前回に引き続き、今回は煙突の構成の続きをご説明します。
今回は壁抜き部分についてです。
アダプター管‥90度曲がりの後にはアダプター管があります。これの役目は二つあります。
まず、壁を煙突が抜けるには二重断熱煙突が必須となるのですが、シングル管から二重断熱煙突に変換する目的があります。理想的にはさらにストーブに近い段階で二重断熱煙突に変換するほうが良いです。
アダプター管のもう一つの目的は、ストーブと壁との間隔の微調整を行うことです。
アダプター管も一種の「スライド管」ですから、ある程度の範囲であれば自由に長さを調節できます。
ストレートで煙突を抜く場合もこのアダプター管は使いますが、アダプター管から下の煙突が短く、煙突掃除の際全体に持ち上げることができるならば、スライド管を排してアダプター管のみで煙突を設置する場合もあります。
この場合は、スライド管と同じように、このアダプター管はスクリューでは固定しないのが普通です。
二重断熱煙突‥壁を煙突が抜けるときは、どんな時でも二重断熱煙突を使うのが常識です。
この理由はもうお分かりでしょう!
さて、壁の中の構造なのですが、これについては十分に注意する必要があるため必ず煙突業者さんの指示に従った工事を行ってください。
ちなみに私が行った工事を説明すると、壁にメガネ石が入るための穴をあけた後、木枠を作り、その木枠の内側にケイカル板を張り、その内部にメガネ石を挿入しました。
メガネ石は内壁側に合わせて耐熱シリコンコーキングで固定。内壁側に写真の化粧板をスクリューで固定していますが、写真をよくご覧ください。化粧板が少しだけ浮いていることが確認できると思います。これは、メガネ石に蓄積した熱を逃がすためです。
外側にも化粧板はありますが、これは雨仕舞を考えて壁にピッタリと固定。その間にはシリコンコーキングを塗布しています。
内側と外側の化粧板の間、メガネ石から出た二重煙突(壁の中でむき出しとなった二重煙突部分)にはロックウールを巻いて、さらに断熱しています。
ご参考までにウチの方法をご説明しましたが、くれぐれもこの部分は危険性の伴う部分であるため、繰り返しますが必ず煙突業者さんの指示に従った工事を実施してください。