ぼ~ざん工房
ぼ~ざんのBLOGです。いろいろ体験・書籍等紹介します!

 TOPICS  『ぼ〜ざん工房』は望山(水野敦之)の個人のBLOGです。


「気づき」と「できる」から始めるフレームワークを活用した自閉症支援—すぐに使えるワークシート用CD‐ROM付
クリエーター情報なし
エンパワメント研究所

 
  【2013年度 自閉症教育・支援フレームワークセミナー予定(随時更新予定)】
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  ※ このBLOG『ぼ〜ざん工房』はリンク・フリーです。
    ご紹介いただき、たくさんの方に読んでいただいたら幸いです。  



 自閉症の方への行動支援を進める上での基本となる考え方があります。今回はこのうちのいくつかの外観を整理します。

 この記事は2006年4月にBLOGにアップした記事です。すでに3年以上たっていますほとんどの考えは変わっていません。驚きで、揺るがない視点であることを確認できた。


1.氷山モデル
*目にしている問題行動ではなく、水面下の要因を探る。

※BOUZAN NOTE 内の「氷山モデル」検索結果はこちら

※goo「氷山モデル」検索結果


2.基本は構造化
*周囲の理解を助ける支援、刺激を統制する。そのことによって混乱が軽減し、周囲で起こっていることがわかるから適切な対応につながります。(しかし、構造化だけでは問題は解決しないとも考えています。)

※関連記事:受容コミュニケーション/構造化

※生活の広がりと構造化された支援 その1 その2  その3

※関連記事:余暇こそ構造化


※柔軟な活動を支えるもの・・・


3.個々にあわせた情報提供
*受容コミュニケーション。周囲で期待されていることが分からない。相手のメッセージが理解できないことはフラストレーションが高まります。個々の情報処理の特性にあわあせた情報処理が大切。

※受容コミュニケーションについてはこちら

※関連記事:受容コミュニケーションの話


4.コミュニケーションスキルの指導
*表出コミュニケーション。自分の気持ちを伝えられないのは、どんな方でも大きなストレスになります。自分の気持ちを伝える手段をあることは重要なことです。 

※goo「表出コミュニケーション」検索結果


5.NOではなくYESを伝える
*これはやってだめ」ではなく「これやってみよう(こうします)」を伝える。また、行動をちょっと形を変え、やっても問題のない形にすることもあります。(例:本破り→色紙やぶり→貼り絵)

※関連記事:一度に2つ以上を伝えること・・・注意

                        etc

上記の基本的な考え方は、どれか1つの視点で支援を進めるわけではありません。

また、上記の考え方以外に様々な必要な視点があります。サポーターは様々な角度から課題となっている行動を総合的に考え・支援していくことが大切だと思います。
(2006-04-21 17:52:00初回書込みの修正書込み)
計画中の冊子には、上記の基本的な考え方+αを説明します。BLOGでは一部をトピックスとして少し紹介します。



★ 行動支援のポイントの他の記事は>>CONTENTS



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<行動支援に関する参考文献>

対人支援の行動分析学―看護・福祉職をめざす人のABA入門

西日本法規出版

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発達障害児者の問題行動―その理解と対応マニュアル

エンパワメント研究所

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自閉症への親の支援―TEACCH入門

黎明書房

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お伝えした。処理を実施しました。9月いっぱいの公開です。
左のカテゴリー「T研佐賀支部パスワード記事」から移動してください。

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昨日のプロフェショナル仕事の流儀のスペシャル 良かったですね。

茂木さんがいった「ピンチの時こそ変えない」同感です。

このブログでも色々な形で説明しまたが、

本人の状態があんまりよくない、大変な時こそ、変えない部分をしっかりもつことが重要。


ある勉強会で感じたのだが。

大変な時に「これをためす」とか「あれを「やってみるといい」というアドバイスは私はしない。

まず冷静に、まずアセスメントが鉄則。

アイデア主義のアドバイスはたとえうまくいっても、全体の軸が変動し、生活が大きく歪む。

どんなアイデアもアセスメントに基づき科学的に整理し。

そして、全体の軸が変わらないか確認しながら進める。

アイデア主義のコンサルタントは、コンサルティにウケが良いが、私の信頼するコンサルタントも私もそれはやらない。アイデアや支援を活用するプロセスをサポートする。





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今日の救命病棟みました。ん~期待通りの流れで面白くなってました。

