脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

長いトンネル ‐VS新潟‐

2010年03月20日 | 脚で語るガンバ大阪
 かなり気温も暖かくなり、J1は第3節。ホーム万博に新潟を迎えたG大阪は、今季ここまで公式戦5試合勝利に見放されている中で新潟と対戦。しかしながら0-0とスコアレスドローに終わり、その未勝利トンネルの出口は未だ見えず。

 

 今季のG大阪が苦しむ要因に「得点力不足」が挙げられる。ここまでFWの選手が挙げた得点はルーカス(河南戦におけるPK)の1得点という惨状だ。この日は、肩を脱臼した佐々木を起用するという苦しい布陣。指揮官の苦悩がフィールドに表れる試合となった。

 
 肩の負傷を押して先発出場した佐々木。
 しかし、前半のうちにチョジェジンと交代することに。

 
 新潟も開幕以降未だ未勝利。
 復帰したマルシオ・リシャルデスがゲームを作る。

 スコアレスドローとはいえ、G大阪は前半から緩慢な試合運び。ミスも多く新潟に試合を優勢に運ばれた印象だ。特にFW陣は際どいチャンスを演出することはできず、相手の堅守に阻まれ続ける。交代出場で出たペドロがわずか24分間で交代を告げられ、監督に激高しながらピッチを去るなど、今後のチームに暗雲が垂れ込めるであろう何とも後味の悪い試合となってしまった。

 
 この日も前半からフル稼働だった明神。
 「大明神Tシャツ」発売にあやかることはできなかった。

 
 W杯まであと3ヵ月を切り本大会メンバーを目指したい矢野。
 前線の起点になるもののノーゴールに終わった。

 
 サイドから中央へ良くボールに絡んでいたチョヨンチョル。
 G大阪は彼に再三中盤を切り裂かれる。

 
 明神と並んで不調のチームを引っ張る中澤。
 激しいコーチングで新潟の2トップをなんとか完封。

 
 佐々木に代わって37分に出場したチョジェジン。
 決定的な仕事はこの日もできなかった。歯痒い。

 
 わずか24分間で交代を告げられたペドロ。
 脱いだユニフォームを叩きつけ怒りを露わにする。

 
 後半に持ち直したG大阪だったが、ゴールは遠い。
 「超攻撃」と語られたチームはどこへやら・・・

 
 前線の唯一の希望であったルーカスは負傷交代。
 その状況が気にかかるところ。

 
 まだベンチが定位置のゼ・カルロス。
 チーム浮上のきっかけをこの男に託せるのか。

 ACLを併走して戦うG大阪にゆとりはない。23日にはアウェイでシンガポール・アームド・フォーシズFCとグループステージを戦う。どうやら遠征メンバーからは、ペドロ、ルーカス、遠藤が外れ、若手の大塚、安田晃、菅沼の帯同が決まったようだ。負傷と疲労を考慮してのルーカスと遠藤の処置は致し方ないとして、ペドロは懲罰的意味合いが強いのだろう。迷走するチームの方向にいち早く光明を見つけたい。西野監督も非常に頭の痛いシーズン初頭となっている。

 
 苦悶の表情を浮かべる西野監督。
 難産の9年目シーズンを迎えることになった。

 
 ホームでのブーイングは日常的な風景に。
 勝てないG大阪。容赦なく強行日程は続いていく。