ありさの日記

 『ラスベガスの澄み渡る青空より』

まだ・・・

2011-04-30 | 日記
 ほとんど眠れないまま、朝を迎えました。
 ショックと共に、今日から自分がすることになるという大きな責任、この状況でのバックアップの任務の厳しさ・・・頭の中を色々なことがぐるぐると廻っていました。

 とにかく今日は、今日一日のショーに集中することを考え、仕事場に向かいました。
 仕事場では、会う人皆さんが、私の複雑な心を理解し、気遣ってくれました。
 アーティストだけでなく、テクニシャンの方まで・・・本当に温かい皆さんに囲まれていると、また改めて感じました。
 “心の準備はできた?”、“強くなるんだよ・・・”たくさんの方にそう声をかけて頂きました。
 “最初のシーンが終わったら、すぐにボートに乗り込むように・・・”、“バトンの演技が終わったらすぐに森のペンデュラムに入るように・・・”と冗談を言って気遣ってくれるアーティストもいました。
 今週末にしっかり休んで、来週からの準備をするよう、たくさんの方に言って頂きました。

 今日の段階ではまだ頭も身体も心も、混乱状態のまま、心の準備には至っていませんでしたが、今日一日のショーの事だけを考えました。
 お休みの二日間で、ゆっくりと気持ちの整理をし、冷静な自分に持って行けるようにしたいです。

 今の私にできることは、毎日のショーを無事に努めること・・・
 のんのんさんに安心して治療に専念して頂けるよう、そして、一日も早い回復、ステージへの復帰をお祈りしながら、毎日のショーに出ようと思います。
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分からない・・・

2011-04-29 | 日記
 ペンデュラムのトレーニングで、新しいキャッチの練習をしました。
 私がじっくり型だとコーチもキャプテンのエマも良く分かってくれているので、今日は手順をゆっくり説明しながら進めてくれました。
 昨日客席から見て、ちょっと怖さを感じていましたが、やってみると、思ったよりも大丈夫な感じがしました。

 今日は、森のシーンで3人同時にデビューとなり、私は森のシーンには入りませんでした。
 今日ペンデュラムでデビューすることになっていたズラに、私にレイルのそばまでついてきてほしいと言われました。
 まさか私が、引率シャドウをすることになるとは思いませんでした。
 無事に終えた彼女は、トレーニングのように安心してできたと、ほっとした様子でした。

 2回目のショーも同じようにレイルのそばまで行き、いつも自分がペンデュラムをする時のように、スタンバイの場所から、のんのんさんの演技を見せて頂いていました。
 演技中、のんのんさんが怪我をされてしまいました。
 血の気が引きました。
 立てない様子でしたが、それでもステージが下がるまで演技し続ける姿が目に焼き付いています。
 ただただ、大きな怪我でないことを祈りました。

 森のシーンが終わり、ドレッシングルームに戻ると、コーチのポールに呼ばれ、明日は私がダイアナをすると聞きました。
 すでに涙が出ていました。
 その後、のんのんさんから、“6カ月ぐらいかかるかもしれないので、よろしくお願いします。”と言われました。
 もう訳が分からなくなり、頭も身体も心も混乱し、ボロボロと流れ出る涙を止めることができませんでした。
 ステファンに慰められ、自分を少し落ち着かせ、エピローグに向かいましたが、間に合いませんでした。
 状況を分かっていたステージマネージメントのキャサリンが、出なくてもいいからと、涙を流している私に寄り添ってくれ、ドレッシングルームまで戻りました。
 ステージマネージメントのステイシーに呼ばれ、明日からしばらく私がダイアナをすることを改めて聞きました。
 頭が混乱し、動揺している私を見て、“あなたが必要なのよ”と穏やかにお話してくれました。
 ドレッシングルームに戻り、横で片づけをされる冷静なのんのんさんの前では、涙を流さないようにしました。
 ドレッシングルームを出られた瞬間、隣のジェニファーと抱き合い、また涙を流しました。
 私のこともよく理解してくれている彼女とエリカが、温かい言葉で励ましてくれました。
 
 動揺が治まらないまま帰宅し、訳が分からず時間は過ぎました。
 頭も気持ちも身体も、何も整理出来ませんでした。
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見ている分には・・・

2011-04-28 | 日記
 先日から、森のペンデュラムの新しいキャッチを何人かのアーティストが練習していました。
 私は見たことがなかったので、どのようなものか、今日はトレーニングを客席から見ることになっていまいした。
 今までの2種類のキャッチに、どちらも回転が加わり、見ている分にはとても素敵でした。
 ただ、自分もやってみるとなると話は別・・・初めての事をする時はいつものことですが、不安も怖さもあります。
 明日のトレーニングから練習を始めることになりました。
 久しぶりに新しいものに挑戦です。

