【災害時の支援者】・・・「変わっても、変わらないこと」
私が所長をしている(福祉)作業所で、よく支援者であるスタッフと「災害時・緊急時こそ冷静にいつもの支援をしょう」って話をしています。それは一般的にそうかもしれませんが、自閉症の方の変化への対応の困難さを考えてもそれは重要だと思います。
私の仕事場では、災害時にはまだ直面していませんが、緊急時は何度もあったんです。それは、自閉症の方にとって大きな変化なので、直後もしくはしばらくしてフラストレーションによる行動が多くなりました。もちろん、支援者も人間なので動揺し、動きが早くなったり、本人が理解できない指示をしたりしてしまう(うちのスタッフには少ないのですが)。しかし、その支援者の変化が自閉症の方にとっては2・3重の変化になってしまうのです。その2・3重の変化により、余計に混乱し場合によっては適切な非難ができないかもしれません。それだけではなく、災害という大きな変化とその支援の変化を一緒に経験し、長期記憶化します。
自閉症の方の中には、天気の変化、行事などが苦手な方がいますよね(多い)。それは、その日常の変化もありますが、そのことによって周囲の親・教師・支援者の動き、かかわり方、感情的なものが変化することも大きいな影響をあたえてると考えます。これは10年以上、支援者をしていて何度も経験し実感したことです。。
世の中は変わるものです。地震もあるし、天気もあるし、物も壊れます。しかし、周りの基本的な支援は変わらない・・・これが大切なのだと思います。状況がかわっても支援が変わらないだけで本人は何を手がかりしていいのかがわかります。その突然の変化の後の周囲の対応が、「変わっても変わらない」という経験になり、その後の変化への対応に大きな影響をあたえます。
私の仕事場ではまず冷静に、利用者が何処でどのように非難することがベストかを考えます。つまり「いつ(いま)」「どこで」「どのように」過ごすかが重要になります。物理的構造化とスケジュールの支援が基本になります。もちろん、その時の判断でもっと緊急時の対応が必要かもしれない。しかし、「いつでもどんな状況でも支援は変わらないこと!!」が大切と考えています。
メッセージ:さて、福岡・佐賀近辺の自閉症のご本人、家族、支援者の皆さんいかがですか?まだこちらは余震が時々あっています。私の知り合いの自閉症の方もかなり動揺しているようです。(でも佐賀の母達は意外とたくましい。)皆さんのご無事を心から祈っています。今回、冷静に対応する話をしましたが、昨日は突然の地震にフリーズしてしまって動揺してしまい、部下がこの文章を見たら笑うかもしれません。理想どうりにはいかないものです。もう一度災害時の支援について具体的な部分を整理していかなくてはいけません。
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