前回の記事の続きです。
三十人のホピ長老たちからの聞き書きをまとめた「ホピ・宇宙からの聖書」(フランク・ウォーターズ著)より、抜粋します。
ホピ族の言い伝えによると、この世界は今までに3回の崩壊を経験してきており、今の世界は4番目の世界だと言われています。
これはそのうち2番目の世界の始まりと終わりについての言い伝えです。
*****
第一の世界が焼き尽くされている間、人々は蟻人間とともに地底で平和にくらしていた。
彼らの家は、地上にいたときの状況とよく似ていた。
生活するための部屋があり、食物を蓄える部屋があった
また、まわりを見るための光もあった、
蟻塚の砂の中にある微小な結晶が太陽の光を吸収していた
人々は両目の後ろにある中枢の内的な視覚を使ってその光の反映を見ることができたのである。
ただ一つのことが悩みの種だった。
食糧が底をつき始めたのである。
ソッツナングが第二の世界を創造するには長くはかからなかったのだが、第一の世界が滅びた後、冷えるまでに時間がかかった。
食糧が不足してきたのはこのためである・
「苦労して集めた食物をそんなにくださらなくて結構です」と人々は言った。
‘「あなた方はお客様です。わたしたちのものはまた、あなた方のものです。」と蟻人間は答えた。
こうして蟻人間は自分たちの食糧を人々に与え続けた。
彼らは毎日、自分たちの帯をきつく締めた。
今の蟻が腰のところで細くなっているのはこのためである。
ついに、第一の世界(の火山の熱による焼き尽くし)は冷えた。
ソッツナングはそれを清め、第二の世界を創造し始めた。
海のあったところは陸に、陸のあったところは海に変えて、ソッツナングは地上の様相を一変させた。
このため、第二の世界に生まれた人々はかつての悪しき世界について、なにも思い出すことがなかった。
すべてが完了したところで、ソッツナングは蟻塚の屋根をたたき、呼びかけた。
「わたしの造ったこの第二の世界に入りなさい。
前ほどは美しくないが、それでも美しい世界である。
増え、幸せに過ごしなさい。
しかし創造主とその掟を心にとどめなさい。
創造主に対する讃美の歌が聞かれるうちは、あなたがたはわたしの子であり、わたしに近い。」
こうして、人々は第二の世界に現れた。
そこは広大な陸地で、人々は急速に増えて地の四隅に広がり、地球の裏側にまで広がった。
人々は霊において一致していて、頭頂の中枢から互いを見ては話すことができた。
この扉がまだ開いていたので、かれらはソッツナングを身近に感じ、また創造主に讃美の歌を捧げていた。
しかし、獣といっしょに生活することは許されなかった。
獣は野生化し、人々から離れていたのである。
動物から離れたため、人は自分の仕事に励んだ。
家を建て、村ができ、その間を結ぶ道路ができた。
手でものをつくり、蟻人間のように食料をあつめた。
次に、交易を始め、互いにものを売買しはじめた。
問題がおきたのはこの頃である。
必要なものはすべて、第二の世界にあった。
しかし、人々はそれ以上のものを求め始めた。
人々は、不要なもののためにますます交易を進め、得れば得るほどますますものをほしがった。
状態は深刻化した。
それは、与えられた良き生活から自分が一歩一歩離れていることに、人々が気付かなかったからである。
人々は、創造主へ讃美の歌を捧げることを忘れ、売り買いし、蓄えたものを讃美しはじめた。
起こるべきことがやがて起こる。
人々は争いはじめ、村同士の戦いが起こった。
それでもどの村にも創造主の歌をうたい続けるわずかな人々がいた。
悪しき人々はこの人たちを笑い者にしたので、彼らは心の中で歌うようになった。
それでもソッツナングは、人々の波動センターと地球のそれとを通してこの歌声を聴いていた。
ある日、不意にソッツナングは彼らの前に現れた。
「あなた方の糸が、この世界の上で切れかかっているとクモ女が訴えてきた。
実に悪しきことである。
クモ女はあなた方の指導者だった。
そして、あなた方はこの情勢が始まるまで、よくぞ向上してきた。
このようになった今、わたしとおじのタイオワは、なんらかの策を講ずることに決めた。
わたしたちは、あなたがたを安全な場所に移してすぐに、第二の世界を滅ぼすことにする。」
こうして再び、第一の世界のときと同じく、ソッツナングは蟻人間に命じて人々を地下に避難させた。
人々が安全に避難すると、ソッツナングは南極と北極をそれぞれ守っている双子に持ち場を離れるように命じた。
双子が持ち場をはなれると、世界はバランスを失い、回転が狂って二度もひっくりかえった。
山々は大音響とともに海になだれ込み、海と湖は陸におおいかぶさった。
