私が4年前に掲載した「雪迎え」の写真。
様々な方がこのブログ記事を見に来られているようなので、ここでもう少し詳しく雪迎えについて説明させていただきます。
まず、雪迎えとは無数の小蜘蛛がいっせいに飛び始める現象で、日本では山形県置賜盆地の北部で発生するものが有名です。
時期はだいたい今くらいから11月初旬にかけて起こります。
海外でも起こる例があり、「ゴッサマー」とか「エンジェルエアー」とも呼ばれているようです。
この現象については、山形県南陽市に住まわれていた錦さんという方が、初めて小蜘蛛がいっせいに飛ぶために起こる現象であると解明し、同氏はその後、蜘蛛について研究。もともとは古文の先生でしたが、蜘蛛の生態の解明についても大きな足跡を残されました。
そして「空を飛ぶクモ」という本を出筆。
世間に広く雪迎えの現象を紹介しました。
この雪迎えの現象。名前の由来は高い山(地理的に吾妻山や飯豊連峰、蔵王などと思われる)に雪がかぶり始めるころに平地で見られるため「雪迎え」の名前が付けられたといわれています。
このことを知った私は、逆に雪迎えを見ようとするならば、これらの山に雪がかぶる時を見計らえば、雪迎え現象を見られると考え、数年間ずっとこの時期になると天気図とみらめっこしていました。
その天気は具体的にどのようなものかというと‥。
・高い山に雪がかぶるということより、寒気が入った後である。
・その後、大陸からの移動性高気圧が日本上空に来て、俗にいう「小春日和」になること。
という予測を立てました。
言葉でいうと簡単ですが、移動性高気圧が来るタイミングが微妙で、正午くらいに山形県のすぐ西側に、高気圧の中心が丁度くる程度でなければ、雪迎えが起こるような、風が止まった小春日和にはならないと思います。
そのような予測の上で、私は数回のチャレンジで雪迎えを見ることが出来ました。
で、今日なぜこの話題に触れたかというと、今年第一回目の雪迎えが見られるチャンスがこの後にあるからです。
現在、寒気が入ってきていますから、この後タイミングよく移動性高気圧が来てくれれば、山形で雪迎えが起こる可能性があります。
ただ、若干時期が早いことより、今回雪迎えが起こらなくても、まだまだこの後も起こる可能性はあると思います。