べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

失われた時

2008年12月07日 15時08分31秒 | 哀愁

錆びついて
動かなくなった短い針

歪んで
あらぬところを指し示す長い針

速くなったり遅くなったり
あるいはふと停まってしまったり

まるで速度のさだまらない感情の起伏
西陽にあたって色あせてしまった夢の断片

時の輪郭がぼやけてゆく

ふたりの恋の行方など
知りたくはないの




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