歯科修復物の平均保持年数

2010-01-15 23:07:56 | 歯科医療
昨年3/16のブログに書いた全国の歯科医師有志が加入している、ネット上のメールでの意見情報交換の場メーリングリストに興味深い投稿が最近ありましたので、ここでご紹介。

歯科修復物の平均保持年数に関するもので、岡山大学歯学部予防歯科 森田学先生の論文(1995)が紹介されています。

「歯科修復物の使用年数に関する疫学調査」
口腔衛生学会雑誌45(5) pp.788-793 19951030

アマルガム充填 7.4年
レジン充填   5.2年
インレー    5.4年
FCK(全部鋳造冠) 7.1年
ブリッジ    8.0年
ジャケット冠  5.9年

以上のデータからもお分かりのように、『歯科修復物は一生もつ』てなことが妄想でしかないことがお分かりになると思います。

口腔内はすごく過酷な環境です。体温36.5℃(真夏の気温)、温冷水刺激、化学調味料(酸などの化学的侵襲)、歯ぎしりなどのブラキシズム(地震のようなもの)、細菌などの微生物(感染)などの悪条件があります。

このような悪条件の中、いかに歯科修復物を保持していくか。永遠の課題。歯科修復物も物ですので、使えば消耗もします。この辺もよく理解していただいて、メンテナンスをしないといけません。

歯科修復物をより長く使うためには、日ごろのブラッシングをはじめとするお手入れ、定期的な健診などが大切です。皆さんヨロシクデス。


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