そして、それらが冷たい生命なき空間を巡るあいだに、世界は厚い氷に閉ざされた。
第二の世界はこうして終わりを告げた。
第二の世界は長いこと生命のない氷の中に閉ざされたままであった。
しかし地底では、人々が蟻人間と共に幸せに暮らしていた。
ついにソッツナングは双子に、両極に戻るよう命令した。
大きく身を震わせながら、惑星はふたたび回転しはじめた。
地軸の周囲をなめらかに回転し、宇宙の軌道に乗ると、氷はまた溶け始めて、世界は温暖になった。
ソッツナングは、第三の世界の創造を開始した。
大地と海を整え、山山と平原に樹木を追い茂らせ、あらゆる形の生命を生んだ。
こうして地球に人間が住めるころになるとソッツナングは前のように正しい仕方でキバにやってきて、こう言った。
「扉をあけよ、あなたがたの出てくる時が来た。」
ふたたびキバの屋根がはずされると、彼は人々に助言をあたえた。
「わたしはあなたがたがこの新しい第三の世界にまた生きるよう、あなたがたを救った。
だがあなたがたはこれから言う二つのことをいつも覚えておかなくてはならない。
まず、わたしを尊び、お互いを尊ぶこと。
そして第二に山々の上から調和に満ちた歌をうたうこと。
創造主に対する讃歌が聞こえなくなったときには、あなたがたが再び悪に陥ったときである。」
こうして人々は梯子を伝って蟻人間のキバから抜け出し、第三の世界に出現した。
*****
彼らの神ソッツナングが、“南極と北極をそれぞれ守っている双子に持ち場を離れるように命じると、 双子は持ち場をはなれ、世界はバランスを失い、回転が狂って二度もひっくりかえった。”と描かれている状況は、地軸が逆転するポールシフトがおきたと言っているのかもしれませんね。
もしそうだとしたら、貴重な証言かもしれないですね。。
もしかしたら、、彼らはわたしたちが忘れてしまったことを憶えているのかもしれません。。
wiki「ポールシフト」より
地磁気のポールシフト
地磁気の磁極は、頻繁に変化していることが観測されている[1]。また、海洋プレートに記録された古地磁気の研究によって、数万年~数十万年の頻度でN極とS極が反転していることも知られている。この変化は永年変化と呼ばれているが、その原因についてはいまだ明確な説は存在していない。
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ホピ族の言い伝えによると、この世界は今までに3回の崩壊を経験してきており、今の世界は4番目の世界だと言われています。
これはそのうち2番目の世界の始まりと終わりについての言い伝えです。
*****
第一の世界が焼き尽くされている間、人々は蟻人間とともに地底で平和にくらしていた。
彼らの家は、地上にいたときの状況とよく似ていた。
生活するための部屋があり、食物を蓄える部屋があった
また、まわりを見るための光もあった、
蟻塚の砂の中にある微小な結晶が太陽の光を吸収していた
人々は両目の後ろにある中枢の内的な視覚を使ってその光の反映を見ることができたのである。
ただ一つのことが悩みの種だった。
食糧が底をつき始めたのである。
ソッツナングが第二の世界を創造するには長くはかからなかったのだが、第一の世界が滅びた後、冷えるまでに時間がかかった。
食糧が不足してきたのはこのためである・
「苦労して集めた食物をそんなにくださらなくて結構です」と人々は言った。
‘「あなた方はお客様です。わたしたちのものはまた、あなた方のものです。」と蟻人間は答えた。
こうして蟻人間は自分たちの食糧を人々に与え続けた。
彼らは毎日、自分たちの帯をきつく締めた。
今の蟻が腰のところで細くなっているのはこのためである。
ついに、第一の世界(の火山の熱による焼き尽くし)は冷えた。
ソッツナングはそれを清め、第二の世界を創造し始めた。
海のあったところは陸に、陸のあったところは海に変えて、ソッツナングは地上の様相を一変させた。
このため、第二の世界に生まれた人々はかつての悪しき世界について、なにも思い出すことがなかった。
すべてが完了したところで、ソッツナングは蟻塚の屋根をたたき、呼びかけた。
「わたしの造ったこの第二の世界に入りなさい。
前ほどは美しくないが、それでも美しい世界である。
増え、幸せに過ごしなさい。
しかし創造主とその掟を心にとどめなさい。
創造主に対する讃美の歌が聞かれるうちは、あなたがたはわたしの子であり、わたしに近い。」
こうして、人々は第二の世界に現れた。
そこは広大な陸地で、人々は急速に増えて地の四隅に広がり、地球の裏側にまで広がった。
人々は霊において一致していて、頭頂の中枢から互いを見ては話すことができた。
