ぼ~ざん工房
ぼ~ざんのBLOGです。いろいろ体験・書籍等紹介します!

 TOPICS  『ぼ〜ざん工房』は望山(水野敦之)の個人のBLOGです。


「気づき」と「できる」から始めるフレームワークを活用した自閉症支援—すぐに使えるワークシート用CD‐ROM付
クリエーター情報なし
エンパワメント研究所

 
  【2013年度 自閉症教育・支援フレームワークセミナー予定(随時更新予定)】
  ☆ プロフィール講演・セミナー等の依頼について ☆ RSS readerをご活用ください!

  ※ このBLOG『ぼ〜ざん工房』はリンク・フリーです。
    ご紹介いただき、たくさんの方に読んでいただいたら幸いです。  



● 具体的にキャッチする特性

自閉症スペクトラムの方は、いろいろなことを具体的につかむ特性をもたれています。

言葉に関しては、字義通りにとってしまうという特性がありますね。

裏の意味がつかめない。言葉そのものの意味をキャッチしまう。


例えば。

「お風呂のお湯出してるから見といてね」とお母さんから言われると、お湯があふれても、ずっと見ておくとか。

以前、ある方に、人生の道のり(時間の経過)を説明すると、本当に道のり、距離だと思われた方がいます。

猫の手も借りたい、とか直球でうけとめるとか。


たくさんの当事者の皆さんのBLOGを見れば、たくさんのストーリーを読むことができます。


● 絵を具体的にキャッチしてしまう

今日は絵を具体的につかむという特性を私の失敗談で紹介します。

人形の組み立てを、絵を見ながらするという課題を設定したのですが、

どんなに頑張っても、絵のように正確な形にはならないのです。

私が絵で伝えたかった、腕をココにつけるは理解してましたが、

彼は、より具体的に絵をつかんでしまったんです。

ちょっとイメージを4コマまんがにしてみました。



本人がどこを具体的につかむか考えてもいなかった、もっと言えば、人形と絵の違いにも気づいてもいなかった。そんな私の設定の問題でした。


● 絵を全体のイメージでつかむ

「絵を具体的につかむ」をもう少しわかりやすく説明できないかなと、試しに簡単なGIFアニメーションを作ってみました。





いかがですか?ストーリーがイメージしました?

もちろん自閉症の方がこれをつかめないというわけではありません。

人によって、具体的につかみすぎると、この映像は、線と円の移動にすぎません。

どうでしょうか。絵を具体的につかむということ伝わったでしょうか。


● まとめ

スケジュールで、絵を利用する場合・・・

あまりにリアルな絵を活用していると象徴的な活用が難しくなったり、

絵に色を活用すると限局的にとらえたりします。

具体的につかんで欲しい部分(例えば細部の正確な位置とか)は、より具体的に絵で提示することも必要になります。

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自閉症の方にとって修正、訂正伝えることは(大事なことですが)ハードルが高いです。

私は、ルーティン(習慣)を活用した支援を重視しています。


● なぜハードルが高いか自閉症の特性で考える

修正、訂正の場面は

・複雑な場面です。(複雑な情報処理の困難さ)

・自分のイメージを変える場面です。(変更の困難さ)

・(コーチや支援者との)社会的な場面です。(社会性の困難さ)



● ルーティンを活用する

修正・訂正をうける場面のハードルを下げる良い方法が

普段から修正・訂正のルーティン(習慣)をつくることです。


ルーティンをつくる時のコツをリストにしました。

* 本人にとって、修正、訂正がさほど困難な場面でルーティンをつくる。
 ・まだルーティンができていない活動
 ・興味やイメージが薄いもの
 ・本人にとってどうでも良いもの

* 変えない部分をつくる(一貫したシステムを活用する)
 ただ繰り返し修正、訂正を経験するのではなく一貫したシステムを活用します。(これをルーティン=習慣にします)例をいくつか紹介します。

*修正、訂正時の声かけを一貫させる

(例)  「○○さん、修正します」

    「見てください」

     (モデルを見せる)