全体の感想は、まだ答えが見つからない感じです。

ただ今日すごい細部で感動してしまった。

小島医師が、受け入れ拒否をしたユースケ(先生の名前?)に、否定せず嫌な顔もしないで、受け入れできる状況(理由)を話して説得した。

すごい。これだ。

昔、あるチームで、自分の考えが受け入れられなかった時に、いかにも嫌そうに強い勢いで戦った。

たとえ結果がよくても、チームの中で浮いた。

あることをきっかけに、考えを変えた。

できるだけ冷静に感情的にならずロジカルに現状と希望の方向を伝えた。

妥協はしないけど、チームの理解に働きかけた。

少し浮かなくなったと思う(?)たぶん。


自分の考え方と大きく違う人とどう向き合っていくか?

難しい。

もう昔みたいに威圧的に感情的に押さえこむことはしたくない。されても。やりたくない。

たぶん、これからはロジカルに冷静に自分のフレームワークを伝え、チームから影響を受けてフレームワークを調整しながら仕事をしていくと思う。


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自閉症カンファレンスNIPPON

最高でした。

会場で私を見たかたは分かると思うのですが、全身と尾骨と足を痛めて、鎮痛剤でごまかしてながらの参加でしたが本当に言って良かった。

語りたいことは山ほどあります。

自閉症の支援の方向性で言えば。

応用的で発展的な構造化の活用が整理されたし。

コミュニケーションと社会性の指導に関しては、かなり進んだイメージ、指針をいただきました。

すでに関わっている事業所のスタッフとディスカッションして方向性の確認をしました。

ノースカロライナの先生方の話しの共通した部分は、変えてはいけない部分と変わって進化する部分があるということ。

エンゲージメントと非エンゲージメントについては、バシッと整理できました。ゲーリー先生の話は具体的で、しかもすごく1つ1つが総合的な視点で本当に整理できます。


しかし、今回一番確認できたことは。

TEACCHアプローチは一人で仕事ができないということ。

たくさんの仲間、先輩、後輩(?)ネットワークでこそ仕事ができる。

協働することの重要性が理解できました。

協調もしていかないと、どんなに正しいことをしても、本当の発展的で地域に根ざしたTEACCHアプローチの実践はできないということを感じた。

懇親会で様々な方からお声をかけていただき、またこちらから声をかけさせていただいて、様々なコラボレーションの光が見えてきました。

とりあえず興奮している状態で書き込んでおきます。


追伸
最後のゲーリー先生の講演で、

「すべてを奪われても(なくしても)、自分の信念は奪われない(うしなわない)」

くぅ~涙がでた。

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目の前で突然現場で、サポートしている自閉症の方が混乱し、パニックになりました。

どうしようかと悩んだり

サポーターが動揺してパニックになったり

そんな、のんびりしている時間はありません。

さぁ~どうしますか?

とにかく近づいて慰め、声をかけてあげる?

目の前にいって、ぐっと顔をあわせて、「大丈夫よ。大丈夫。」と一生懸命伝える?(ある災害時マニュアルに実際に書いてあったが…)

それは、あまり良い対策とは言えません。

数人の支援者がよってかかって対応するなんてのは最悪ですね。

パニックの時の脳は本当に凄い情報の混乱が起こってます。それは想像を絶する困難さです。そんな時に上のような対応をしたらどうですか?

さらに脳の情報の混乱が激しくなり。困難さは大きくなるでしょう。


本人の命、安全や周囲の安全のための緊急性に応じた身体的なブロックは行うことがあります。


しかし、基本は体よりも頭を使って、最初の支援を開始することが大事です。

以下は心構えの話で実際にはなかなか難しいのですが。よく講演で話しているものです。

1秒で冷静さを取り戻す

5秒以内で現状で起こっていることを把握する。
・本人の状態
・環境把握

10秒以内に本人の安全と周囲にいる人の安全を確認し、

・わかれば要因になっている刺激
・周囲に壊れやすいもの
・周囲の人や環境の状態把握

30秒以内に安全のための環境を整理し、安全面の確保。

・要因になっている刺激の統制
・周囲に壊れやすいものを隠したりとおざける
・その他想定される危険を回避
・周囲の人には距離を保ってもらいます。(障害の理解とか、本人の解説を丁寧に伝えている暇はありません。簡潔に伝える)。


これがスタートの瞬時の支援です。


適切でないサポーターはいきなり直接介入をはじめます。

しかし、この30秒の判断が、その後のサポートを左右します。


この判断は自閉症の本人にとっても重要です。

・情報がより複雑にならならず、早い段階でクールダウンできます。

・人の対応の変化が最小限におさえることができる

・パニック時に物の破壊、人への他害という強い変化、長期記憶に刻まれる失敗経験を回避できる

以上です。


良かれと思っている支援が、逆の結果を生むことがあります。

まず冷静に最初の対応が必要です。

さて、そのあとは??

