外科医 アンチエイジングに目覚める!?

目指そう サクセスフル・エイジング !

抗糖化 で 減らせAGEs 

炭水化物も要注意    

アンチエイジングな食べ方 に関連すること

2010-04-28 01:03:44 | サクセスフル・エイジング

味覚についてです。


基本的に、5つの味質がありますね。



   甘味


   塩味


   酸味


   苦味


   うま味



このうち、甘味 ・ うま味 ・ 塩味 は


それぞれ、エネルギー ・ タンパク質 ・ ミネラル源 


に対応したシグナルとして摂取を促進し、



一方、酸味や苦味は、腐敗物や毒のシグナルとして


摂取を防ぐように働く、 というのが本来の意味合い。




近年、この味覚感受性日内周期性のあることが判明した。


1日の内でも、感受性が高くなったり低くなったりすることで、


栄養物質の摂取をコントロールしているという。




さて、


脂肪細胞から分泌される肥満抑制ホルモンとして知られるのがレプチン


このレプチン、舌の味細胞のレプチン受容体を介して、


甘味応答を制御していることが日本の研究者によって2000年に


Proc. Natl. Acad. Sci. USA に発表されている。



つまり、レプチンの血中濃度が高くなると甘味感受性が低下し、


逆にレプチンの血中濃度が低くなると甘味感受性が高くなる。



  レプチン血中濃度   高い  低い

  甘味感受性      低い  高い





このレプチンの血中濃度も、日内周期性を示します



ヒトでは、レプチンの血中濃度は、朝は低く夜は高く なります。


すると、甘味感受性は、朝は高く夜は低く なるということです。



甘味は、エネルギーのシグナルとして、


その摂取を促進するように働くのが本来の意味合い。




甘味感受性朝に高いということは、本来、


われわれの身体が朝にエネルギーを必要としていることの何よりの証拠



エネルギーを必要とする朝に感度を高め不必要な夜は感度を低下させ


身体にとって合目的なカロリーの摂取を促しているわけだ。



しかし、このレプチン/甘味感受性の日内周期性は、


食事を抜くなどの偏食によって乱れてしまうし、


肥満者では甘味感受性の周期性はほとんどみられなくなってしまう



身体が本来要求していることからすると、


カロリーは朝が一番多くても良いくらいです。


ところが、通常の食生活の摂取カロリーは、

 朝・少し 昼・中くらい 夜・たっぷり

というものでしょうか?



せめて、 朝・中くらい 昼・しっかり 夜・少し

にできれば、健康度はかなり変わってくるでしょう。




では最後に、甘味の秘密を少々ご紹介。



甘いもの(糖分) ではなく、 甘味 ですよ。




甘味 は、 


  インスリン分泌を誘導し、空腹感を増大させ、摂食量を増大させます


これは、頭相インスリン分泌(CPIR)と呼ばれ、


摂食開始後すぐに神経を介して生じ、その後の消化吸収をより円滑にしようとする


生体の予備的応答だと考えられています。



カロリーオフの甘味料としてよく知られているアスパルテーム


それ自体は非糖分でカロリーがないとしても、


空腹感を増強するものであるということです。


思い当たる経験のある人、いませんか?




やはり合成甘味料であるサッカリン入りのヨーグルトは


プレーンヨーグルトに比べ、摂取量の増加を誘導することが知られています。



(Cephalic phase,reflex insulin secretion.Neuroanatomical and physiological characterization.Diabetologia:393-401,1981)


創立2周年記念、AGE Readerによる皮膚AGEs測定の実際は こちらから

当ブログの重要点『抗糖化』等に関してはこちらにまとめてあります。
なお、図表および内容の引用は固くお断りいたします。




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