    「同じようにしてください」

    「作業はじめてください」

※人によっては、下の絵のような修正の切り替えボードなどを活用することもあります。(下の写真は地方セミナーで活用した切り替えボードです。修正用ではありません。)




*視覚的なシステムを活用する

 視覚的に何か修正をするときに、その辺の紙などを活用するのはおすすめしません。例えば、いつも決まったホワイトボードなどを活用するのをおすすめします。いつも同じもので、同じルーティン(習慣)で伝えることが大切なのです。


● 計画的に実施する

偶発的な本番の場面は、最終のゴールで、まず計画的、意図的にハードルの低い修正場面を設定します。

まずルーティンをつくった後にハードルの高い修正に活用します。


● ルーティンがあることで(まとめ)


・スムーズにイメージをつくれます

・成功体験からの自信も効果をうみます

・応用、柔軟さにつながります


これについては、また整理します。

そいぎんたぁ~。


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支援はできるだけシンプルなほうがいい。


本人にとって必要な支援を削るとか、脱構造化のことではありません。

必要な支援は必要です。


ここで言う、シンプルさとは、

過剰なベタベタ構造化、視覚化、ナチュラルキューを無視してやたらと明瞭化し、カラーを使えば良いという支援、物理的な構造化に疑問を感じた考えです。


明瞭化は、必要な支援と思っています。

カラーの使用も、必要なら使うべきだと思っています。


しかし、最近の地域各地の構造化や視覚的支援は、やはり過剰支援です。


明瞭化だけではありません。物理的構造化もそうで、過剰な段ボールのビルディング。。。


シンプルな支援が大切な大きな理由が2つあります。



1つは自閉症の方は複雑な情報処理に困難さがあります。

だから支援、情報提供は本人にとって具体的でシンプルなことが大切です。


2つめ。複雑でマニアックな技や支援は、一部のスーパー専門家だけで終わります。シンプルな支援は親御さんにも、ヘルパーさんにも、ボランティアさんにも支援が移行できます。



どんどん出てくる世界的な研究やアイデアには、学ぶところが多い。

科学的であるならば、学び活用していくべきだと考えています。

しかし、一般のヘルパーさんや、親御さんに、届けることや、

制度や、お金、そしてなによりも、人材不足を念頭においた、

支援の組み立てをしていかないと。


本当に国も、専門家も、考える時代に来ていると思います。
(シンプルな支援を支えるトレーニング、コサルテーションの仕組み、地域、国レベルの役割分担とそれを支えるシステム等が必要になります。)


ずっと考えていることがあります。

支援はシンプルな方がいいのですが、支援を組み立てのプロセスにはかなり複雑な専門性、視点が必要になります。

そこで、その複雑な視点をできるだけシンプルなフレームワークのシートにおこす作業を今やっています。


私は、もう構造化等を学んで10年近くになりますし、自閉症支援だと20年。

その中で、これだけは変えてはいけない基本的な考え方があります。それをフレームワークにおこしています。


いずれ皆さんに届けれるような形にしたいと思っています。(んんん、たぶんです)


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様々な情報(媒体)の性質を整理すると・・・
*どんな理解をする方、特性の方に活用が考えられるか
*どんな用途で活用できるか

を考えることができます。

今回は写真の性質を整理してみました。

● メリット

・とっても具体的。とっても写実的

・細部まで正確である。

・見て(直結で)情報がつかめる。

・言語情報がなくてもわかる。
  →写真そのものに意味がある
  →言語圏の違いに影響をうけない。


      <スライド1:写真と絵の違い>

● デメリット

・具体的すぎる→代表的な表現がむずかしい
  →上のスライド「写真と絵の違い」を見てください。
  →限定された(写すしだされた)物だけがイメージされる。
 
・情報量が多く。ポイントを絞るのに工夫が必要。
  →下記の写真のように、写真の中には必要でない情報も含まれます。  

      写真A:ソフトクリームを食べに行こう!