そのあとはまた別のログで。


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先日ある学会の全国大会で大先輩とコラボレーションして、休憩時間と行き帰りのバスと電車の中で長時間熱く語った。

先輩は、私の未来に関し大きく受け止めてくれ、私の夢の話に寄り添ってくれた聞いてくれた。

そして最後に優しく「一緒に仕事をしよう」と言ってくれた。

ありがたい。

「コラボレーションの機会なんてたくさん転がってる」という話もでた。

最近、色々な関係の弟子(後輩)たちとなぜかまとめのように語ることが増えた。

後輩たちは私が伝えてきた揺るがない、緩んではいけない軸を信じて色々なハードルを抱えながら実践をして、さらに自分の味を出している。

後輩たちと語る中で、多くの後輩たちが言ってくれたのが、

何らかの形で一緒に仕事をしたい。コラボレーションしたい(もしくはしたかった)ということだった。

社交辞令かもしれない。でも。ありがたい話である。


私には、指針と自信を教えてくれる先輩や師匠がたくさんいる。

私には、勇気と未来のイメージを与えてくれる後輩と弟子がたくさんいる。

この徒弟ネットワークはかなりパワフルな力になってきた。

気がつくと、このネットワークが私の原動力になってきた。

そのネットワークは、決して誰かが超越してスーパーマンになることはない。

みんながそれぞれ大事な存在意味、役割をもち、助け合い、時には喧嘩をし、ディスカッションし、時には一緒に悩み、実践の中でコラボレーションしていく。

みんなが少しずつ違った価値観をもちながらも、ある一定の幅(角度)はあるが、同じベクトルで仕事をしている。

相変わらず、大げさな表現、ただなんだか嬉しい時間が増えてきて。ついついブログでコーピング。

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受容コミュニケーションについて、数回にわたり書き込んできました。

先日の滋賀の講演を参加された方はわかると思いますが、
本当にもっと奥深い内容です。
しかし、ブログには、ひとまずこのあたりで。

一応、まとめのCONTENTSページをつくっておきます。


1.受容コミュニケーションの話

2.構造化

3.教え方と指示

4.アセスメント

5.アセスメント その2


関連のバックナンバー記事

・情報の理解、整理統合、注目の困難さは

・「できないこと」「わからないこと」

・これだけをすればいいんだ!

・一度に2つ以上を伝えること・・・注意

・生活の広がりと構造化された支援 その1 その2  その3





●構造化関係の本です

自閉症児のための絵で見る構造化―TEACCHビジュアル図鑑 (学研のヒューマンケアブックス)
佐々木 正美,宮原 一郎
学習研究社

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自閉症児のための絵で見る構造化〈パート2〉―TEACCHビジュアル図鑑 (学研のヒューマンケアブックス)
佐々木 正美,宮原 一郎
学習研究社

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「構造化」による自閉症の人たちへの支援―TEACCHプログラムを生かす

教育出版

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自閉症のコミュニケーション指導法―評価・指導手続きと発達の確認
リンダ・R. ワトソン,エリック ショプラー,キャサリン ロード
岩崎学術出版社

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行動支援の中で、自閉症スペクトラムの方が行動を遂行する時に様々な困難さを示します。

支援の上で重要になる部分を箇条書きにして整理します。

○遂行中の行動(活動)には関係の無い刺激や情報からの影響

○遂行中の行動(活動)に関係の指示の理解とその指示への注目の困難さ

○遂行中の行動(活動)をはじめ、終わるために必要な空間や道具の整理統合の困難さ

○遂行中の内容を記憶維持することの困難さ(ワーキングメモリ=作業記憶)

等々

これらの支援のために有効なのが彼らの強みの活用です。

視覚情報がつよい

いつも同じ、習慣化して学のが得意


これらを踏まえて私が整理したのが3つの支援指針です。

○遂行中の行動に関係のない刺激や情報を統制したり、「不必要ですよ」と教える。

○遂行中の行動に関係のあるを、本人あわせて具体的に、より明確に、整理して、記憶の維持も考慮して指示する。

○それらの指示に関しては、一貫性のある提示によって習慣化して伝える。

作成したいと考えている冊子は、上記の困難さ・強みの詳細の説明と他の特性を説明しています。

また3つの支援指針の具体的な提案も説明します。


★ 行動支援のポイントの他の記事は>>CONTENTS

尚、パスワード記事では、今回のログに関係のあるスライドを提示てます。


*製作しようと思っている冊子について!


