たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

親子と血のつながり <特別養子縁組 年齢引き上げ>を読みながら

2018-05-26 | 地球科学 人 

180526 親子と血のつながり <特別養子縁組 年齢引き上げ>を読みながら

 

今日も朝から頭がぼっとしていて、寝たり起きたりの状態です。ま、今日はウィークエンドですので、のんびりするにはいいですね。ただ頭の方はさっぱり働く気配がありません。

 

友人が朝、電話をかけてきて、あれこれ言うのに対しては答えられるのですが、そのときは少しは頭が働いたような気がします。でも電話が終わるとぐったりとしてしまいます。田中陽希のグレートトラバースの中でも、どんな長距離でも、高い頂きでも踏破していく枯渇を知らないエネルギー源をもっているかのような陽希さんでも、ときには疲れるし、お休みも必要なわけですから、私のような普通人で高齢の身ですので、このような状態は当然ですね。

 

こういった前置きは、今日も別のテーマを読書から取り上げようと思っていたのですが、どうも古い文献を読むだけの気力もなく、といって新聞を見ても連日のニュースで、どうも気分が乗らないのです。ま、元気を出すためにバンタム級王座戦を1ラウンドで英国選手(たしか10年間無敗?とか)マットに沈めた井上尚弥選手のすごさを取り上げると元気になるかもしれないですね。偶然、映った画像では英国選手が悲しそうな顔、井上選手はまだ戦っていないかのような顔、不思議な光景でした。再放送を見たら、英国選手はスピードもなく、井上選手のフックやボディですぐふらふらでした。彼のパンチがすごいのか、あるいはたしか減量がうまくいかずに遅刻したということですから、体調づくりに問題があったのかもしれません。いや、そんなことをいわずに、井上選手のまれに見る豪腕パンチを褒めるべきでしょうか。

 

余談はこの程にして、今朝の毎日記事<特別養子縁組年齢引き上げ 実親の同意撤回、制限も 法制審諮問へ>を取り上げようかと思います。

 

特別養子縁組制度といっても、ほとんどの人はご存じないのではないかと思います。

 

<厚労省によると、国内で社会的な養護を受けている子どもは約4万5000人(16年度)おり、うち6割超は児童養護施設や乳児院で暮らす。特別養子縁組の成立件数は増加傾向にあるものの、616件(17年)にとどまる。>大半が施設で集団生活を強いられ、特別養子縁組となるのはごくわずかですね。

 

では特別養子縁組とはなにか、毎日記事を引用します。

<1988年に導入された。対象は原則として6歳未満だが、それまでに里親制度などを利用して養育が始まっていれば、例外として8歳未満まで縁組が認められる。普通養子縁組とは異なり、実の両親との親子関係は消滅し、戸籍上も養親の実子と同じ扱いになる。養親となる人による半年以上の試験養育期間を経て、家庭裁判所が可否を判断する。>

 

生みの親との親子関係を切り、育ての親と実親子関係となるのです。通常の養子縁組だと実の親子関係と併存して養親子関係となりますから、養親としても養子と家庭的な親子関係をつくりにくいともいわれているかと思います。また、普通の養子縁組はどちらかというと相続対応や介護対応として利用されて、どちらかというと親の目線でしょうか。

 

施設に入って集団生活をするより、家庭的な環境で育ててくれる養親と暮らす方がいいのではないかと思うのですが、特別養子制度は徐々に増えているようですが、まだまだ少ないですね。

 

法務省としては、制度を少し利用しやすくしようと改正の動きにでたようです。

<虐待や経済的事情などにより実親と暮らせない子どもを戸籍上、養父母の実子とする特別養子縁組について、上川陽子法相は25日の閣議後記者会見で対象年齢(原則6歳未満)の引き上げを検討すると明らかにした。来月4日の法制審議会(法相の諮問機関)に諮問する。【和田武士】>

 

6歳未満という要件だと、6歳以上で虐待にあったり、6歳を過ぎて精神的にも安定してきたとしても、この制度が利用できないことが一つの問題でしょうか。

 

もう一つは縁組みには実親の同意が必要ですが、家裁の判断確定前なら、同意権を撤回できるので、せっかく手続が進んでいても、実親の心変わりで覆る脆弱性があるわけですね。

 

たしかにこのような問題は、特別養子制度を普及するにあたって、支障となることはわかります。ただ、それだけでしょうか。わが国で普及しない理由として、それ以上の問題がないのでしょうか。

 

アメリカの養子縁組・里親制度 ~日本との違い>は 村上綾野氏が報告しているものですが、参考になります。

 

<アメリカでは年間12万組の養子縁組が行われています。要保護児童の実に77%が里親や養子縁組などの制度により新たな「家庭」を得ているのです。>ものすごい割合であり、数ですね。実際、映画でも頻繁に養子ということが話題になっています。

 

この背景について、村上氏は<最大の要因は「親権剥奪」のしくみがあることかもしれません。アメリカでは児童虐待が疑われる場合、まずは警察により子どもが保護され、その後1ヶ月にわたり徹底的な調査が行われます。その後18カ月にわたり、家族機能を正常化するための援助プログラムが適用され、半年ごとにそのプログラムの効果が確認されます。18カ月たっても状況が改善しない場合は、親の意図に関わらず、子どもは親の手を離れ、里親や養子縁組などのパーマネンシーケアが適用されることになるのです。>

 

制度的にはどうなっているのかわかりませんが、民間団体を窓口にして、生まれた段階で(経済的な能力のない未成年者など)、実親が親権を放棄し、養親が親権を取得するシステムが映画などで紹介されていますが、こういった仕組みも普及の一因でしょうか。

 

あるいは血のつながりに対する意識の違いでしょうか。白人の両親が黒人の養子縁組みをしてもなんらおかしくないでしょう。血のつながりは相対的にとらえてもよいのかなと思うのです。

 

私は赤ん坊を育てる意識・能力がない親が子に対し虐待するような状況は減っているとは思えないのです。中絶も選択肢でしょうけど、それを選ばなかったり、気づくのが遅かったりした場合、社会的な対応としてはアメリカの仕組みは参考になると思うのです。

 

そうではなく、最近、学習指導要領を逸脱したということで問題になった公立中学校の教師の例がありましたが、性教育は基本的な事柄であり、重要な問題ですから、少なくとも中学生、あるいは小学高学年から、その地域の実情や生徒の状況に合わせて、積極的に、しかし工夫して行うことを検討する必要があると思うのです。とりわけ地域の実情によっては相談体制は必須でしょう。

 

どうも本題から離れたようですし、一時間経過しましたので、今日はこのへんでおしまい。また明日。


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