蒸発した男 (角川文庫 赤 シ 3-2) | |
マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー | |
角川書店 |
この失跡事件が表沙汰になれば、両国の関係にひびが入りかねない。単身ブダペストに飛び、マトソン蒸発の真相を探るのが、マルティン・ベックに課せられた使命だった。
ベックはドナウ河畔に宿をとり、コルべりからの情報をたよりに、マトソンからの情報をたよりに、マトソンの愛人だという女性を訪ねた。だが、彼女はマトソンなど知らないという。捜査は最初から壁に突き当たった。やがてベックは、執拗に彼をつけねらう尾行者の存在に気づいた…異国ハンガリーを舞台に描く、シリーズ初期の代表傑作!』
マルティン・ベックシリーズ2作目。
舞台はハンガリーに飛び、ベックはますます家庭に(妻に)うんざりする。
"東"ヨーロッパが存在した頃のハンガリーや国境の様子など面白いところもあったが、ストーリーとしては見通せてしまって残念。
まあ、2013年になって読もうというのだから致し方ない。
1945年に起きたという実在のヴァレンべり失踪事件の真相は奈辺にあったのだろう。
この小説はその真実を射抜いているのか。