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息子と嫁は昨日から明日、ワシは今日明日と南阿蘇です。嫁の実感なんですが、ゆっくりとしてます。

いま温泉からあがってゆっくりしているところです。

日本人らしく、お盆と田舎を満喫してます。

佐賀より涼しいけど暑いです。

義母の夏野菜の田舎料理最高です。

青々として山々、野菜畑、にわとり小屋、セミの抜け殻、草花、短い時間だけど、息子にとっては良い環境での一時です。

こんな親戚があって息子も私も幸せです。嫁にしてみたら当たり前の世界。

将来はこんな田舎で、地道だけど地域に根ざした仕事がしたい。

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最近毎日のようにブログを書き込んでいたので、数人の知人から「よく書く内容があるね」と言われました。しかも最近長文になったる。。。。

すごいかっこつけて言うと。

実践の中では日々新鮮な気づきがあるから・・・。

毎日の利用者の変化、チームや親御さん、関係機関の方との実践やディスカッションは、本当に新鮮な気づきの連続です。


しかし、1つ種明かしをすると、実践の中で気づいたことを、様々な媒体にメモしているのです。そのいくつかを紹介します。


「超」整手帳にA4のコピー用紙を4つ折りにして挟んむ。
    参考:「超」整理手帳2009シリーズ 野口悠紀雄-講談社[モウラ]

図解「超」手帳法
野口 悠紀雄
講談社

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<書き方>
とにかく、思いつたことを縦に並べて書き出す。整理しながら書かない。
書きためたものは、下記の




●ロディアのA7、B7(変形)を持ち歩く
    参考:ロディア/RHODIA専門店 手紙堂

ロディア(RHODIA) メモノート(ブロックロディア) 【オレンジ】

フカシロ

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GTDのシステムに入れ込む

*書きたい内容、「超」整理手帳やロディア(RHODIA)で書いたメもはまず、inboxのクリアフォルダーに入れる。それを以下の






GTDにてはこちら(ITmedia Biz.IDのGTD関連リンク集)
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0606/27/news087.html

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
デビッド・アレン
二見書房

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●携帯電話の簡易メモに書き込んでいく
  *実は、これが一番多い、移動が多いので、携帯にささっと入れておく。
  *直接、このメモをヒントに携帯メールでブログを仕上げる。
  *時々、いっぱいになったメモをメールでパソコンに送っておく。


目標管理ツール「check*pad」にidea、書きたい内容をリストに加える。
   
 目標管理ツール「check*pad」は本当にすごいサイト、ツールです。
 すごくシンプルですが、様々な活用方法があります。
 私の場合、浮かんだことを整理せずにただリストに加えるという点で、
 この「check*pad」はとても便利です。

  *1週間に1回、内容を確認する。
  *現在、100以上のアイデアと書きたい内容のリストがあります。


★なぜ色々な媒体を使うのか

上記のように、様々な媒体をつかってメモをするのには理由があります。基本はどんな場所でも、思いついたらメモをとる環境をつくるということです。

スケジュールに関しては、いろいろなあっちこっちの媒体に書き込んでいると、情報のずれや、漏れ、ダブルブッキングをする恐れがあるので、私の場合は「超」整理手帳を基本にしています。(チーム協働に備えて、googleカレンダーも使っていますが、情報の正確性は「超」整理手帳を優先させている)

ただ、1つポイントがあって、様々な媒体で書き込んでいく場合、集めるシステムが必要です。私の場合はGTDの発想に学んで、とにかく、inboxのクリアフォルダーにまとめて「check*pad」に保存します。


★夢があったら書き続けられますよ

書きためることに、一番いい方法ってのはない。自分の好きな媒体で、ただ書き続けることが大切です。それが後で活用できるかどうかを考えて書くのではなく、ただ書くき続けます。

私がBlogを書き続けているのには、夢があるからです。日本ではまだ、たくさんの考え方の中で、担任、担当が変われば支援が変わるみたいな現状が続いています。これは間違えなく不幸です。