  →下記のように写真の撮り方に絞り込む工夫が必要

      写真B:そのもののだけを撮る

 ・準備が必要(デジカメ、プリンター等)

● 活用について

・写真が理解できる方には幅広く利用できます(具体的につかみすぎる方には、配慮が必要)

・詳細な情報を伝える時には、具体的に伝わりやすい(例:物の持ち方、細かい部品に対する指示)

・完成した見本の提示

・すごくイメージを作りやすいので、興味関心のプレジャーブックなど

・人の顔などの写実性が求められる情報
  (初対面の方との待ち合わせはイラストよりも写真が確実)

● 仕事術 等
今や写真は手軽で便利な情報になっています。とくに携帯電話のデジカメ機能は、そのままの情報を簡単にメモすることができます。(例:駅の近辺地図、お会いしたかの顔写真 等)

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関連記事

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三輪社の支援をちょっくら紹介




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様々なルーティンをもつことはいいことです。

ルーティンについては、まずこちらを・・・

色々あると思いますが、これは大事かなというものを書き出してみます。

支援者の皆さんは支援計画の参考にしてください。

当事者の皆さんは、自分にとっては何か?何かないか?考えたり、周囲に相談してみてください。


□ 日課を確認するルーティン(スケジュール

□ 準備し、活動をはじめ→終り、片づけるルーティン(ワークシステム等)

□ 手順や流れを知るルーティン(視覚的構造化

変更を確認するルーティン

□ 自分について、周囲についての状況を教えてもらうルーティング(ミーティングを習慣化する

□ 新しいことを教えてもらうルーティン

□ 緊急事態の時への対応を普段からルーティンで押さえておく

□ リラクゼーションのルーティンをもつ
関連記事 スッキリスイッチ!ポチっとなぁ~!

□ 新しい場面で起こることを予想するルーティン

□ 自分の人権を代弁してくれる人を呼ぶルーティン

□ 頑張ったら、好きな活動があるルーティン

などなど・・・・

その他、細かい部分で、でも重要なこと。

□ 病院にいくルーティン

□ 検診、健康診断を受けるルーティン

□ 一人の時にお客さんや電話がかかった時のルーティン

□ 体重や体脂肪、体温などを計り、活用するルーティン

□ 体を動かす、有酸素運動をするルーティン

などなど

まだまだあります。今日はこのぐらいで。

また、追記して、再書き込みします。

そいぎんたぁ~。

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視覚化するということは、自閉症支援に限らず、幅広く一般化しているのは事実です。

視覚化なしでは、私たちの生活は成り立ちません。

ちなみに。写真は、新幹線N700のぞみのトイレの視覚化。たくさんの視覚化されている。

(ちょっとわかりにくくなっている。扉と開閉のスイッチの距離が離れすぎなのと、指示がやたらと多い。様々なニーズの方にあわせるって大変ですね。)

ビジネスの書籍コーナーをみると、たくさんの視覚化、見える化の本があります。

見える化を3つの視点で分類してみました。

そうすると役割や必要なアイデアが浮かんでくるように感じます。


● 見通しを見える化する

「これから何をするのか?」という部分ですね。

自閉症支援でいえば、スケジュールやワークシステムや指示書などにあたります。


● 状況を見える化する

説明、解説。

自閉症支援であれば、図や文章をつかって、場面(周囲でおこっていること)、対人関係、変化でおこっていることを伝える。


● 経過を見える化する

これまでの経過データにより自己決定、判断、プランニングにつなげる。例えば、ダイエット記録。

自閉症支援であれば、仕事のできぐあい、増やしたい物や、減らしだい物を提示する。


【まとめ】

視覚化、見える化には、目的があり、それにあった方法があります。

当事者のみなさんや支援者のみなさんには、上記の方法を個別でさぐることをおすすめします。


そいぎんたぁ~。

只今、岡山通過中、奈良方面で出張、くぅ~楽しかった。後日なんらかの形で報告します。

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今回は自閉症の方の理解啓発のために、やや厳しい話をします。

