失敗するかもしれない登山靴選び その２

前回の続きです。


下準備が終わり、これから登山用品店へ特攻だ！と駆け込む前に、ジャストフィットの重要性について考えておきましょう。



幅広な足形をもっている人の場合、実際の足長が25センチであっても履くことができる靴が26センチだったり27センチだったりします。となると、つま先がかなり余ってしまうわけですね。

下山のことを考えると、つま先の余裕は重要です。一歩一歩降りるたびに指が靴の中で激突していたら、ほとんど拷問ですから。しかし、余裕がありすぎるのもまた問題が出てきます。


つま先に余裕があり過ぎる場合、つま先を障害物に引っかけやすくなります。普段履いている靴でしたら感覚がわかっているし、また登山靴にくらべたら一回りも二回りも小さいですからあまり問題になりません。しかし登山靴だと自分が持っている感覚以上につま先が長くなっているので、うっかり引っかけてしまいがちになるのです。前爪のついたアイゼンと同じですね。

特に疲れてくると、引っかけやすくなります。

引っかけやすくなるとどうなるか。当然、転んだり、転んでそのまま転落したりする可能性が高くなってきます。ですから、靴を選ぶ際に、いくら履き心地が良くてもつま先が異様に伸びてしまうような靴は、できれば避けたいところです。



一方、足幅が狭い人の場合、普通の靴を履くと足の両サイドに隙間が出てしまいます。となると、横方向の支えが弱くなるわけで、不整地での歩行では不安定になります。足首をひねりやすくなるでしょう。

以前、知人が極端に足幅の狭い人だったのでゴロー行きを勧めたところ、足首をしっかり固定するように口うるさく言われたそうです。足幅が狭い人は、足首まわりのフィッティングも重要視したほうがいいかもしれません。





というわけで、いよいよ登山用品店へ突入するわけですが、靴選びには時間が掛かります。少なくとも、半日は時間が欲しいところです。

そしてできれば店がヒマな時を狙いたいものです。店が多忙だと、経験不足の店員が担当についたりして、私のように悲惨な目に遭う危険が増加します。十数足の靴を購入した経験から言いますと、個人経営でオヤジがひとりで店番やっているような店の方が、いい靴を選べたような気がしますね。


続く


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