将来、様々な地域の一貫した支援づくりのきっかけになる本を作るのが私の夢の1つです。だらだらと書きためることに意味があるか悩むこともありますが、ただ書き続けています。(あ、なんか励みになるメッセージ、コメントいただくと嬉しいです。挫折しそうになるので。)



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昨日は、就労移行支援から就職したアスペルガーの青年とあって飲みました。

いゃ~いい社会人になってました。かなり仕事は大変みたいで痩せてたけど、筋肉、体力もついて、たくましく見えました。

現在は、就職した当時の仕事ではなく、かなり正確さを必要とする場所で、良い感じでジョブマッチングがうまくいっているみたいです。

また、自分の障害について理解してくれる方も増えている様子。

何よりご自身が、自分で判断できない時は上司や同僚に、ホウ・レン・ソウ(報告、連絡、相談)が必要だと把握されていて、自分の障害に対する理解も深まっていた。(もちろんまだ宿題はありそう)

実は、彼の仕事は、自分で判断できることと、できないことがあって、自然な形でホウ・レン・ソウの機会がある。仕事が彼を成長させた部分も大きいと思います。

仕事に対する責任と自信をもってきているし。

なによりアスペルガーとして前向きに生きています。

すごい!すごい!かっこいい!


彼がはじめて就労移行の事業所にきたときに、誰も今の彼をイメージできなかったと思います。

ジョブコーチの丁寧な就労支援プロセスももちろん重要でした。

しかし、今の彼を見ていると、あわせて仕事そのものが彼の安定した生活を築いてきたということがわかります。

周囲の私たちチーム以外の専門家の考えてだけで、相談中心の支援になっていたり、「高いハードルだから無理」とあきらめていたら彼の人生は180度変わってました。

たぶんだらだらと支援をくっつけて方向性がつかめなかったと思います。

理屈ではない。断片の判断ではなく、総合的な優先順位を考えた判断が必要でした。私たちチームはその視点で支援しました。今の彼をみると私たちチームの判断は間違っていなかったと思います。

もちろん私の中にも、就労プロセスよりも、大事なプロセスが必要だと思われるケースもあります。(長期的なリハビリが必要なケースもあります。)

しかし、彼がそうだったように、生活基盤が揺らいでいるときに、自己認知や生活支援なんてうまくいかない。

まず制度(例えば生活保護)をつかったり、就職することによって、安定した生活基盤(一番はお金、そして住む場所、日中の活動場所)を作りながら、自己認知支援や生活づくり支援をすすめることが大切だと考えています。

一人一人の状況に応じたバランスが重要で、生活支援や自己認知支援と同じくらい、日中の活動保証、金銭面の解決が重要だということが、就職して金銭面による安定と活動保証によって、様々なきついことがあるなか安定した情緒の彼をみてると感じます。

また、この課題は、その他に2つの意味を持ちます。

1つは、般化の問題があるので、クリニック等に通って相談で整理できたと言っても応用が難しい。生活支援も自己認知支援も基本は現場での整理が重要です。

もう1つは、彼らにとって活動があることが重要です。活動がないと様々な課題になる行動に発展します。ただ活動するだけで継続できるのも難しい。活動して、それにあった報酬があって生活のサイクルがまわりはじめるのです。

上記のことから、過剰なOJT以外のクリニック等での生活準備訓練や自己認知支援には限界や課題があると思います。だからといって必要ないとも思いません。(人によっては長期のリハビリが必要なことも理解してます。)

重要なことは、バランスとタイミングです。般化のプロセスをイメージできているか、現場や社会をイメージしてるか、自閉症スペクトラムの課題ばかりに注目しすぎてないか、生活全般の支援構築をしているか、も重要な視点です。

彼には、実は離職後の流れも伝えています。離職は失敗ではなくプロセスだからです。これこそが総合的な支援の構築です。そのイメージがないと離職を恐れて過剰支援になってしまいます。

彼の言葉はすごく素敵でした。

「いやなこともありますが、仕事だと切り替えて(正確には'割り切って')やってます」

んん~、頭がさがります。ワシなんかより偉い。

「まだ訓練している利用者(後輩)に何かありますか?」と聞くと。

本人「指示を理解して仕事をする。気になったら質問したり、報告したりする。それが大事。」

すごい!すごい!

もちろん、ジョブコーチから学んだ内容です。

しかし、彼は、職場で体験し、その理解を深めたのです。

Gさん、Aさん。ワシ等のプロセスは、なかなかだったとおもう!