読んでいただきたいのは、とくに障害認定区分の調査員の方、支援員の方、教師の皆さんにお伝えします。もしも、すでに実施している方は、修正した対応をお願いします。場合によっては、深刻な人権問題です。

まず理解しなければいけない自閉症の方の特性と誘導尋問になりうる場面を提示します。


● 反響言語(コミュニケーションの困難さ)

自閉症の方は、理解と表出のコミュニケーションの困難さをもちます。

その中で、彼らのよく知られる特性として反響言語があります。

理解していなくても、言われたこと聞いたことを繰り返します。ものです。

反響言語には、大きく2つあります。

即時(性)反響言語:言われたことを瞬時に繰り返す反響言語

遅延(性)反響言語:コマーシャルやニュース、実況中継などを自由時間などに繰り返します。

※以前は「オーム返し」と言われていましたが、適切ではありません。今は、反響言語、エコラリアなどが普通です。


実際に私が見た、ある認定調査員と自閉症の方の会話です。

調査員 「おはようございます」

ABC 「おはようございます」

調査員「ABCくんお名前は?」

ABC「ABCくん」

調査員「あら~お名前言えるのね。えらいえらい」

ABC「えらいね」

調査員「コミュニケーションは問題ありませんね」


これは誘導尋問ですよね!

 反響言語は表出と理解のコミュニケーション困難さからくる状態です。理解なくして、表現した内容を本人からの情報ととる聞きだし方のは無理に聞きだす誘導尋問と変わりありません。


● 自閉症の方は字義通り解釈します

自閉症の方は、言われたこと、書かれてあることをそのまんま受け止め解釈します。

言われたことを信じてしまいます。しかも、一度入った情報を修正することがあります。

様々なな場面で、本人の意図は反する決定事項を誘導尋問することはできるのです。


認定調査の方の中には、

「こんな状態なら就職は難しい」

「区分判定3以上で就職は無理だよ?」

「一人暮らしは無理だよ?」


だとか答えを決めて、それを口頭で説明される。
それを本人が聞いたらどんな影響があるかも知らずに。

これは、誘導尋問ですよね。

難しいのは、本人が自分にとって幸福な選択ができないことが多い点です。時には曖昧に導かずにはっきりと導く必要があります。

例えば、その時には、科学的でもあり、社会的な現状、メリット、デメリットをあわせて情報提供した上での、自己決定に導くことを希望します。


● 悪意がなくても誘導尋問には違いありません

悪意がなくても、専門的な機関が、自閉症の特性を知ろうともせずに、上記の特性を悪用することは誘導尋問であり、人権問題です。

罪もおかしていないのに、犯罪者にされる場合だってあるのです。
本人の人生に関わることですので、難しい部分ではありますが、
丁寧に配慮が必要と考えます。

これは、モラルの問題なんです。私は、ある程度手順を踏んで、かれらをハッピーな方に導く仕事をしています。だから支援者の都合で導くことも可能と思います。しかし、そんなことはやらない。なぜならばモラルをもっているからです。


●私からの提案

本人のサービス提供や将来に関する決定に関する調査や話し合いでは。

・反響言語と字義通りの解釈などの特性による尋問の禁止。

・担当者の自閉症の特性に関する研修を実施する。

・本人の自閉症の特性を熟知した第3者を必ず同席させる。


【最後に】

当事者、家族の方で、様々な機関担当の対応があやしいと思ったら、すぐ疑問点を提示て、説明請求をしてください。また、この記事を印刷して提示してください。

(障害区分判定に関しては:上記の内容について、認定調査員に周知徹底されているはずです。昨年の中央研修では私が作成した特性解説シートを活用して説明があっていると思います。)


