現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

東野圭吾「人魚の眠る家」

2018-09-05 08:17:21 | 参考文献
 さすがに当代随一のエンターテインメント作家は、脳死や臓器移植といった重いテーマでも、一級の娯楽読物に仕上げています。
 おそらく最新の医療技術などは、彼の優秀なスタッフたちが集めて、彼自身は物語を紡ぐマシーンと化して、作品を量産しているのでしょうが、天性のストーリーテラーの腕前はさすがなものがあります。
 もちろんエンターテインメント作品なので、あちこちにご都合主義な展開はあるのですが、それを大きく破綻させることなくひとつの物語にまとめあげています。
 現在の児童文学の世界にも、彼のような剛腕のストーリーテラーが必要でしょう。

人魚の眠る家
クリエーター情報なし
幻冬舎

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