これは、さらにデリケートな女の子の気持ちを描いた作品です。
主人公は、算数のテストで過去最高の出来でした。
答案が返ってくるのを楽しみにしていましたが、期待に反して六十点でした。
成績の良い同姓の女の子の答案と間違えて返されてしまったので、初めての百点はならなかったものの本当は九十五点でした。
それに気がついた二人が、いつ告白して答案を交換するかまでの二人の繊細な心の揺れを、主人公がその日初めて持ってきた花がらもようの雨がさにからめて、鮮やかに描き出します。
現在でも女の子の児童文学の読者は健在なのですが、ここまできめ細やかな心理描写は荷が重いかもしれません。
それにしても、七十年代終わりごろの児童文学は「文学的」だったんだなあと、あらためて思わされます。
主人公は、算数のテストで過去最高の出来でした。
答案が返ってくるのを楽しみにしていましたが、期待に反して六十点でした。
成績の良い同姓の女の子の答案と間違えて返されてしまったので、初めての百点はならなかったものの本当は九十五点でした。
それに気がついた二人が、いつ告白して答案を交換するかまでの二人の繊細な心の揺れを、主人公がその日初めて持ってきた花がらもようの雨がさにからめて、鮮やかに描き出します。
現在でも女の子の児童文学の読者は健在なのですが、ここまできめ細やかな心理描写は荷が重いかもしれません。
それにしても、七十年代終わりごろの児童文学は「文学的」だったんだなあと、あらためて思わされます。
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