P O I N T

□反響言語は表出と理解のコミュニケーション困難さからくる状態です。

□選択のある質問には、いくつかの違ったパターンでの質問をするか(例えば提示順番を変えたり、言い回しを変える)、または本人にあった視覚的提示の上で実施する。

□自閉症の方が字義通り解釈をすることに配慮した説明を。

□メリット・デメリット(自己評価、他者評価をあわせて)を整理した自己決定に導く。



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~ネガティブスイッチ→スッキリスイッチ~

(読む前の注意事項:今回の内容は、ネガティブなスイッチへの対応を考えていますが、反対に文中にネガティブスイッチのきっかけになる内容もあります。また、あくまで実践の中の話で1つの見解です)

最近、いくつかのホームページを見ると、自閉症の方の「負のスパイラル」とか、「ネガティブのスイッチ」等に関する内容が書かれています。

一度、マイナスなイメージにスイッチが入ってしまうと、堂々巡りでネガティブなイメージがど止まらなくなってしまうことです。実は、私もこの特性は少しあり、少し周囲から支援を受けることがある部分です。

正直、まだ勉強不足で本質的な部分を理解してないかもしれませんが、関連する状況ついて整理していこうと思っています。

現状の関連する特性、状況、いくつかの対策をメモしておきます。


● 関連する特性

*スイッチが入るとドライブがかかる。
何かをきっかけにスイッチが入る。
一度スイッチが入ると強いイメージに脳が占領される。

*1つは全体よりも細部に注目する特性から

一度、強くイメージが入ると切り替えができなくなってしまう特性。

一度、入ったイメージを、忘れようということが難しい。消せないという困難さもあります。

*過去の記憶が消せない、フラッシュバック
周囲におこっている実証を、自分の悪い経験とかイメージに結びつける可能性が大きいです。


●背景となっている世の中の状況

*教育の課題

日本では発達障害、特に自閉症スペクトラムに関する理解が進んでいないために、一般的な教育スタイルが特別支援教育の中でも応用されています。

例えば、一般的な教育方法は「失敗から学ぶ」を強く要求されます。しかし、できるだけ成功したイメージをつくることが優先される方々にはあっていない。

失敗を強調される。「だめ」。。。。。の連発、ところが「○○してみると良いよ」みたいな、止めたあとのフォローがない。

当事者といえば「どうすりゃ、良いんだよ」って感じです。

*不成功体験の積み重ね

福祉、教育、労働行政の現状を言えば、まず窓口からいきなり発達障害の方の理解が進んでいるとはいえません。(そうでない地方もあるかもしれませんが)

ネガティブな部分を強調され、どう進むべきかを曖昧に伝えられる。そんな連続です。

また、一般的な対応で、特性にあわせたマッチングもせずに、無理にチャレンジや方向づけられます。

その中で、衝撃的な失敗体験、人生の変化を経験することを繰り返していきます。


この特性に対しては、色々な状況の改善が必要と思います。

*成功体験を積み重ねる方向

*日中活動の充実で、ネガティブなスイッチを押す隙間をすくなくする。

*(抽象的ですが)自尊心を積み上げていく。




★スッキリスイッチの習慣化

今回は、支援の3つの見解をお伝えします。実際の支援の中でこの視点でうまくいくことが多いので紹介します。

今から紹介する方法は、以下の点を考慮されています。

・ネガティブスイッチの入る隙間をすくなくすることが大切

・「ネガティブスイッチを押していけない」ではなく、別のスイッチを押してみたらの発想

・具体的な活動や方法がないと、ネガティブスイッチがONになりやすくなる。

・習慣化すること、つまりくり返していくと、その別のスイッチはパワフルになります

では、実際の流れです

1.変化がない(くり返しな)好きな活動や物を決めておく

・自分が落ち着く、変化がない、くり返しの活動(例えばストレッチ体操)

・自分が落ち着く、変化がない、ものを決めておく(例えばガラスの容器を眺める)

・もしくは、ポジティブなスッキリスイッチになるキーワードを決めておく(例えば「あれれぇ~、ププププ ねがてぃぶ~!」※)
※このセリフは私のキーワード、若いスタッフがよく言ってくれるセリフです。なかなかの効果があります。ネガティブスイッチを少し軽く見る感じで言います。