 ポスト&ビームスのバンジー・チェッカーというキューで、デビューすることになりました。
 バンジーというアクトをするアーティストがキャラビーナという備品を背中に自分で装着したものをチェックし、確認したことを高い所にいるリガーさんに合図することが大切な役目で、その前にバケツを引き上げたり、最終的にはフロアキャラクターに合流する役でした。
 何カ月も前、この役が出来た時に、みんなで方法を習って以来で、私には無縁だと思っていたので、頭の中から完全に消えていました。
 キャプテンのジョハンが、方法を教えてくれ、不安そうな私を見て、実際に行う場所にも連れて行ってくれました。

 1回目のショーでは、意外に重たかったバケツを引き上げた後、バケツとロープを繋いでいるキャラビーナをはずすのに少々てこずりましたが、チェックするアーティストのニコがこっち、あっちと指示してくれながら、無事に任務を終了しました。
 2回目は、バケツのキャラビーナも簡単にはずすことができ、スムースにできました。
 突然のデビューでしたが、今まで見たことのなかった部分をまた知ることができました。
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漢字のキーボード

2011-04-27 | 日記
 2回目のショーに、創始者であるギー・ラリベルテさんがいらっしゃると先週のタピルージュの時から聞いていました。
 ショーが始まる前、いつもより少し緊張感や楽しみを感じながら、6階のポスト&ビームスのスタンバイの位置からいつも座られる席の辺りを見ていましたが、まだいらっしゃっていませんでした。
 2分前のコールがあり、最終スタンバイの位置に行き、リガーのアンジェラが、“来ないんじゃない?”と言った瞬間、ギーさんがいらっしゃらないというステージマネージメントからのお知らせがIFBを通して耳に入り、いつも“素敵なショーを・・・”と声を掛け合いますが、“ギーさんはいなくても変わらず、素敵なショーをね・・・”と、二人で笑いました。

 仕事の帰り、近くに住むサイモンをいつも車で送っているのですが、彼女であるヨーヨーが、お好み焼きのようなものを作っているからと、立ち寄らせてもらうことにしました。
 彼女が作っていたのはチヂミで、色々とお話しながらおいしく頂きました。
 彼らが見ていた日本のマンガやテレビをPCで見せてくれたり・・・ふと、彼のPCのキーボードに目が行きました。
 台湾出身の彼のPCのキーボードには、アルファベットの横に漢字の部首のようなものがありました。
 中国語の打ち方、変換の仕方も日本語用のPCとはまた違っておもしろく、今までに見たことのない中国語用のPCはとても興味深いものでした。
 
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無難な一日のはずが・・・

2011-04-26 | 日記
 1回目のショーのボートの後、タタミと呼ばれるステージからボートに乗り込むアーティストのためにかける梯子をかけた後の私の指を踏みそうで怖いとサミーに言われました。
 梯子がずれると、渡ってくるアーティストが危ないと思い、いつも丁寧に方向を直していたので、彼が乗り込む時に私の手がまだ残っていたようです。
 私の指を踏んで、怪我をさせたくないと、気にしてくれていました。
 2回目のショーでは、気をつけて、素早く手を退けると、彼も安心してくれていました。
 
 ビッグウェーブになる前に、ボートの先端から中央に降りる際、手を大きく広げ、通り道をふさいでいる乳母役のケルシーが道を開けるのを忘れていたので、大声で叫んで、身体を寄せてもらいました。
 スムースに降りることのできるタイミングとは少しずれてしまいましたが、すでに中央にいるクラウンのジェイソンが、支えてくれました。
 先週の土曜日のボートに比べれば、普通に終わった・・・という感じがしました。

 今日は特に大きな問題もなかったと思いながら帰宅し、車をアパートの駐車場にとめ、鍵を抜こうとすると、鍵が抜けなくなりました。
 電源は入りますが、抜けず、エンジンもかからず・・・どうして良いのか訳が分からず、メカニストの方にすぐに電話をすると、“パーキングに入ってないんじゃない?”と言われ、スティックを見ると、言われたとおりでした。
 パーキングに入れると、すぐに鍵も抜け、問題は数秒で解決してしまいました。
 “このまま、ここで一夜を過ごさないといけないかと思いました!”と話すと、大爆笑されました。
 無難な一日だったはずが、一瞬ドキッとしてしまいましたが、結局は自分がうっかりしていただけのことで、大きな問題ではなく、ホッとしました。
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