最近、プロンプト依存に関する相談や実践の中での気づきがあります。
プロンプト依存については、かなり多角的な視点での分析が必要となります。
支援の方向性を、いくつかの視点でリストにしてみます。
○プロンプト依存につながる自閉症の方の特性を考慮する
・全体よりも細部に注目する
・視覚的情報刺激の強い影響
・必要な情報に注目することの困難さ
→情報から必要な情報をピックアップすることの困難さ
・分化、般化の特性、関係理解の特性
→プロンプトと合わせて意味づける
○個別のアセスメントの必要性
・本人の学び方の情報
★フェードアウトしにくいプロンプトのタイプ
★フェードアウトしやすいプロンプトのタイプ
★プロンプトに依存しないで注目できる指示のタイプ
★プロンプトに依存しないために指示を明瞭化する工夫の方法
・そもそもその課題が本人にあっているのか?(例えば、まだ獲得していないスキルをプロンプトだけで無理に形づくろうとしていないか?)
○継続的なアセスメント、経過を追ったアセスメント
・プロンプトのフェードアウトが進んでいるのかの確認(システマティックインストラクション)
・再構造化
○環境の設定・工夫
・教える場所、自立してやる場所、般化する場所を具体的に設定する(いつ、どこで、何を…)
→複雑でわかりにくい刺激の中でプロンプトをフェードアウトし自立するのではなく、まず刺激の少ない場所で指示による自発的なルーティン(?)、行動を身につける。
・一貫した支援ができるスタッフ体制
○注意点
・プロンプトだけで行動を教えるのは形はわかっても意味をつかめないことがある。
・本人にとって意味ある、継続的に活用する指示、情報が重要で、プロンプトはあくまで補助的な役割。
・どんなに視覚的指示を活用したとしても、それが本人にあっていない提示であれば指示してないのと同じで。プロンプトだけの支援と同じ。
・プロンプトを活用するときは、フェードアウトまでイメージして計画的に進める。
・ プロンプトは、本来注目すべきナチュラルキューや視覚的指示、そして期待されている行動への一時的手がかりであり、注目を助けるもの。プロンプトそのものに注目することが目的ではないことを意識しておく。
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理解いただくのはまだまだ…