気をつけていただきたいのは、落ち着く判断が自分ではなかなか判断できない場合があるので、周囲と話し合いながら考えるのは良いかもしれません。自分では落ち着くと思ったものが、興奮する材料だったりします。

とりあえず、その活動、物を新しいリフレッシュする、スッキリスイッチとします。

2.スッキリスイッチを習慣化する

その方法が決まったら、普段の中で、短い時間でいいので(1分とか2分とか)やってみます。はじめは調子のいい時に、できれば時間を決めて。

それを繰り返すと習慣化完了です。どのくらいの期間は個人差があると思います。

3.スッキリスイッチのタイミングを決めておく

スッキリスイッチの習慣ができたら、とにかく繰り返します。

一日の中で、そんな時間があることは良いことです。

そんなネガティブなスイッチを押さない時間を増やすことも重要です。

4.ネガティブスイッチが入りそうな時が本番

いよいよ習慣化したものを活用する本番です。ネガティブなスイッチが入った時に、入りそうな時に、スッキリスイッチを活用してみます。

ただ、注意事項があります。

・完全にネガティブスイッチが入って、堂々巡りが続くと、なかなかこのスッキリスイッチに手が届きません。

・実は、もっと困難なことがあります。多くの当事者の方は、自分がネガティブスイッチが入ったことも気づかない場合があります。そこで、できれば周囲と一緒に試みるのも良いかもしれません。近くに、自分の障がいについて理解している方と相談できる機会をつくることは大切です。(それについてはこちら)


★生活内容をさぐりましょう

生活の内容が具体的でないのはあまりよくありません。

しかし、生活内容をつめていく作業は、整理統合も必要ですし、想像を膨らます必要もあります。できれば、周囲と一緒に具体的な活動を作っていくと良いでしょう。

仕事も1つの活動ですし、家事だっていい、レジャー、芸術活動もいいでしょう。

好きな活動もいいですが、ほどほどの時間(個人さあり)が必要です。

すべて、いつやるとか、どのくらいやるとか、決めると良いです。


◎このスッキリスイッチの方法は、定型発達のネガティブスイッチが入りやすいかたにも、効果があるかもしれません。


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そだちの科学 no.13は『おとなの発達障害』です。
そだちの科学で、おとなの発達障害の特集だなんて、なんと奥深いと思います。

そだちの科学 no.13―こころの科学

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これまでの記事をまとめています。ご覧ください。

こんな時にいかがです・・・
*暇な時にどうぞ。
*支援に行き詰った時にどうぞ。気楽に切り替え。
*用語の解説としても、少しお役に立つかも(?)
 SEARCHに気になる用語を記入してみてください。

最近の記事です!

変更のルーティン・・・いろいろ/2009-11-20 08:50:18
 構造化のアイデアの1つに「変更のシステム」というアイデアがあります。代表的には「変更」「追加」「中止」などがあります。昨年、地方セミナーでつかったものを紹介します…

自然にある指示の活用/2009-11-19 13:05:04
 …世の中に自然にある指示を活用するということです。自閉症や発達障害者への支援で、視覚支援の有効性は実証されてきたと思います…

発見できる場面を習慣化する/2009-11-18 09:01:39
 自閉症の方の特性に、ものごとや言葉を字義どおりに理解する特徴があります。真面目で、素直。反面、悪意のあるね利用をされる場合があります。だまされるという場合があります。自己認知、自己判断についての支援も必要なのですが…

すぐ反応することの意味/2009-11-17 07:21:02
 …世の中に自然にある指示を活用するということです。自閉症や発達障害者への支援で、視覚支援の有効性は実証されてきたと思います。

おすすめの記事です!