この扉がまだ開いていたので、かれらはソッツナングを身近に感じ、また創造主に讃美の歌を捧げていた。
しかし、獣といっしょに生活することは許されなかった。
獣は野生化し、人々から離れていたのである。
動物から離れたため、人は自分の仕事に励んだ。
家を建て、村ができ、その間を結ぶ道路ができた。
手でものをつくり、蟻人間のように食料をあつめた。
次に、交易を始め、互いにものを売買しはじめた。
問題がおきたのはこの頃である。
必要なものはすべて、第二の世界にあった。
しかし、人々はそれ以上のものを求め始めた。
人々は、不要なもののためにますます交易を進め、得れば得るほどますますものをほしがった。
状態は深刻化した。
それは、与えられた良き生活から自分が一歩一歩離れていることに、人々が気付かなかったからである。
人々は、創造主へ讃美の歌を捧げることを忘れ、売り買いし、蓄えたものを讃美しはじめた。
起こるべきことがやがて起こる。
人々は争いはじめ、村同士の戦いが起こった。
それでもどの村にも創造主の歌をうたい続けるわずかな人々がいた。
悪しき人々はこの人たちを笑い者にしたので、彼らは心の中で歌うようになった。
それでもソッツナングは、人々の波動センターと地球のそれとを通してこの歌声を聴いていた。
ある日、不意にソッツナングは彼らの前に現れた。
「あなた方の糸が、この世界の上で切れかかっているとクモ女が訴えてきた。
実に悪しきことである。
クモ女はあなた方の指導者だった。
そして、あなた方はこの情勢が始まるまで、よくぞ向上してきた。
このようになった今、わたしとおじのタイオワは、なんらかの策を講ずることに決めた。
わたしたちは、あなたがたを安全な場所に移してすぐに、第二の世界を滅ぼすことにする。」
こうして再び、第一の世界のときと同じく、ソッツナングは蟻人間に命じて人々を地下に避難させた。
人々が安全に避難すると、ソッツナングは南極と北極をそれぞれ守っている双子に持ち場を離れるように命じた。
双子が持ち場をはなれると、世界はバランスを失い、回転が狂って二度もひっくりかえった。
山々は大音響とともに海になだれ込み、海と湖は陸におおいかぶさった。
そして、それらが冷たい生命なき空間を巡るあいだに、世界は厚い氷に閉ざされた。
第二の世界はこうして終わりを告げた。
第二の世界は長いこと生命のない氷の中に閉ざされたままであった。
しかし地底では、人々が蟻人間と共に幸せに暮らしていた。
ついにソッツナングは双子に、両極に戻るよう命令した。
大きく身を震わせながら、惑星はふたたび回転しはじめた。
地軸の周囲をなめらかに回転し、宇宙の軌道に乗ると、氷はまた溶け始めて、世界は温暖になった。
ソッツナングは、第三の世界の創造を開始した。
大地と海を整え、山山と平原に樹木を追い茂らせ、あらゆる形の生命を生んだ。
こうして地球に人間が住めるころになるとソッツナングは前のように正しい仕方でキバにやってきて、こう言った。
「扉をあけよ、あなたがたの出てくる時が来た。」
ふたたびキバの屋根がはずされると、彼は人々に助言をあたえた。
「わたしはあなたがたがこの新しい第三の世界にまた生きるよう、あなたがたを救った。
だがあなたがたはこれから言う二つのことをいつも覚えておかなくてはならない。
まず、わたしを尊び、お互いを尊ぶこと。
そして第二に山々の上から調和に満ちた歌をうたうこと。
創造主に対する讃歌が聞こえなくなったときには、あなたがたが再び悪に陥ったときである。」
こうして人々は梯子を伝って蟻人間のキバから抜け出し、第三の世界に出現した。
*****
彼らの神ソッツナングが、“南極と北極をそれぞれ守っている双子に持ち場を離れるように命じると、 双子は持ち場をはなれ、世界はバランスを失い、回転が狂って二度もひっくりかえった。”と描かれている状況は、地軸が逆転するポールシフトがおきたと言っているのかもしれませんね。
もしそうだとしたら、貴重な証言かもしれないですね。。
もしかしたら、、彼らはわたしたちが忘れてしまったことを憶えているのかもしれません。。
wiki「ポールシフト」より
地磁気のポールシフト
地磁気の磁極は、頻繁に変化していることが観測されている[1]。また、海洋プレートに記録された古地磁気の研究によって、数万年~数十万年の頻度でN極とS極が反転していることも知られている。この変化は永年変化と呼ばれているが、その原因についてはいまだ明確な説は存在していない。
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