豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

登山届の提出が急増している模様(埼玉)

2014年11月04日 | 遭難と救助について考える
御嶽山に関する報道では、時々登山届の重要性について触れたものがありました。その影響でしょうか、登山届の提出が増えているらしいです。


登山届「命のザイル」 御嶽山噴火1カ月、県内で届け出急増
埼玉新聞  2014年10月27日(月)


引用
秩父署によると、県警へ電子メールで送られる登山届は、9月が36通(昨年12通)、10月が26日現在の届けで75通(同18通)と激増。気象条件などもあって単純比較はできないが、提出数は3~4倍増となった。御嶽山の噴火の影響で、登山届の重要性が再認識されたことが背景にありそうだ。
引用おわり

ネットによる提出ですけど、これはもう、御嶽山の影響でしょうね。


引用
東京都立川市の70代の男性は「今まで低い山だと出さなかったが、意識は変わった。届けは自分たちだけのためではないからね」と語った。行方不明者が出た場合、別の登山届情報を基に捜索の手掛かりがつかめるケースもあるためだ。

 男性はこれまで、登山届を出すのは半々だったが、御嶽山の噴火以降は出しているという。

引用おわり

これまで登山届の提出が少なかった理由のひとつは、それだけ必要性が理解されていなかった、ってことなんでしょう。登山届を書くと計画をじっくり練れるから遭難防止になるなんて説明もよく耳にしますけど、そういう効果はほとんど期待できません。少なくとも、日帰り程度の登山ではね。それよりも行方不明になった時に重要になってくるということが、もっと広まって欲しいと思います。

また北アルプスや中級山岳だと提出しても、低山だと出さないという人は結構多いようです。中には低山だと必要が無い、みたいなことを言ってる人もいました。ウチのブログのコメにもあったかな?でも、実際には低山のほうが重要かもしれません。北アルプスなんかだと、登山届が出ていなくても山小屋の宿泊名簿などで登山者の行方を把握できる可能性があります。が、低山だとそれが期待できないわけです。




で、登山届以上に大切なのは、誰かに知らせておくことです。


引用
県山岳連盟名誉顧問で、秩父市山岳連盟会長の浅見豊さん(81)は「最近は中高年で1人で登る人も増え、トレイルランの事故も増加している。遭難防止のため、きちんと家族にルートを話しておくことが大切。登山届の提出は言うまでもないことだが、気持ちや体力に余裕を持って山を訪れてほしい」と話している。
引用おわり


特にひとり暮らしでなおかつ単独が多い人は要注意です。遭難した時に自分で警察消防に通報できなければ、家族や友人が通報しないといけないのです。アナタが音信不通になった時、速攻で動いてもらえるよう、家族や友人、会社等にナシをつけておいてください。





2 コメント

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入山届け (ムライ)
2014-11-05 16:21:29
 いつもどうも。

 そうです、私も入山届け以外に家にも書いて出てます。関東のメジャーな山は知りませんが、関西ではメジャーな山でも「入山届ポスト」という便利なものはありません。頼りになるのは事前のネット提出と家への置手紙です。
 私は上記URLに書いてます。よければご参照を。
Unknown (bongo-pete)
2014-11-05 22:21:58
ムライ様

関西の山って登山ポスト無いのですか?
まあ奥多摩でも登山口にあるのはレアケースで、通常は最寄り駅か交番に設置されていますけど・・・