注目を助ける支援のあれこれ*:注目の困難さに対する支援について

受容コミュニケーション*:理解の支援について書いてます。

構造化された指導(支援)の解説です!*:構造化についてはまずこちらを

行動支援のポイント*:行動とくに屋外での支援を書いています。    

柔軟、ソフト重視の時代へ!!:障害者福祉に関する考察

自閉症・就労支援に関わる全項目を表示

*…シリーズものです。追加ありです。
●BOUZAN Blog 色々。。
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望山家の凸凹子育て日記
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メルマガ BOUZAN NOTE通信
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いつもBOUZAN NOTE!ご覧いただき、ありがとうございます。

アクセス数を気にするがあまり、少しBLOGのことが、ずっと頭を占領していました。(スタッフも「またか・・・」て思っていたと。すまん。仕事は頑張ってたような?)

で、これではダメと思い。BLOGを停止…ではなく、気合を少し緩やかにします。正直、今も、書きたいことのリストが増えているのが現状ですが。少し、周囲のことも気にしながら、アクセス数は気にしないで、のびのび、書いていきます。(今後ともごごひいきに。)

小手先のBLOGの改良を続けてきましたが、あんまり効果・変化はないですね。で、BLOGを改良するのではなく、

豊かで、愉快で、楽しい実践家になるぞぉ~!

そこで、BLOG地獄を脱出するためのリスト。

□ 「書かなくちゃ」ではなく、書きたい時に書く。
□ 書くよりも、色々な人と出会い、話す。
□ メモをこまめにとる。BLOGネタは書いて忘れる
□ 下記のBLOG話題をやめる。
  ・BLOG観た?
  ・これBLOGのネタになる。
  ・BLOGを紹介して。
□ 息子とのびのび遊ぶ
□ 他のメディアにも触れる(本、DVD、映画)
□ 時間を制限する。
(BLOG時間 一日30分)
□ 月に1回、思いっきりBLOG整理の日を作る。

んんんんん・・・・思い切って職場に罰金箱作ろうかな。

みなさんの反応は、なによりの特効薬かですかね。
是非是非。反応、コミュニケーション、コラボレーションしてください。

では、そいぎんたぁ~。

【発達障害関係の当事者支援者の皆さま】
行動面で課題があがったときにリストを作ってみるのはいいですよ。
その時に、「やるべきリスト」だけではなく、「やらないことリスト」を作ることは、結構良いですよ。


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構造化のアイデアの1つに「変更のシステム」というアイデアがあります。

代表的には「変更」「追加」「中止」などがあります。

昨年、地方セミナーでつかったものを紹介します。


*よくみられる変更のシステム


*色によって意味を変える *色つき星のラインを確認する。


*リストタイプで、色によって変更の仕方が違う。
*変更の指示を単語にしていない。

基本的には、下記の内容があり、1つ1つには、大事なルーティンがあります。

「変更」…活動を変更する。
 →変更前の活動はチェックせずに、変更した活動をチェックする。


追加」「…活動の前や間に活動を入れる
 →次をチェックしないで、追加したものをチェックする。

「中止」…活動を中止する。
 →それはチェックしないで、次をチェックする。


実は、就労支援をやっていると(個別に違うと考えますが)もっとたくさんのルーティンが必要だと考えます(実際にやっています)。


今のところはやめて、後で続きをやる」

今はわからないけど、変更の内容は後で」

「○○だったらや中止(変更)」(条件付き中止・変更)

などなど。

もっとありそうなんですが。すぐ浮かんだのが2つ。


様々な変更のルーティンがあることで、
柔軟さが出てきます。

職業行動につながります。


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自分が後輩たちに、これまでかなり厳しく指導してきて、
そして後輩たちが守ってきたのは、

世の中に自然にある指示を活用するということです。
※現場では「ナチュラルキュー」とよく良いってます。

自閉症や発達障害者への支援で、

視覚支援の有効性は実証されてきたと思います。

しかし、あまりに視覚支援が、ベッタ、ベタの過剰支援になっていることがあります。過剰な指示。過剰な明瞭化。過剰な整理統合。


世の中には、たくさんの自然にある指示があります。(スライドを見てください)





