今度は麻雀の話です。
宮内は麻雀プロの試験を受けたことがあるそうなので、一番の得意ゲームなのでしょう。
これだけは、本などで調べたのではない自分の知識をもとに作品を書いているようです。
実戦のシーンもたくさんありますし、他の作品で見られたノンフィクションタッチはほとんど形式だけになり、完全なフィクションになっています。
しかし、それが仇になって、作品としてはもっとも読みづらいものになっています。
麻雀活字(麻雀の牌をそのまま活字にしたもので、阿佐田哲也の「麻雀放浪記」などの麻雀小説で使われています)を使っていないこともあり、かなり麻雀の知識がないと実戦部分のおもしろさは理解できないでしょう。
また、この作品も一種のキャラクター小説(決勝進出者の四人は、「都市のシャーマン」と呼ばれている統合失調症にかかっている新興宗教の教祖の女性、女性の元主治医で元恋人の精神科医、雀ゴロあがりの前向性健忘症にかかっているプロ雀士、アスペルガー症候群の9歳の少年という全く無茶苦茶な設定です)なのですが、まるでキャラがいかされていません。
こういった荒唐無稽な設定ならば、思い切りはじけてくれなければ読者は楽しめません。
宮内の小説の書き方には新味がなく、読者を楽しませる物語の書き手としての力が決定的に欠けています。
児童文学の世界でも特異な世界を描いた作品はたくさんありますが、さすがに子どもという読者を意識しているためか、ここまで極端に読者に事前知識を要求する作品はありません。
宮内は麻雀プロの試験を受けたことがあるそうなので、一番の得意ゲームなのでしょう。
これだけは、本などで調べたのではない自分の知識をもとに作品を書いているようです。
実戦のシーンもたくさんありますし、他の作品で見られたノンフィクションタッチはほとんど形式だけになり、完全なフィクションになっています。
しかし、それが仇になって、作品としてはもっとも読みづらいものになっています。
麻雀活字(麻雀の牌をそのまま活字にしたもので、阿佐田哲也の「麻雀放浪記」などの麻雀小説で使われています)を使っていないこともあり、かなり麻雀の知識がないと実戦部分のおもしろさは理解できないでしょう。
また、この作品も一種のキャラクター小説(決勝進出者の四人は、「都市のシャーマン」と呼ばれている統合失調症にかかっている新興宗教の教祖の女性、女性の元主治医で元恋人の精神科医、雀ゴロあがりの前向性健忘症にかかっているプロ雀士、アスペルガー症候群の9歳の少年という全く無茶苦茶な設定です)なのですが、まるでキャラがいかされていません。
こういった荒唐無稽な設定ならば、思い切りはじけてくれなければ読者は楽しめません。
宮内の小説の書き方には新味がなく、読者を楽しませる物語の書き手としての力が決定的に欠けています。
児童文学の世界でも特異な世界を描いた作品はたくさんありますが、さすがに子どもという読者を意識しているためか、ここまで極端に読者に事前知識を要求する作品はありません。
盤上の夜 (創元日本SF叢書) | |
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東京創元社 |