バリ島の思いではまたの機会に紹介したいと思います。


本格的な秋が始まります!読書の秋!皆さん本を読みましょう!
最近私の周りでは、「ダ・ヴィンチ・コード」が再燃しているようで…。
今回お勧めしたいのは同じミステリではありますが、古い作品です。
きっと読んだことがある方も多いかと思いますが、久しぶりにどうでしょうか?

★AND THEN THERE WERE NONE「そして誰もいなくなった」アガサ・クリスティー

多くの作品を発表しているアガサ・クリスティーですが、
その中でもお勧めできる傑作だと思います。
最初に読んだときは小学生くらいだったと思いますが、
「こんなトリックを考えられるなんて…」と最後までドキドキしながら読んだものです。
そしてクリスティーの作品を集めだしたんですよねぇ。

内容は10人の見知らぬ人々が、ある島に招待されるところから始まる。
なんとも先が読みたくなる冒頭部分、その後夕食時に音声が流され、
それぞれの過去を一人一人暴露されていく。
そして暴露される順番どおりに殺される。
個人の部屋に掛けられているマザーグースの詩と同様の殺され方で…。
一人殺され…二人殺され…九人殺され…、最後の一人は自分が犯人ではないことを知っている。いったい誰が????
----------そして誰もいなくなった----------

読み出したら止まらない、犯人は誰か分からないまま最終章へ…。


あまりの作品の出来栄えにパロディーやオマージュ作品も多く作られました。
ぜひ機会があれば読んでみてください。

・夏樹静子『そして誰かいなくなった』講談社文庫
・今邑彩『そして誰もいなくなる』中公文庫
・西村京太郎『殺しの双曲線』講談社文庫
・ジャック・マール&セネカル、矢野浩三郎/訳
 『「そして誰もいなくなった」殺人事件』集英社

ちなみにマザーグースとは英国の伝承される童謡の総称。
有名なものでは、「きらきら星」「メリーさんの羊」などがあります。
しかし、内容は意外と残酷なものが多く、子供には到底理解できない詩が多いんです。
ミステリではこのマザーグースを引用する作品が意外と多くあるんですよ。

そうそうアガサ・クリスティー(1890-1976)ですが、
1920年「スタイルズ荘の怪事件」を発表以来、長編・短編・戯曲あわせると100以上の作品を発表しています。
とても全部読むのは大変ですよね。
有名なものでは<名探偵ポアロ>や<ミス・マープル>シリーズがあります。
英国生まれのクリスティーらしく<ミス・マープル>シリーズを読むと英国の人や文化が良く分かります。
作品の中には英国だけでなくヨーロッパやアフリカ・中東などまるで旅をしている気分になる作品も多くありますので、楽しいですよ!















Dog World-10月号

2005-09-17 | 
今頃の季節、車でドライブも気持ちよいものです。

先月取材に来ていただいて、あっという間に雑誌になってしまいました。
今月発売のDog World10月号にLOKANTAが載りました。

今回のテーマは車or電車で旅するということで、電車バージョン(伊豆)の
中で紹介していただきました。
犬と一緒に旅行される方がとても増えているそうで…、うちのお店にも
いままで色々な犬種が遊びに来てくれました。
テラスのみなので、冬になると小型犬や人間自体が寒くて耐えられないのが
とても残念ですが、今時期は最高に気持ちの良い風が吹いています。

ページ数も写真も多く、カラーで紙質も良く、こんなにお安い値段で…、
雑誌作りも大変です。
ありがとうございました!そしてお疲れ様でした!


Dog World 
成美堂出版


Hulamikaちゃんへ
今日、ご紹介いただいたIさんがご来店くださいました。
(なんでもバイト仲間だったとか……)
ありがとうございました!

【ダ・ヴィンチ・コード】

2005-08-28 | 
ちょっと秋を感じる今日は本の話…。

皆さんもご存知の【ダ・ヴィンチ・コード】にはまっちゃいました。
著者はダン・ブラウンという元教師から作家に転向した米国人です。
只今シリーズ3作目を執筆中だそうだ。(これも楽しみ)

内容は書けないけど、宗教、世界歴史の認識誤り、秘密結社、陰謀、そしてタイトルにあるレオナルド・ダ・ヴィンチの暗号。
これだけキーワードが並べば読んでみたくなるでしょう!
緻密に取材研究された内容に驚くこと間違いなし!

写真はパリにあるサン・シュルピス教会のローズラインでつながるオベリクス。
本を読んでいる人にはピンときますよね。
2006.5.19公開予定の映画のロケは見ることが出来ませんでしたが、
ルーブル美術館などを駆け回るトムハンクスを想像してみたりして……。
公開したら見に行こうっと!


本って気に入っちゃうと、「あ~もったいないなぁ、でも先を読みたい」
っていう読みたいんだけど、読みたくないっていうジレンマが生まれる。
そんな本は意外と少ないんですが…。
またブログに載せたいと思います。


*パリ旅行記をUPしています。
 ほかにも逆ピラミッドなど本に出てくる場所を紹介しています。
 ぜひ見てくださいね!
 パリ旅行記