豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

ニセコ山系ニトヌプリで雪崩事故

2009年02月10日 | 山岳遭難
オラは雪崩系はあまり詳しくないんですけど、ちょっと気になったので書いてみます。

雪崩に巻き込まれ山スキーの2人けが 北海道・ニセコ
朝日新聞  2009年2月8日20時23分

雪崩2人重軽傷…蘭越
読売新聞  2009年2月9日

北海道・蘭越で雪崩、2人けが ニトヌプリ入山のツアー客
共同通信  2009/02/08 18:24



ニセコ山系と聞いた瞬間に思い出したのは、ニセコでは雪崩に関する詳しい情報を発信している、ってことです。

ニセコなだれ情報


で、事故当日の2月8日には、

ニセコなだれ情報57号 Niseko Avalanche Info no.57

が、発表されています。


ちょっと引用しますと

2月7日低気圧前面降雪(2/7層)は7日22時以降の風雪下で顕著な弱層、降雪推移からふきだまりの発達は急激、8日は2/7層、2/8スラブ(ふきだまり)からの雪崩リスクが高い。

となっており、

多くの雪崩事故は吹雪の中で起こっている。ロープを越えるトラックが事故を誘発する。 すぐに(今日ではない)雪は良くなる。 くれぐれもロープをくぐらないこと。

とまで書いてあります。



ついでに書いておきますが、ツアーが入山したのは毎日新聞によりますと午前9時半であり、雪崩情報のほうはタイムスタンプが08:05になっています。

もちろんこれはどちらかというとスキー場でのコース外滑走を対象にしたものでしょうけど、周辺でバックカントリーやる場合でも十分に参考となるでしょう。


というわけで、これはちょっとまずいんじゃねーかと。あのへんでBCのツアーやっているガイドさんは、これチェックしてないのかな?と。それともニトヌプリは絶対に雪崩れない、という伝説でもあったのでしょうかね。



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