豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

「心肺停止」の理由

2014年10月29日 | 遭難と救助について考える
御嶽山の噴火は山小屋での勤務中に知りました。




で、山小屋のテレビやネットでずっとニュースを追っていたのですが、その中でこういう話がありました。



御嶽山噴火でも使われた「心肺停止」 なぜ「死亡」といってはいけないのか
J-CAST ニュース

引用
関西福祉大学の勝田吉彰教授によると、「日本で心肺停止の状態とは、心音が聞こえない『心臓停止』および『呼吸停止』の状態を指します」という。死亡確認にはこの2つだけでは十分ではなく、「脈拍停止、瞳孔散大と合わせて、4つすべてを医師が診断することが必要です。医師が宣言し、初めて死亡が確定します」と語る。海外ではこうした手順が踏まれるとは限らないため、日本と大きな違いが出ているようだ。

長野県警も、「医師の診断がまだできておらず、心音と呼吸が停止していることから判断」(同広報)して、「心肺停止の状態」と発表している。

引用終わり


死亡を確定できるのは医師、というのは正しいと思うのですが、心肺停止という表現にしているのは別の理由があるのだと思います。なぜなら、消防は死体を搬送することができないのです。

通常、現場で死亡が確認できた場合、消防は病院への搬送を行わず警察へ引き継ぐことになります。この時、腐乱しているといった明らかなものであればもちろん、死後硬直や死斑が確認できる状態であれば死亡と判断しているはずです。

これが街中であれば救急車が引き返すだけのことですが、山の中では事情が違ってきます。防災ヘリが飛んできて隊員が山の上に降りて遭難者を見つけたら死亡していたのでそのまま放置、というわけにはいかないでしょう。御嶽山の場合、消防隊員が捜索して遭難者を発見したとしても、それを死亡としてしまったら搬送ができなくなるのかもしれません。

ちなみにですが、救急隊員が現場で死亡と判断して搬送しなかったが、実は生きていたなんてケースが時々あります。

生きている女性を死亡と判断 青森の救急隊員
河北新報  2014年08月02日土曜日

「死亡」実は「生きてる!」 救急隊が誤判断、搬送せず 京都市消防局
産経新聞  2014.2.22 12:36

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3 コメント

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Unknown (みいさん)
2014-10-31 00:30:05
ごぶじでなにより
Unknown (bongo-pete)
2014-10-31 00:58:27
どうもです
実は生きていた (lala)
2014-12-12 13:24:37
余談ですが、棺おけに入れられた死体(と診断された
人)が突然起きたという話もありますからね。
医者にだって誤診があります。だって人間だもの。