「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
そして個人的思考のアレコレを
笑える話に…なるべく

幸・不幸の分かれ道

2012年08月02日 00時05分36秒 | Weblog
 
なんとも辛い事件だ

今年の春、福岡で主婦ら2人が、刃物を持った66歳の男に襲われ
現金の入った鞄を奪われ、足に軽症を負った。強盗はその場で取
り押さえられて警察に引き渡された

これだけ聞けば、単なる金に困った老人による強盗事件として記憶
にも残らなかったろう。不景気を犯行の理由にした低脳な犯罪者の
卑怯な犯行は、脳の片隅にさえ存在させたくない汚らわしい事柄だ

だが、事件はこれだけでは終わらなかった

男には妻がいた。その妻は夫の帰りを車で待ち続け、夫が逮捕され
たのも知らず、数日後、車中で練炭自殺したのだ…


男と妻は生活苦のため、生きる希望を見出せずに心中を決意した
車中で練炭自殺の用意をしていた際、妻が「死ぬ前に、老舗の温
泉ホテルに泊まりたかった…」と呟いた。男は、妻の最後の望み
叶えるため、上述の犯行に及んだのだ

男は、自分の帰りを待ち続け、ついには絶望し自ら命を絶った妻
のことを、留置所で知った。男は慟哭した

男の行動は愚かで完全に間違っている。だが、唾棄すべき犯行な
のに、男と妻の心情を思うと、辛く悲しい

裁判で、その犯行理由を「苦労をかけた妻の最後の願いを聞き流
せなかった」と話し、男は涙を流したという


僕も妻には苦労をかけている。男の心情は痛いほど判るが、同時
に憤りも感じている。男には、生きる希望たる哲学がなかったの
だ。そのことが、悔しく残念でならない

どんなに辛く厳しくとも、風雨に向かって顔を上げ、立ち上がり
胸を張る“生きる希望の哲学”。それこそが、何より必要なのだ
人間の幸・不幸は、結局、それで決まるのだ


「負けじ魂」ここにあり
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4 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-08-02 10:13:27
>どんなに辛く厳しくとも、風雨に向かって顔を上げ、立ち上がり
胸を張る“生きる希望の哲学”。それこそが、何より必要なのだ
人間の幸・不幸は、結局、それで決まるのだ>

本当にそうですね。
希望ある限り、途は開ける。
その哲学を持ち続けたいですね。

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Unknown (バル)
2012-08-02 11:49:55
仰るとおり
全面的に賛同致します
頑張りましょう!
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そんな事件が、、、 (RIN)
2013-04-26 14:59:28
あったのですか、、、
バルさんのおっしゃるとおりだとは思います。
でも襲われたお二人の状況(ふるまい)しだいでは、小生は加害者のサイドに立つこともありますね、、、、
返信する
Unknown (バル)
2013-04-27 17:25:54
なんでも紙一重ですよね
難しいなぁ~…
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