しかし、特別支援学校や施設で支援者が用意された視覚支援にしか注目できない方を見ることができなくなり。自然にある指示に注目できないケースもあります。

例えば、本来はファーストフードで、一番後ろを確認して並ぶを教えられる人にも、わざわざ並ぶ場所をシートで伝えるとか。(もちろん、そのような支援が必要な時もあります。)

ちょっとまえに職場の中の自然にある指示を探したら、
1分も立たないでスライドの写真を含めて数十個の自然な指示を発見できました。

自然にある商品の説明書や手順

キャップの自然な開け閉めの方向

禁止、中止のマーク

人の行列・・その後ろ

本来は、自然にある指示をつかみ行動する。それを補助するのが構造化や視覚支援です。(視覚支援や構造化がダメでありません。私はおすすめします)

まずは、自然にある指示に着目することが大切です。


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父としても、専門家としても、息子に感謝しています。

専門家としては彼の成長は生きた教科書です。

様々な機能的スキル、理解や表出のコミュニケーション、何より社会性の発達。

1年半の様子は激変です。

発達の過程で様々なスキルを身につけていくだけではなく、般化していくプロセスが見えます。(正確には、般化と分化?勉強不足)

特に社会性の発達が。般化していく様子がよくわかります。

まず様々な発達を見せ、次に母親、父親(いないことが多いので…)、保育園で、色々な場所で般化していきます。それぞれの人や場面で違いも明確に分けています。

本当に良い先生です。(すごく大変な先生です)

ちなみに写真は息子の耳です。

耳だけが確実に父似です。

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自閉症の方の特性に、ものごとや言葉を字義どおりに理解する特徴があります。

真面目で、素直。反面、悪意のあるね利用をされる場合があります。だまされるという場合があります。

自己認知、自己判断についての支援も必要なのですが。

重要なのは、発見です。

例えば「誰にも言うなって」て言われたのを字義通り解釈したら言わない可能性があります。

習慣化して、自分を守るために、自己判断を他者確認する場面を習慣化することが必要です。

福祉の事業所であれば、定期的にミーティングを設定することが大切です。

当事者の方は、自己判断するよりも、地域で認められている発達障害者や権利擁護等の専門機関に定期的に自己判断の確認してもらうことが大切です。

しかし、実際は、長期的判断のサポートができる機関は少ないのが現状です。

長期的な対応が難しいかもしれませんが。とりあえずの窓口。

・発達障害者支援センター
・就業・生活支援センター
・地区総合相談窓口
・都道府県ごとの社会福祉士会

個人的には、それに特化した地域活動支援センターが必要と考えています。

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自閉症スペクトラムの方を支援する時に、反応の仕方、とくに「すぐ反応する」については、よく頭で整理しておく必要があります。

それは、すぐ反応するのを避けた方が良い場面と、すぐ反応した方がいい場面があるからです。

● すぐ反応するの避けた方がいい場面

なんかの行動面の問題が起こったとき、本人から不適切な言動があったときに、ついつい、すぐ反応しがちです。

しかし、多くの場合それは適切ではありません。(危機的に介入する必要をのかし)

2つの意味合いがあります。

1つは、その反応が強化になることです。その反応を引き出すために行動が繰り返される場合があります。また、内容や反応によってはプロンプト依存になります。

もう1つは、行動が起こった後の支援者の反応が、激しい状況の変化になることです。彼らは、変化が得意ではありません。

●すぐに反応したほうがいい場面

これには大きく2つ。

1つは、良い行動に対しては、すぐに意味ある反応をすることが必要です。代表的なことでいえば。
本人がコミュニケーションをしてきたときに、すぐ反応しる。

本人が良い行動をとったときに、誉める。

もう1つは、

エラーに対する修正はすぐフィードバックする必要があります。理由はいくつかありますが、エラーのポイントがわかりやすいのが大きいです。

●まとめ

うまい支援者は、反応の仕方、または、しなさ加減がうまいです。

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