● 「これだけをすればいいんだ!」
~これは、今日あるお母さんが感じた、利用者本人の心の声~
これまでの経緯をすこし。(お母さんにはBlogで紹介することを許可をいただきました。)
うちの利用者で、自分の興味の物・道具を全て事業所にもってくる方がいたんです。もうすごい大荷物だったんです。
しかし、個別支援計画の中で、事業所がスタートしてこれまでは、それを容認してまました。
それは、本人にとって、母にとって、スタッフにとって、優先順位は後だったんです。
しかし、成人支援センターの支援の中で、最近色々な指示の理解や変更の提示に対する理解が進んだので、
主任のOH~氏の提案で事業所にもってくものを指示して限定しようということになったんです。
入念な母との打ち合わせ、日ごろ使っているリストとルーティンを一貫化して指示。
そして、今がその1日目だったんです。
母は、混乱するんじゃないか、
イライラするんじゃないか?って思ってたのですが。
なんと、とっても軽やかに、指定された道具だけもって事業所に出勤した。
しかも、とってもスッキリした、良い顔で。
そこで、感動した母からの感想。
「これだけをすればいいんだ。って自信持って行動できたんですね」
本人もすばらしいけど。
この感想をいえる母がすごい!!
彼らにとって、色々な方法があるのが不安。曖昧な状況が不安。
だから、自分流をつくって安定しようとする。
しかし、時にその自分流が逆にまた複雑でわかり難い状態になっていく。
そこで、これだけすればいいんだ(こうすればいいんだ)
ということを明確に提示すると、
本人は自信をもって、しかも落ち着いて理解することができる。
私たち、スタッフにとっても、本人にとっても、何よりも母にとっても、良い学びの1日だったんです。
そして、それが母とスタッフとの協働のプロセスの中でできたんです。
● それしかイメージできないことの重要性
自閉症の方の支援でのポイントの1つが、、、
それしかイメージできない提示なんです。
・何を期待されているのかがはっきりわかる
・自信をもって行動できる
・混乱をすくなくします
今回の上の事例は、これまでは「本人が好きでやってるんだから?」という思いもあった。しかし、実際は、本人は方法、すべを自分で状況判断が難しく、こだわるしかなかった。しかし、自分がどうすればハッピーになるかの視点を分かりすく提示すると、道具ごとに使って良い場所、もっていけるもの、などを自立的に理解するとができ。しかも、それで安心して納得できる。
本人に必要情報は、明確な提示なのです=本人にとって、それしかイメージできない提示
追記 キーワード
・具体的な提示
・明確な指示=本人がそれしかイメージできない
=本人にとって必要な情報(のみ)を伝える
>そのための、指示・整理統合、明瞭化
>そのために、日ごろ使っているルーティンをつかう。
・親との連携
>本人の実態、母の思い、専門家からの情報
>これらをもとに優先順位をたてて
>個別支援計画に基づく計画的な支援
・偏りの配慮しながらも発達の考えに基づく
>1つのステップが進んで、次のステップ
>今回>>指示の理解→変更、修正の理解→修正を受けるルーティン→今回の変更
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