実は、彼が就労するまでの私たちチームのプロセスが、ある著名な先生の本の中の事例として紹介させていただきます。発売されたら報告します。


★関連記事 フォロアップについて


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★内容とは関係がありませんが、参考になる文献です。
社会の中で働く自閉症者たち―ジョブコーチの支援による就労事例集
日本点字図書館,ジョブコーチ・ネットワーク
エンパワメント研究所

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こんなサポートがあれば!―LD、ADHD、アスペルガー症候群、高機能自閉症の人たち自身の声

エンパワメント研究所

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アスペルガー症候群・高機能自閉症の人のハローワーク
テンプル グランディン,ケイト ダフィー
明石書店

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冊子に関してのお問い合わせがありました。

基本的に現状では、一部のワークショップの補助資料として、
(レジュメではなく、おまけの補助資料としての活用)
将来の活用のために少しずつ準備しています。

また、コンサルテーション先や全国のBOUZANチームにも小出ししています。

たぶん、来年にかけて少しずつ作っていっては、小出しする予定です。

ワークシート等も計画しています。

また、どこか機会があれば本にできないかと思っています。
色々調べていますが、可能なのか??

つまり、現状では一般の皆さんへは、しばらくBLOGでご勘弁ください。


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自閉症スペクトラムの方の特性を考えた受容コミュニケーションの支援のためのアセスメント、つまり理解に関するアセスメントに対してのポイントの続きです。

○氷山モデルの視点でアセスメント

理解についてのアセスメントでも、氷山モデルは重要な観点です。

理解していない事象だけでなく、なんで理解がむずかしいのかを多角的にみることが必要になります。

そもそも意味が理解できないのか。情報のタイプが本人には具体的ではないのか。情報は理解できているけど整理して考えていないとか。


○細分化して確認する

1つの活動の理解の中には様々な意味が含まれています。
例えば、掃除機という活動の理解の中には、
掃除機の使い方もあれば、面の理解、ゴミをとるという理解。
様々な意味、概念があります。

本人が、どのように理解しているかを見る時は、細分化した上で、1つ1つを確認、アセスメントする必要があります。


○自閉症の特性と知的な特性をわけて整理する

「できないこと」「わからないこと」の時に書いたないようなんですが。

他の支援でもそうですが、理解する支援の時のアセスメントでも「知的な障害の特性と、自閉症の特性をわけて整理する」といこうことです。

その理解できない理由が、知的な特性による影響からくるのか、それとも自閉症の情報処理の特性からくるものかをわけて考える必要があります。
あわせて、発達の段階として、まだ本人にとって理解できない段階にあるのかもしれません。

単純な理解しいる、理解していないではなく、上記を参考に整理してみることが大切です。


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受容コミュニケーションの支援の基本が本人の特性にあわせるということであれば、支援の前のアセスメントが重要になります。

しかし、自閉症スペクトラムの方の学習様式を考えると以下ポイントを抑えた上でのアセスメントが重要になります。

ブログでは、何をアセスメントするのかについてではなく基本について記します。(何をアセスメントについては、つくろうと思っている冊子に記す予定です。)


○基本は非文脈でのアセスメント

彼らは文脈(この場合、周囲の状況や習慣化された流れ)で様々な行動を結びつけます(文脈で理解する)。

だから例えない言葉(やその他の情報)が理解していなくても、文脈(この場合、周囲の状況や習慣化された流れ)でによって指示されたときに理解しているように行動すること、振る舞うことができます。

そこで重要なのが、基本的には受容コミュニケーションのアセスメントは非文脈、つまり周囲の状況と関連の無い内容で、周囲の状況に左右さない状況で、言語もしくは理解をアセスメントしている指示以外の手がかりの無い状況で(ジェスチャーなど)で行います。

もう少し具体的に言うと。

*食事場面で「髪がみだれてるよ」「鉛筆もってきて」

*指示した後、集団の流れで行動できたことを理解したと評価しない。

*ジェスチャーで動けたことを言語指示を理解して評価しない。


さて基本的と書いたのには理由があります。

それは、文脈に左右された理解も重要な情報、アセスメントだからです。文脈によって、理解の仕方が違ってアセスメントされた場合は、かなり文脈で理解するというアセスメントになるということです。


○様々な文脈でアセスメントする

上記にかなり関連があるのですが、彼らは文脈に左右されることで般化の問題が起こります。

一つの場面で理解できていることが、他の場面で理解でない場合があるということです。

理解のアセスメントは(も)、様々な文脈、場面でアセスメントすることが重要です。


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